以前は愛知県豊橋市の賃貸アパートで暮らしていたTさんファミリー。2020年に第2子である長女が誕生して4人家族になり、アパートでは手狭だと感じるようになった。妻が2年後に職場復帰を控えていたこともあり、「今のうちに、子ども達をのびのびと育てられる家づくりをしよう」と考えた。
妻の育児休暇中に、実家の敷地内に新築を建てようと決意
第2子である長女が生まれ、「家の中が狭い」と感じるようになったTさん夫妻。以前の住まいは、豊橋市内にある2DKの賃貸アパートだった。「家賃の安さが魅力でしたが、子どもが成長するにつれて、大声を出したり、飛び跳ねたりすることが気になって…。のびのびと育てたいのですが、元気な長男に加え、当時赤ちゃんだった長女が動き始めることを考えると、アパートの皆さんにご迷惑をかけないかと心配になりました」と口をそろえる。
また、2022年の夏に職場復帰を控えていた妻は、「育児休暇中に家づくりを進めたい」という思いもあった。
土地は、同市内にある妻の実家の敷地内で、祖父母の家があった思い入れのある場所。祖父母が住んでいた空き家を解体して新築することにした。「すぐ隣が実家で、いつでも行き来できるので、私の両親はとても喜んでくれました」と妻。
当初夫妻が想定していたのは、「共働きで忙しくなるので、外構を含めてメンテナンスがラクな家」。また、夫は「趣味の音楽部屋を作って、家族みんなで楽しみたい」という夢ももっていた。
2021年の1月頃から、夫妻は豊橋市や豊川市の住宅展示場を回り始めた。
「いくつかの住宅を見学しましたが、各メーカーさんから長所を聞いても、会社ごとの比較検討することができずに悩んでいました」と夫。
すると妻が、家づくりを経験した友人から、「スーモカウンターでアドバイザーさんに相談するといいよ」という話を聞いた。そこで2人は、「視点を変えて、一度スーモカウンターへ電話してみよう」と話し合った。
スーモカウンターのアドバイザーとオンラインで対話
2月中旬に、スーモカウンターへ電話したところ、コロナ禍であるため、愛知県内にあるスーモカウンターとオンラインでやりとりをすることになった。
夫は「アドバイザーさんとの対話は、最初から最後までZoomでした。オンラインでのやり取りは3回で、そのほかはメールや電話をしていました」と振り返る。
妻は「笑顔が素敵でお話が上手なアドバイザーさんで、オンラインでもやりとりはスムーズでした。初めに、実家の敷地内に新築したいことを伝えました。すると『どんなことにお困りで、どんな住まいを作りたいですか』と聞いてくれたので、共働きでも家事がしやすい間取りをつくりたいことなどをお話ししました」と妻。
夫は「2人とも面倒なメンテナンスが苦手ですし、子どもたちにもお金をかけてあげたいので、ランニングコストやメンテナンス費用を抑えたいことなどをお話ししました」と続ける。
また、アドバイザーは、担当者への希望条件も聞いてくれたという。妻は、「家づくり中に暮らしの困りごとなどを共有して、具体的なアドバイスをしてもらいたかったので、同世代で、お子さんがいる方を紹介してくれるように頼みました」と話す。
するとアドバイザーは、「一度切りますね」とオンラインを中断して、条件に合いそうな建築会社をリストアップ。休憩を挟み、１時間後に打ち合わせを再開したという。
「うちにはまだ小さな子がいるので、店舗では子どもがぐずったり、飽きてしまったりすることもあったかもしれません。オンライン上でのやりとりで、店舗へ出向かなくてよかったのはかえって助かりました」と妻。
アドバイザーから提案があったのは6社の建築会社だった。
「大手建築メーカーが3社で、地域密着型の工務店が3社という印象でした。僕は、ランニングコストやメンテナンス費用のことを考えると、長期保証がある大手メーカーに惹かれました。同時期に自分の実家が改修工事をしていて、長期保証のありがたみがわかっていたからです」と夫は話す。
