「いつかは戸建てを」と思いつつ、賃貸アパートに住んでいたIさん。音楽関係の仕事に就く妻は、実家に残したグランドピアノを、早めに自宅に移したいと考えていた。また、将来的には、自宅でピアノ教室を開業したいという夢も。2021年5月、中古住宅の見学をきっかけに、家づくりへの思いが本格化した。
新築・中古を問わず、妻のグランドピアノが入る家を模索
結婚後2年ほど、愛知県の北西部の市で、1LDKの賃貸アパートに住んでいたIさんは当時を次のように振り返る。
「当初は、県内にある私の実家の近くで土地や中古住宅を探していましたが、実家付近が市街化調整区域で、なかなかいい物件が見つかりませんでした」と妻。また、音楽関係の仕事に就いていて、「いつかは独立して自宅で音楽教室を開きたい」という夢があったため、「グランドピアノが入る戸建て」という条件は譲れなかった。
「それまで、グランドピアノは実家に置いたままで、一部屋を占領している状態でした。いつか訪れる両親の介護のためにも、早めにグランドピアノを移動させなくてはという思いもありました」と妻は話す。
夫は、妻が選んだスタイルで働き続けることを応援している。「共働きとなると、妻の両親のサポートは欠かせませんし、こちらも力になりたいので、妻の実家の近くで家探しをすることには大賛成でした」とにこやかに話す。
2021年5月、妻の実家の近くで中古住宅が売り出されたので、夫婦は見学に出かけた。
「その家の1階には、『ここにグランドピアノを置きたい』とピンときた部屋があったのですが、詳しく話を聞くと、4.5畳の小上がりなので、現実的には難しそうでした。でもそれによって、どの位置にどのくらいの部屋があればグランドピアノが置けて、将来的に教室としても使えそうかというイメージが湧きました。また、螺旋状のスケルトン階段がある家だったので、こんなデザインがいいなと想像することができました」と妻。
「理想が叶う家は新築戸建て」と確信しスーモカウンターへ
家探しへの思いに一気に火がつき、翌週末の午前中に、自宅近くの建売住宅を見学。その足で、午後にはスーモカウンターを訪ねた。
「建売住宅の見学を経て、すぐに入居できることはメリットだと思いました。でも一方で、妻のピアノ教室開業を視野にグランドピアノを置く部屋をつくるなら、注文住宅の間取りでないと難しいと実感しました。そこで、やはり注文住宅で考えようと、家づくりの情報が集まるスーモカウンターを訪ねました」と夫。
「賃貸アパートを借りる際も、SUUMOの『なぞって探す』というエリア検索機能で物件を探していたので、新築でも希望したエリアの情報がたくさん手に入るだろうなと、頼りにしていました」と話す。
スーモカウンターでは、知識豊富なアドバイザーが担当に。「物腰柔らかで、わかりやすく説明してくださる方でした。2時間くらいのお話が、あっという間に感じられました」と妻。
夫婦は、住みたいエリアとグランドピアノを置きたいという希望のほかに、それぞれが優先したい条件を挙げた。
「耐震性をはじめとする住まいの性能と、全館空調に興味があると話しました」と夫。
妻は「機能面は夫に任せて、私はデザイン重視。自分好みのエレガントなテイストを実現できる建築会社さんを希望しました」と話す。
アドバイザーから6社ほど提案を受けたが、2人はその場で、機能面とデザイン面が両立できそうな4社に絞った。
4社は「機能面とデザイン面のバランスがいい大手の建築会社」と、「工場生産なので仕上がりがスピーディな建築会社」、「ヨーロピアンなデザインが得意な建築会社」、「木の温もりが感じられる家づくりで知られる建築会社」というラインアップだった。
「機能とデザインを兼ね備えた大手の建築会社さんは、宿泊体験を実施しているとアドバイザーさんから聞きました。私たちの担当アドバイザーさんのすごいところは、『実際に自分も、この会社で宿泊体験をしてみました』と言って、その感想を話してくださったこと。『全館空調があるおかげで、夜中にエアコンをつけていても喉が痛くならなかったですよ』とのことでした。ご自分でも『宿泊するアドバイザーは珍しいと思います』と言って笑っていたので、明るくて信頼できる人だと思いました」と夫婦は振り返る。
アドバイザーが4社にアポイントを取り、2人は早速、6月から打ち合わせを開始した。
建築会社による宿泊体験で、全館空調の性能を実感
毎週土日に打ち合わせを重ねる中、特に気になったのは、機能面とデザイン面のバランスがいい大手の建築会社と、ヨーロピアンなデザインが得意な地元密着系の建築会社の2社だった。
大手の建築会社では、スーモカウンターのアドバイザーに習い、宿泊体験に申し込んだ。6月上旬、2回目の打ち合わせの際に、名古屋市内の住宅地にある物件に宿泊した。
「全館空調に、空気の加湿や消臭機能もあると説明されていたのですが、その通りでした。夕飯にお肉を焼いてみたのですが、翌朝の匂い残りがなかったんです。それでも、寝室の近くにあった全館空調の機械の音が気にならなかったことも好印象でしたね。また、住宅街にある物件でしたが、窓ガラスの防音性能が高く、外の物音が気にならず、性能に安心感がありました」と妻。
夫は「やはり、全館空調のおかげで、エアコンを付けて寝ても喉が痛くなりませんでした。宿泊体験のおかげで、住まいの性能の良さが実感できました」と話す。
6月中旬には、妻の実家とも行き来しやすい津島市に、気になる土地を見つけた。
周囲を国道と田園に囲まれ、妻がピアノを存分に弾いてもあまり気にならないことがポイントだった。
「妻のピアノ教室の開業を視野に、生徒さんを含めて車が4台以上止められるような、広めの土地を探していたんです。スマートフォンを使って、『SUUMO』サイトの検索機能で、毎日土地探しを続けていました」と夫。
