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理想の寝室を演出したい! 建築のプロが勧めるライトの選び方

理想の寝室を演出したい! 建築のプロが勧めるライトの選び方

1日の中で最もリラックスできる空間はどこですか? 多くの人は寝室と答えるのではないでしょうか。心地よく眠るためには、寝具だけではなくライトにこだわることも大切です。

今回は、明野設計室一級建築士事務所の明野岳司さんと明野美佐子さんに話を聞き、理想の寝室をかなえるためのライトの選び方について紹介します。

寝室のライトを選ぶときのポイントは?

快適な寝室をつくるためにはライトを選ぶときにどのようなことを大切にしたら良いでしょうか。建築士の目線でポイントを解説します。

ライトの色は「電球色」がオススメ

「光の色は寝室の照明選びの大切なポイントです。照明には昼光色、昼白色、白色、温白色、電球色といった色の種類がありますが、私たちは電球色をオススメしています。目的や場所ごとに光の色を使い分けることが重要で、リラックスしたい空間には温かみのある電球色が適切です」(美佐子さん)

それぞれのライトの色の違い

ライトの色によって空間の印象が大きく変化する

電球色のライトを使った寝室

オレンジ色に近い電球色は、空間を穏やかな雰囲気に演出する(写真提供/明野設計室一級建築士事務所)

ライトを点けやすいこと

「ケーブルの途中にスイッチがついているスタンドライトは不便なので、スイッチ連動コンセントの設置を推奨しています。これは、コンセントに挿した照明器具のスイッチを、壁のスイッチでコントロールできるように配線したものです。そのため照明器具本体のところまで手を伸ばさなくても明かりを点けたり消したりすることができます」(岳司さん)

スイッチ連動コンセントを使用したスタンドライト

スイッチ連動コンセントにスタンドライトを接続した状態。壁のスイッチを押すとスタンドライトも点灯する仕組み(写真提供/明野設計室一級建築士事務所)

明るさを調整できること

「それぞれの部屋に必要な明るさの基準があるのですが、寝室はその幅が最も広いのが特徴です。本を読んだりクロゼットの片付けをしたり、眠るときの暗さから作業ができる明るさまで必要です。そのため明るさを調整できるライトを設置するのもポイントです。最近はグラデーションのように明るさを変えられる無段階調整のライトが人気ですが、最低限3段階調整ができれば十分だと思います」(美佐子さん)

時間によって照明を調整しているイラスト

調整機能がついたライトであれば、自分が心地よく感じる明るさを選んでシーンごとに変えることができる

寝室のライトはどこに設置したらいいの?

リラックスできる空間をつくるためにはライトを設置する“位置”も重要です。ライトの位置を誤ると眠りにくい寝室になってしまう可能性も。そこでポイントを紹介します。

目に光が入らない位置に

「寝室は他の部屋とは違い仰向けになって天井を見る場所。そのため眩しくないように配慮し、天井の照明は目に光が入らない位置に設置するようにしています。住み手が購入する照明器具ではありませんが、天井につける照明は頭上ではなく足元側に設置することが多いです。最近は、防災の面からも就寝時は無防備ですから、寝室にペンダント等のような揺れる器具を設置する際は場所を考慮するようにしています」(岳司さん)

ベッドの足元に照明を置いているイラスト

快適な眠りの妨げとならないよう、顔から離れた場所にライトを設置するのがベター

主照明以外はなるべく低い位置に

「主照明以外のライトはなるべく低い位置に設置することをオススメします。高い位置に照明があると部屋全体が明るくなりすぎてしまい、休みたいときにリラックスできないからです」(美佐子さん)

家族がいる場合はそれぞれの近くに

「夫婦や子どもと一緒に寝室を使う場合は、それぞれの側にライトがあるといいですね。トイレで目覚めたときや家族より遅く眠る場合など、隣の人を起こすことなく自分側のライトだけ点けることができるからです」(美佐子さん)

左右にライトを設置した寝室

寝室の左右両側にライトを設置した事例(写真提供/明野設計室一級建築士事務所)

寝室に合うオススメのライトは?

