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おしゃれで快適な寝室をつくるライトの選び方とは。一級建築士が照明計画のポイントを解説【事例付き】

おしゃれで快適な寝室をつくるライトの選び方とは。一級建築士が照明計画のポイントを解説【事例付き】

寝室ではリラックスしたいけれど、おしゃれな雰囲気にもしたい。そんな理想をかなえるには、ライトの選び方のコツを押さえることが大切です。光の色や配置1つで、寝室の雰囲気や居心地は大きく変わります。

一方で、照明にはたくさんの種類があり、「どれが自分の寝室に合うのか分からない」と悩む方も多いのではないでしょうか。そこで今回は、明野設計室一級建築士事務所の明野岳司さんと明野美佐子さんに、プロの視点から照明計画のポイントを伺いました。

寝室のライトの種類・選び方のポイント4つ

寝室のライトは、設置する場所や目的に合わせて選ぶことが大切です。ここでは、ライトの種類と選び方のポイントを4つ解説していきます。

【ポイント1】設置する場所に合わせてライトの種類を選ぶ

ライトの種類

寝室のライトを選ぶためにも、まずは照明の種類と主な使い方を理解する必要があります。寝室で主に使われるライトには、以下の9種類があります。

種類 特徴 主な使い方
シーリングライト 部屋全体を均一に照らす天井直付けのライト 寝室の主照明(※)
シャンデリア 装飾性が高く豪華なつり下げ型のライト 高級感や華やかさを演出する主照明(※)
ペンダントライト 天井からつり下げるデザイン性の高いライト 部屋のアクセントやベッドサイド照明として使う
ダウンライト 天井に埋め込むライト 部分的な明かり取り。多灯にして主照明(※)にもできる
スポットライト 光の向きを調整できるライト 一部の箇所や読書スペースを照らす
ブラケット 壁に取り付ける補助的なライト ベッドサイドや読書スペースを照らす
フロアスタンド 床置き型の移動可能なライト ベッドサイドや部屋の隅の間接照明に使う
テーブルスタンド 小型の置き型ライト ベッドサイドで手元を照らす
フットライト 足元を優しく照らすライト 夜間の移動時の安全確保のために使う
(※)主照明とは、部屋全体を均一な明るさで照らす照明のこと

寝室のライトは、設置する場所や使い方に合わせて選びましょう。例えば、天井にはシーリングライトやシャンデリア、ベッドサイドには、フロアスタンドやテーブルスタンドを置くといった形です。

また、夜中に起きて移動するときのために、フットライトを付けるのもおすすめです。

「足元のみを照らすフットライトは、寝室に適したライトだと思います。目に光が入ってこないので、夜中に起きたときにも目に優しく一緒に寝ている人を起こす心配がありません。また、最近は寝室の一角に作業スペースを設けたいという人もいます。そういった場合は手元だけを照らせるスタンドライトがおすすめです。

フットライトで足元が照らされているイラスト

夜中に起きたときに危険がないようにとフットライトを設置する人は多い。高齢者や小さな子どもがいる家庭では特に役立つ

建築段階でどんなライトを設置しようかある程度イメージしておくことも大切ですが、家が完成してからベッドの高さや寝室の家具のバランスを見て、適切な照明器具を買い足していただくことも良いと思います」(美佐子さん)

【ポイント2】ライトの色温度を選ぶ

それぞれのライトの色の違い

ライトの色によって空間の印象が大きく変化する

「光の色は寝室の照明選びの大切なポイントです。照明には昼光色、昼白色、白色、温白色、電球色といった色の種類がありますが、私たちは電球色をおすすめしています。目的や場所ごとに光の色を使い分けることが重要で、リラックスしたい空間には温かみのある電球色が適切です」(美佐子さん)

電球色のライトを使った寝室

オレンジ色に近い電球色は、空間を穏やかな雰囲気に演出する(写真提供/明野設計室一級建築士事務所)

【ポイント3】機能で選ぶ

リラックスできる寝室を選ぶには、以下のような機能のあるライトを選ぶのもポイントです。

  • 調光機能
  • 調色機能
  • タイマー機能
  • リモコン機能

「それぞれの部屋に必要な明るさの基準があるのですが、寝室はその幅が最も広いのが特徴です。本を読んだりクローゼットの片付けをしたり、眠るときの暗さから作業ができる明るさまで必要です。そのため、明るさを調整できるライトを設置するのもポイントです。最近はグラデーションのように明るさを変えられる無段階調整のライトが人気ですが、最低限3段階調整ができれば十分だと思います」(美佐子さん)

