家賃を払うより、自分の資産になるものに投資したいと考え、結婚1年後にはマイホームを持つことを目標に結婚式の準備と同時に家づくり計画を進めた、静岡県のHさん夫妻。音楽をライフワークとする夫は近所に気兼ねしないで音が出せる防音設備がある部屋を、料理が得意な妻は使い勝手にこだわったカフェ風のカウンター一体型のキッチンをつくりたいという夢をかなえました。
いつでも誰にも気を使わずに楽器を演奏し歌える防音室を実現
土地探しに時間がかかったものの、結婚式から約1年3カ月後の2024年6月に理想のマイホームを建てたHさん夫妻。夫はボーカルをはじめギター、ベース、ドラムなどあらゆる楽器をこなし、市が主催するイベントなどに呼ばれてライブをするなど、趣味の域を超えた音楽活動を行っています。家を建てる前に住んでいたアパートで歌ったり楽器を演奏するのは近所迷惑になるため、外のスタジオやカラオケボックスなどで練習していたので、家を建てると決めたとき、真っ先にほしいと思ったのが防音室でした。
「建築を依頼した工務店から防音建材・音響製品に長年力を入れているDAIKENを紹介されて、名古屋のショールームまで行きました。そこで、カタログでは分からない防音性の高い壁材や防音ドアのグレードを実際に体感して、納得したものを選んで工務店に施工を依頼しました」(コメントはすべて夫)
こうしてできた納戸1(防音室)はいつでも楽器を弾いたり、ライブ前のリハーサルやバックに流す演奏のレコーディングなどができる上、音楽配信サービスを利用して音楽を流し妻とカラオケを大音量で楽しむことも。
防音室の近くにある小さい納戸には、キーボードや琴、三味線などの楽器や仕事関係で使うスポーツ用具一式をまとめて収納。使うタイミングが同じもの同士を近くの場所に置くことで、使いやすく、片付けがしやすく便利になりました。楽器を搬出する機会が多いので、収納用の納戸は玄関の近くに配置しました。
会話が弾むカウンター一体型キッチンと広々リビング
間取りは、Hさん夫妻がほしいものやイメージを伝えて、建築会社につくってもらった設計図を何度か修正してつくりあげました。防音室のほかにぜひほしかったのは、広いリビングと使いやすいキッチン。リビングには、大きなL字型ソファー以外の家具は置かず、インテリアはオフホワイトの壁に合わせてライトグレーでシックにコーディネート。照明はダウンライトにして、壁掛けテレビがある壁面に角度によってキラキラ光るアクセントクロスを、カーテンの代わりに縦型ブラインドを採用し、モダンな印象に。
「アクセントクロスとブラインドは、最初に提示していただいた予算より高いものを選びましたが、高級感が増して正解でした。キッチンで食事をした後は、リビングのソファーでごろんと横になってドラマを見たりゲームをしてくつろいでいます」
キッチンはカウンター一体型のペニンシュラキッチンを採用。キッチンの延長上にダイニングテーブルを置く予定でしたが、カウンターの奥行きが97cmもあるので、2人暮らしの今は、椅子を置いてカウンター部分で食事をしています。飲食関係の仕事をしている妻が腕を奮い、食事の支度、食事、洗い物まで会話が弾みます。キッチンからカップボードまでの距離が1m以上あり、キッチン周りを回遊できるので家事動線が短くスムーズです。キッチンの片面に壁をつくりましたが、キッチンが丸見えにならず、油ハネが広がりません。
「カウンターの居心地がいいので、今のところダイニングテーブルは必要ないですね。僕は職場で昼食をいっぱい食べるため、以前は自宅で夕食を取りませんでしたが、今は妻が料理上手で、目の前で手早くおいしくつくってくれるので、楽しくてお酒も箸も進みます。太らないように走って調整していますね」と夫からはうれしい悲鳴も。
キッチンは、ショールームで見て高さや使いやすさなどを試し、こだわって選びました。圧迫感がある吊り戸棚は設けませんでしたが、システムキッチンの収納が豊富で、2つのパントリーも余裕があるそうです。
使いやすい動線、余暇を楽しむプライベート空間
「外観もありきたりじゃない形の家がいい」と、色も高さも異なる2つの棟が連結しているような変化があるデザインに。玄関ポーチには屋根がかかっているため、玄関ドアを開けたときに雨風が室内に吹き込むこともありません。また、楽器の搬出を考えて、玄関と屋根付きのカーポートの距離を近くなるように設計しました。
玄関は間口を広くし、奥に靴を脱ぎ履きするスペースを設け、来客用と家族用の動線を分けて使い勝手を良くしました。
2階には将来のための子ども部屋を2室、主寝室と隣り合わせにならない位置に確保しました。
建築会社の特典で主寝室に導入したホームプロジェクター(Aladdin X2 Plus)の使い心地については「ベッドに寝ながら大画面でテレビや動画配信サービスで映画やドラマを見たり、睡眠導入ミュージックなどをかけて天井から音が降ってくるようにしたり、映画館のような非日常感があって安らぎます」と大満足とのこと。