各社のホームページなどを見て比較検討し、2人は候補を4社に絞った。するとアドバイザーが、4社に打ち合わせのアポイントを取ってくれた。
「長引かせず、一気に決めよう！」と考えた2人は、週末を使って２週間で4社を回った。
夫妻で納得するまで話し合い、全館空調が付く建築会社に決定
最新の家電やシステムが好きな夫は、長期保証があり、すべての家に全館空調が付く大手の建築会社が「一番理想に近いと思いました」と振り返る。「外壁にはメンテナンスフリーである磁器タイルの外壁を選ぶことができるので、メンテナンスコストの面でも条件に合うと思いました」
また、営業担当者も好印象だったという。「この会社の営業担当者さんは、私たちの希望通り同世代でお子さんがいて、情熱が感じられる方でした。『家を売るというより、ご家族の幸せを売りたいです』と話してくれました」と2人。
また、夏に妻の職場復帰の時期が決まっていたため、この会社であれば「工期に遅れが出ない」ということも魅力だった。
「大手であるだけに、建築資材を工場生産しているので、資材の搬入が遅れることがなく、資材が雨風にさらされる可能性も少なくなると聞きました。また、資材を組み立ててつくるユニット工法なので、作業する人の腕に左右される心配がないのもいいと思いました」と夫。
「自分と子どもたちが家に住み始めて、新しい環境に慣れてから、自分が職場復帰するのが理想だという思いがありました。コロナ禍で、資材の供給が不安定だというニュースも耳にする中で、工期に遅れが出ないことはとても魅力的でした」と妻。
ただ、当初は建築予算を3千万円台で考えていたので、オーバーしてしまうことにも少し迷いがあった。また妻は、木造の家づくりをする大手メーカーにも憧れがあり、このまま夫が選んだ建築会社に決めてもいいのかどうかわからなかった。
「そんな悩みをアドバイザーさんにメールすると、『少しお話ししましょうか？』と言って、遅めの時間でも電話で相談に乗ってくれました。『お二人の意見を合わせて、いい家づくりをしたほうが、悔いが残りません。もう一度ご主人とお話ししてみては』と言われて、うれしかったです」と妻。
アドバイザーと話したことで考えが整理された妻は、再び夫と話し合った。「工期への安心感とメンテナンスの気楽さ、そして私の実家の敷地内に住んでくれる夫への感謝の気持ちで、夫が理想的だと話す建築会社さんに決めました」と笑顔で話す。
オーバーしてしまう建築予算については、「ランニングコストが抑えられる家なので、長い目で見ればバランスがとれる。節約できる仕様は見直して、残りは力を合わせて頑張ろう」と決意を固めた。
2月にスーモカウンターを訪ね、3月末には全館空調が付く会社と契約を済ませた。
考え抜かれた家事動線の共働きしやすいプラン
家づくりは、同世代で子どもを持つ建築会社の営業担当者と、細部まで相談しながら進めた。
「建築会社さんへは、7回ほど打ち合わせに伺いました。夏からは共働きで忙しくなるので、間取りの家事動線にはこだわりました。営業担当者さんが『私たちの一日の動向』を細かく聞いてくれて、なるべく無駄のない家事動線を考えてくれました」と夫妻は話す。
「例えば、キッチンから洗面室へ直線で抜けられて、室内干しから収納までがスムーズに完了できる動線や、帰宅後の荷物を収納できるファミリークロゼット、ロボット掃除機が通りやすいように極力段差をなくしたフロアなど、共働きで忙しくても家事がしやすいプランになりました」と妻。
6月の初めに打ち合わせが完了。6月半ばに祖父母の家を解体して更地にし、7月に地鎮祭を済ませて着工した。
工事の経過を楽しみにして、ノートに記録していたという夫。
「8月の初めに、基礎の上に設置する、家の形をしたユニットがやってきました。うちの前の道は細いので、クレーン車で吊り上げた家が、空から降りてきました。すでに外壁のタイルも貼ってあり、階段もついていて驚きました。内装以外は完成した状態でした」と目を輝かせて話す。