時間によって照明を調整しているイラスト

調光機能がついたライトであれば、自分が心地よく感じる明るさを選んでシーンごとに変えられる

手元で操作できるリモコン機能が搭載されているシーリングライトも多くあります。ベッドに入ったまま簡単に常夜灯に切り替えられるため、夜中の操作も快適です。

使い勝手に合わせて、必要な機能が搭載されているライトを選びましょう。

【ポイント4】家族の過ごし方に合わせて選ぶ

「寝室のライトを決める際は、家族構成や住む人のライフスタイル、年齢などに合わせて最適なものを選んでください。仕事が忙しくて就寝時間に差があったり、テレワークで寝室の一角を使いたいなど住む人によっていろいろなニーズがあると思います。紹介したライトの色や配線、設置する場所のポイントなどをぜひ参考にしてみてくださいね」(美佐子さん)

寝室のイラスト

使っている寝具が人それぞれ異なるように、最適なライトも人によって違う。マイホームを計画する段階で照明のことまで含めて空間をイメージしてみよう

「夫婦や子どもと一緒に寝室を使う場合は、それぞれの側にライトがあるといいですね。トイレで目覚めたときや家族より遅く眠る場合など、隣の人を起こすことなく自分側のライトだけ点けられるからです」(美佐子さん)

左右にライトを設置した寝室

寝室の左右両側にライトを設置した事例(写真提供/明野設計室一級建築士事務所)

作業スペースのある寝室

奥に作業スペースを設けた寝室。デスク上でスタンドライトを使えば空間全体に明るさが影響しない(写真提供/明野設計室一級建築士事務所)

リラックスできる寝室にするためのライト選びのコツ 

一日の疲れを癒やす空間である寝室のライトは、リラックスできる照明を選ぶことが大切です。ここでは、快適な寝室にするためのライト選びのコツを紹介します。

スイッチの操作が手元でできるようにしておく

「ケーブルの途中にスイッチがついているスタンドライトは不便なので、スイッチ連動コンセントの設置を推奨しています。これは、コンセントに挿した照明器具のスイッチを、壁のスイッチでコントロールできるように配線したものです。そのため照明器具本体のところまで手を伸ばさなくても明かりを点けたり消したりができます」(岳司さん)

スイッチ連動コンセントを使用したスタンドライト

スイッチ連動コンセントにスタンドライトを接続した状態。壁のスイッチを押すとスタンドライトも点灯する仕組み(写真提供/明野設計室一級建築士事務所)

スタンドライトは目に光が入らない位置に置く

「寝室は他の部屋とは違い仰向けになって天井を見る場所。そのためまぶしくないように配慮し、天井の照明は目に光が入らない位置に設置するようにしています。住み手が購入する照明器具ではありませんが、天井に付ける照明は頭上ではなく足元側に設置することが多いでしょう。最近は、防災の面からも就寝時は無防備ですから、寝室にペンダントなどのような揺れる器具を設置する際は場所を考慮するようにしています」(岳司さん)

ベッドの足元に照明を置いているイラスト

快適な眠りの妨げとならないよう、顔から離れた場所にライトを設置するのがベター

寝室を快適にするおしゃれなライトの実例7選

ここでは、スーモカウンターで寝室のライトにこだわった先輩たちの実例を紹介します。明るさや配置、光の色合いなど、どのようなポイントにこだわり、どんな雰囲気を実現したのか、具体的な実例からヒントを得て、理想の寝室をつくりましょう。

【case1】シックで落ち着いた雰囲気の寝室におしゃれなデザインのスタンドライト

1歳の長男と暮らすIさん夫妻。1階に設けた寝室はまるでホテルのような佇まい。子どもと一緒に暮らしながらも大人のテイストを取り入れています。ベッドの両脇にはサイドテーブルを置き、スタンドライトをシンメトリーに配置。ベッドの中で本を読んだり、夜中に目覚めてしまっても家族の眠りを妨げません。

ベッドの両サイドにスタンドライトがある寝室

サイドに設置したスタンドライトがホテルライクな寝室を演出(撮影/相馬ミナ)

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【case2】北欧風のペンダントライトが寝室のアクセントに