1階は階段を中心に、リビング・ダイニング・キッチンから洗面室、廊下、防音室へ、どこに行くのも便利な回遊動線になっています。コンセントの位置などもシミュレーションして必要な場所に必要なだけ設けました。毎日朝晩使う洗面台は、妻の希望で標準仕様ではなく、幅が広いホテルライクな洗面台を造作しました。
初めにプロから質の高い情報を得たことでスピーディーな家づくりが可能に
家賃を払うより、自分の資産になるものに投資したいとの思いで、できるだけ早く家を建てようと決めたHさん。
「当時住んでいた所から結婚式場がある静岡市までは片道30~40分かかるので、何度も往復するより、結婚式とマイホームの準備を同時に進めた方が効率的だと思い、午前中は家づくりの打ち合わせをして、午後は式場へ行って打ち合わせをしていました。みんなに話すとびっくりされますね」
住宅展示場などを見学することなく、テレビCMで音楽が印象に残っていたスーモカウンターを真っ先に訪ねたのは、夫が「素人の自分があちこち調べてプロセスを踏むより、まずはその道のプロに必要なことを聞いてから始める方が効率的」と考えたから。
「スーモカウンターでは、『家づくりをこれから始める入口にいるので、スケジュールや段取りなどを一から教えてほしい』と伝えました。また自分たちのニーズをいくつか話し、ローコスト、ミドルコスト、ハイコストの建築会社を教えてほしいと伝えて5社を紹介してもらいました」
Hさんは自分と同じ職種の親や同僚にどのくらい住宅ローンが借りられるのかをヒアリングして、これから子育てにかかるお金などもイメージした上で、家づくりの予算の上限を決めておきました。ただ、Hさんにとって価格帯より重要なのは「金額に見合う内容の家かどうか」。フリープランで一から間取りを好きなようにつくりたいが、自分たちが希望する間取りがあればモデルプランでもいい、と柔軟に考えていました。
「建築会社5社と面談して、予算の上限金額でどこまでできるかという情報を全部教えてくださいとお願いしました。その会社の価格帯、ストロングポイント、対応が分かり、各社の差別化ができました。どの会社も良かったですが、メールのレスポンスの早さや信頼できるかなどを慎重に判断し、もう一回会ったのが2社で3社は確かスーモカウンターに断ってもらいました。
2社から1社にしぼるときは、どちらも良いところがあったので決断が難しく、夫婦で随分話し合いましたが結局は2社で迷っていることを話して、決済月で価格のメリットがある会社を選びました。
仕事柄動きやすい夏休みの2023年8月にスーモカウンターに行ってから1年もかからず新居に引越すことができたのも、スーモカウンターがスターターになったおかげです。また、おかげで自分が一番ほしい情報がもらえて、スケジュールも軌道にのりました。自分で場当たり的に調べるより、間違いなくクオリティーが担保された情報を得ることができて、無駄な時間を使わなくて済みましたし、スピード感が全く違いました。利用して良かったです」
「自分たちが楽しいと思う場所」をつくり満足感がUP
会社選びより大変だったのは土地探しだったと話すHさん。結婚して「建築会社に教えてもらった土地探しのアプリを調べながら、20~30件の現場を見に行きましたが、場所、広さ、通勤のアクセス、周辺施設、価格など、何かをとれば何かを諦めるとか、すべての条件を満たす土地がなかなかなくて。何を優先するかを随分考えて、土地の広さに対する価格、コンビニやスーパー、小・中学校、JR駅、職場、バイパス、高速道路といった暮らしに必要な施設や交通拠点との位置関係がベストだったので決めました」と振り返るHさん。
「マイホームは高い買い物だから、面倒でも建築会社や妻に全部任せるのではなく、説明書なども自ら責任をもって細部まで確認する必要があります。あとで後悔しないためにも、何か疑問や言いたいことがあれば、落ち着いてはっきり伝えて、モヤモヤやストレスを解消しながら進めた方がいいと思います」と教えてくれました。
建築会社との面談で話を聞いて、高気密・高断熱の重要性を痛感。「完成時の気密測定でC値が0.16c㎡/㎡。リビング・ダイニング・キッチンは約20畳ですが、10畳用のエアコンで十分。夏はエアコンを使いましたが、冬は今のところエアコンなしで暖かいです。電気代も抑えられるし、暑さ寒さを気にせず快適に過ごしています」
「家も建てて、あらためて家族を大事にして働いていこうという思いで、気持ちがシャキッとしました。防音室やキッチン、リビングなど、自分たちが楽しいと思える場所があるのはすごく大事だと思います。晩酌の楽しみも増えて、庭もあるので、友達を呼んでバーベキューをしたり、子どもができたら庭にビニールプールを広げて一緒に遊びたいです」と、これからの新居での暮らしも楽しみがいっぱいです。
取材・文/佐藤由紀子 写真/ご本人
- DATA
-
土地面積 224.33㎡ 延床面積 119.03㎡ 建築費 約3000万円 間取り 3LDK+納戸(防音仕様)+ウォークインクローゼット+納戸(収納) 世帯構成 夫(32歳)妻(24歳)
- スーモカウンターで受けたサービス
-
カウンター店舗 スーモカウンター静岡店 紹介された建築会社数 5社 受けたサービス 個別相談