建築会社の最終候補を2社に絞り、6月後半まで迷ったというIさん夫妻。電話を掛けてきてくれたスーモカウンターのアドバイザーに「迷っています」と話すと、「どちらも、お2人の希望に合った建築会社さんですもんね！」と肯定的な返事だった。
「こちらが迷っている中、否定的なことを言わず、双方の良さを改めて整理して話してくれたので、電話をしていて気持ちが良かったです」と夫。
妻は「焦って建築会社さんを決めずに、迷ってもいいんだなと安心しました」と話す。
機能性とデザイン性を兼ね備えた建築会社に決定
しばらくして、機能面とデザイン面のバランスがいい大手建築の営業担当者から、エレガントなデザインの住まいを提案された。愛知県豊田市や岐阜県に、そのタイプのモデルハウスがあると聞き、見学に出かけたことで、妻の心が固まった。
「当初は、この建築会社さんの家は、機能性が良くてもデザインがシンプルすぎる……と思っていたのですが、白い壁にアイアンやモールディングでアクセントを効かせたモデルハウスを見たら、心を奪われてしまって。また、『どの施主さまにも必ずインテリアコーディネーターが付き、打ち合わせ回数も多めにとります』と言っていただけたことで、理想のデザインが叶うと思いました」と話す。
並行して、営業担当者に気になる津島市の土地を見てもらい、「この土地なら希望の家が建てられますよ」と太鼓判を押してもらった。
「ピアノ教室のために家を大きくつくると、予算をオーバーしてしまうことがわかったのですが、営業担当者さんが『家のサイズを少しコンパクトにして、予算内に収まるプランにしましょう』と提案してくれました。当初の想定より建坪は減りましたが、提案されたプランに満足できました」と話す。
7月、機能面とデザイン面のバランスのいい大手の会社との契約を決めた。
営業担当者との打ち合わせ中に印象的だったことは、「田園に囲まれた国道沿いの立地なので、家は全方向から見られます。家の顔は正面玄関だけではないと考えて、くどくならないように配慮しながら、全方向に表情を出していきましょう」と言われたことだった。
「言われるまで考えもしませんでしたが、その言葉が、家の背面まで配慮してデザインしようと思うきっかけになりました。また、営業担当者さんが、私たちの家のことをそこまで考えてくれたことがうれしかったですね」と妻は話す。
機能性の高さと、ピアノが映えるインテリアを実現した我が家
2022年6月中旬に、理想の住まいに入居。完成したのは、ダイニングの吹抜けからシャンデリアが吊るされ、階段にある窓からの採光が美しい家。リビングの隣のピアノ室からは、時折、妻が弾くグランドピアノの美しい音色が響く。
「リビングとピアノ室を間続きにしているので、いずれは、親しい人を招いたサロンコンサートなどを開きたいですね」と夢が膨らむ。
「天井からシャンデリアを掛けた吹抜けをつくるのは、私の希望でした。限られた建坪の中で、できるだけ1階のリビングとピアノ室を広く取りたかったので、お風呂を2階につくりました。また、キッチンの後ろには、私がメイクをしたり書きものをしたりできるコーナーもあり、満足しています」と妻。
夫も「デザイン面は妻に任せていましたが、建ててから良さを実感したのは、ダイニングの吹抜けですね。開放感があっていいなと思います。ゆっくりできる休日の朝、夏なら9時、秋であれば10時頃の日差しは明るく美しくて、光の中で朝食をとると幸せです」と話す。
エレガントなテイストが好きな妻は、建築会社のインテリアコーディネーターと打ち合わせを重ねた。白いシステムキッチンや、リビングと洗面室のスワンの壁紙、カーテンとカーペットの色の組み合わせなどは、インテリアコーディネーターの意見を参考にしたという。
大満足の家づくりを、夫はこう振り返る。
「最初に住宅展示場に行ってしまったら、きっと目移りして、なかなか決められなかったと思います。また、アピールされたら、意に沿わなくても断りにくい面があると思いますが、スーモカウンターのアドバイザーさんが、建築会社さんとの間に入ってくれることで、家づくりへのハードルが下がりました」
妻は、「当初、家づくりのことは何もわかりませんでしたが、アドバイザーさんが各社の特徴を詳しく説明してくださったので、前に進みやすくなりました。例えば、目先のことを考えるだけで精一杯というときに、将来的なメンテナンスのことまでは気が回りませんでしたが、アドバイスをもらったことで、建築会社選びの視野が広がりました。この家は、メンテナンスが楽な瓦屋根を選んでいます」と話す。
今年9月には妻の妊娠がわかり、新居完成と合わせてダブルハッピーに！
現在、ペットのハリネズミの家が置いてある子ども部屋に、新しい仲間が増えそうだ。
「今後は、バラが好きな妻のために、庭の植栽に力を入れたいですね」と夫。
バラが咲き、ピアノの音色が響く庭で、新しい家族やハリネズミと一緒に過ごす時間が楽しみだそう。
取材・文／倉畑桐子 写真／アラキシン
- DATA
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建築会社 三井ホーム株式会社 土地面積 314.13㎡ 延床面積 約104.87㎡ 建築費 約4000万円以内 間取り 3LDK 世帯構成 夫（41歳）妻（29歳）
- スーモカウンターで受けたサービス
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カウンター店舗 スーモカウンターリーフウォーク稲沢店 紹介された建築会社数 4社 受けたサービス 個別相談