シーリングライトやダウンライトなどさまざまな種類のライトがありますが、建築のプロの目線ではどのライトが寝室に適しているのでしょうか。

「足元のみを照らすフットライトは寝室に適したライトだと思います。目に光が入って来ないので、夜中に起きたときにも目に優しく一緒に寝ている人を起こす心配がありません。また、最近は寝室の一角に作業スペースを設けたいという人もいます。そういった場合は手元だけを照らすことができるスタンドライトがオススメです。

フットライトで足元が照らされているイラスト

夜中に起きたときに危険がないようにとフットライトを設置する人は多い。高齢者や小さな子どもがいる家庭では特に役立つ

建築段階でどんなライトを設置しようかある程度イメージしておくことも大切ですが、家が完成してからベッドの高さや寝室の家具のバランスを見て、適切な照明器具を買い足していただくことも良いと思います」(美佐子さん)

ライトの種類

ライトのデザインや機能をよく比較検討することも大切。そうすることで理想の寝室に近づけることができるはず

作業スペースのある寝室

奥に作業スペースを設けた寝室。デスク上でスタンドライトを使えば空間全体に明るさが影響しない(写真提供/明野設計室一級建築士事務所)

寝室を快適にするおしゃれなライトの事例3選

【case1】シックで落ち着いた雰囲気の寝室におしゃれなデザインのスタンドライト

1歳の長男と暮らすIさん夫妻。1階に設けた寝室はまるでホテルのような佇まい。子どもと一緒に暮らしながらも大人のテイストを取り入れています。ベッドの両脇にはサイドテーブルを置き、スタンドライトをシンメトリーに配置。ベッドの中で本を読んだり、夜中に目覚めてしまっても家族の眠りを妨げません。

ベッドの両サイドにスタンドライトがある寝室

サイドに設置したスタンドライトがホテルライクな寝室を演出(撮影/相馬ミナ)

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1階から3階まで、すべて異なる雰囲気の家で理想的な家事動線を実現

【case2】北欧風のペンダントライトが寝室のアクセントに

北欧ヴィンテージがテーマのAさんの住まいでは、主寝室にデザイン性のある北欧風のペンダントライトを設置して部屋全体を明るく演出。ライトが寝具や家具と調和し、おしゃれでポップな雰囲気になっています。

ペンダントライトのある寝室

日本の住まいにも違和感なく溶け込む北欧デザインのペンダントライト(撮影/河原大輔)

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インテリアのテーマは北欧ヴィンテージ。室内窓が開放的でオシャレな空間に

【case3】自然素材の床や壁と調和する間接照明

自然素材にこだわったSさん夫妻の住まい。漆喰壁に囲まれた優しい雰囲気の寝室の壁には間接照明を設置。目に光が入らない仕様なので、夜も落ち着いて眠りにつくことができます。柔らかな光と床や壁の自然素材が調和し、リラックスできる空間が完成しました。

壁に間接照明を設置した寝室

壁面に光を反射させて部屋を明るくする間接照明。落ち着いた空間演出の決め手に(撮影/アラキシン)

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むく床と漆喰仕上げの、自然素材が心地いい家

寝室の雰囲気の決め手となるライト選びのポイント

最後にまとめとして、明野さんに寝室のライト選びのポイントについて聞きました。

「寝室のライトを決める際は、家族構成や住む人のライフスタイル、年齢などに合わせて最適なものを選んでください。仕事が忙しくて就寝時間に差があったり、テレワークで寝室の一角を使いたいなど住む人によっていろいろなニーズがあると思います。紹介したライトの色や配線、設置する場所のポイントなどをぜひ参考にしてみてくださいね」(美佐子さん)

寝室のイラスト

使っている寝具が人それぞれ異なるように、最適なライトも人によって違う。マイホームを計画する段階で照明のことまで含めて空間をイメージしてみよう

スーモカウンターに相談しよう

理想に合った寝室を実現するためには、ライトの色や設置する位置などが大切であることがわかりました。1日の疲れを癒やす場所だからこそ、照明にはこだわりたいですね。

寝室で眠る女性のイラスト

心地良い寝室を作るために、照明は無視できないポイント。自分の暮らしに合った照明計画を行うことが大切

スーモカウンターではアドバイザーがお客様の家づくりを全面サポートします。適切な予算から家づくりの段取りなど、注文住宅の新築・建て替えに関するさまざまな疑問や不安に寄り添ってアドバイスを行っています。その他にも家づくりの疑問を解消する講座などを無料で開催していますので「まずは何から始めたらいい?」と思っている人はぜひご利用ください。

寝室のライト選びから、お客様の希望がかなう住宅づくりを実現する会社を一緒に見つけましょう。

取材協力/明野設計室 一級建築士事務所 
小田急線新百合ヶ丘駅にある自宅のアトリエで、住宅を中心に手掛けている。
・明野岳司さん
一級建築士、専攻建築士(統括設計)、神奈川県応急危険度判定士、川崎市木造耐震診断士
・明野美佐子さん 
一級建築士、専攻建築士(統括設計)、神奈川県応急危険度判定士、川崎市木造耐震診断士、福祉住環境コーディネーター2級

取材・文/佐藤 愛美(スパルタデザイン) イラスト/アカネ