9月末に完成し、引き渡しとなった。
「新築を考え始めた頃は、2022年3月くらいから新居に住めればいいなと考えていましたが、想定の半年前に住み始めることができました。アパートの家賃のことも含めて、工期がスピーディーで本当によかったと思います」と夫妻は話す。
共働きでもゆとりが生まれる、家事しやすい間取り
住み心地は快適だと話すTさん夫妻。
「ZEH基準をクリアしているだけあって、外気より家の中の方が涼しかったり、暖かかったりで、暮らしやすいです。何より、子どもたちが思う存分声を出して走り回ることができるのがいいですね」と夫。
妻は、家事のしやすさへの満足感を語る。
「我が家は、街なかの立地で人目が気になるため、外に洗濯物干し場をつくりませんでした。和室に室内物干しを設置したところ、家事動線がスムーズなだけでなく、全館空調なので洗濯物が乾きやすいというメリットもありました。室内干しで乾いた衣類やタオルは、すぐに使う場所に収納できます」
「全館空調のおかげで、通路などの仕切りがないため、子どもたちもくるくると走り回ることができて楽しそうです」と、夫も全館空調のメリットについて続ける。
また、多趣味な夫は、同世代の営業担当者と意見が合うことが多かったという。
「僕はロードバイクが趣味なのですが、担当の方も自転車に乗る方で、『愛車を置くために、玄関の上がり框に切り込みを入れると便利ですよ』アドバイスをしてもらいました」と話す。
2人が当初、スーモカウンターのアドバイザーにも伝えていた「音楽部屋」の希望も叶った。電子ピアノ、電子ドラム、ギター、カホンが並ぶ2階の1室は、営業担当者のアドバイスを聞いて二重扉に。
「私が1階にいる時も、音楽部屋の扉を閉めていれば、夫の電子ドラムの音も気になりません」と妻。
夫は「気兼ねなく音楽が楽しめるこの部屋のおかげで、家族全員が音楽好きになりました。将来は、家族4人で演奏会を開きたいですね」と夢を語る。
「家づくりを始めた当初、たくさんの細かな希望をもっていましたが、半分以上が叶いました。それも、スーモカウンターでアドバイザーさんに建築会社を提案してもらったからこそ。自分たちだけではできないことを、サポートして前に進めてくれました。数社同時に見積もりを取ってくれたり、アポイントを取ってくれたりしたので助かりました。いつまでに何を決めた方がいいかなども教えてもらえたのでわかりやすかったです」と夫。
妻は「アドバイザーさんに話すことで、自分たちの考えを整理できました。建築会社さん寄りではなく、中立の立場で、その会社のメリットだけでなくデメリットも教えてくれたことがよかったです」と話す。
「当初の予算をオーバーした分は、パントリーにロールスクリーンをつけなかったり、アパートで使っていたカーテンを利用したりして、少しずつ節約しました。妻の職場復帰を経て、お金や気持ちの面で落ち着いたら、またロールスクリーンや新しいインテリアについても検討すればいいと思います」という夫妻。
妻の職場復帰後の忙しい毎日が訪れても、音楽部屋のあるマイホームで、4人で楽しみながら過ごせそうだと考えている。
取材・文／倉畑桐子 写真／アラキシン
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建築会社 セキスイハイム中部株式会社 土地面積 約150㎡ 延床面積 約133㎡ 建築費 4130万円 間取り 4LDK 世帯構成 夫（35歳）、妻（37歳）、長男（3歳）、長女（1歳）
- スーモカウンターで受けたサービス
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カウンター店舗 スーモカウンター春日井店（オンライン） 紹介された建築会社数 6社 受けたサービス 個別相談