北欧ビンテージがテーマのAさんの住まいでは、主寝室にデザイン性のある北欧風のペンダントライトを設置して部屋全体を明るく演出。ライトが寝具や家具と調和し、おしゃれでポップな雰囲気になりました。

ペンダントライトのある寝室

日本の住まいにも違和感なく溶け込む北欧デザインのペンダントライト(撮影/河原大輔)

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【case3】自然素材の床や壁と調和する間接照明

自然素材にこだわったSさん夫妻の住まい。漆喰壁に囲まれた優しい雰囲気の寝室の壁には間接照明を設置。目に光が入らない仕様なので、夜も落ち着いて眠りにつくことができます。柔らかな光と床や壁の自然素材が調和し、リラックスできる空間が完成しました。

壁に間接照明を設置した寝室

壁面に光を反射させて部屋を明るくする間接照明。落ち着いた空間演出の決め手に(撮影/アラキシン)

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【case4】シャンデリアでゴージャスな雰囲気に

洋館の一室を思わせる、クラシカルで気品あふれるHさん夫婦の寝室。部屋全体を柔らかい光で照らすシャンデリアが、高級感のある雰囲気を演出しています。

また、ベッドサイドには小型のスタンドライトを置き、手元を優しく照らしてリラックスできる空間をつくり上げています。

コストを抑えるためにシャンデリアはインターネットで購入、壁紙も壁紙屋さんのショールームで選んだのだそう。夫婦のこだわりとセンスの詰まった寝室が完成しました。

シャンデリアが彩るエレガントで落ち着きのある寝室

シャンデリアが彩るエレガントで落ち着きのある寝室(撮影/片山貴博)

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【case5】柔らかな光が天井に広がる間接照明を設置

Sさん宅の寝室は、天井に間接照明を付けてリラックス感を演出しています。間接照明は、光を壁や天井に反射させて空間全体を柔らかく照らすため、直接光が入らず、穏やかな雰囲気をつくり出しています。

また、照明器具が見えないため、ホテルのような落ち着きのある空間が実現しました。上質さと居心地の良さを両立した、理想的なリラックス空間といえるでしょう。

天井につけた間接照明

天井に付けた間接照明がリラックス感を演出している(撮影/菊田香太郎)

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【case6】柔らかな間接照明の光が広がる寝室

間接照明を効果的に使ったSさん宅の寝室。ヘッドボードの後ろに配置された間接照明が壁を柔らかく照らし出し、空間全体に落ち着いた雰囲気を与えています。

和室側の天井や床の色をダークトーンにすることで、空間全体が落ち着いた印象にまとまっています。

ベッドサイドの間接照明

ベッドサイドの間接照明は、直接目に光が入らないためまぶしさを抑えられる(撮影/本美安浩)

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【case7】暖色系のブラケットでリラックス感を演出

落ち着きのあるダークな色調のアクセントクロスに、壁付のブラケットライトを設置したDさん宅の寝室。調光式の照明を採用しているため、時間帯や用途に合わせて光の明るさを調節できます。

また、天井のダウンライトは部屋全体を均等に照らすため、必要な明るさを確保しながらスタイリッシュな印象を与えています。

床の色も、リラックスした空間をつくるために他の部屋よりもダークな色合いを選んだそうです。控えめながらも洗練された照明配置で、機能性にも優れたホテルライクな寝室です。

ベッドサイドの間接照明

アクセントクロスの壁にマッチしたブラケットライト(撮影/河原大輔)

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スーモカウンターに相談しよう

理想の寝室を実現するためには、ライトの色や設置する位置などが大切であることがわかりました。1日の疲れを癒やす場所だからこそ、照明にはこだわりたいですね。

寝室で眠る女性のイラスト

心地よい寝室をつくるために、照明は無視できないポイント。自分の暮らしに合った照明計画を行うことが大切

新築時から照明計画をしっかり考えておくことで、その後の暮らしの満足度は上がります。家づくりをするときには、光の配置や種類、雰囲気づくりまで、プロに相談しながら計画的に進めましょう。

スーモカウンターでは、お客さまの理想の暮らしを実現するために、経験豊富なアドバイザーが要望を丁寧にヒアリングし、最適なプランを提案します。

適切な予算から家づくりの段取りなど、注文住宅の新築・建て替えに関するさまざまな疑問や不安に寄り添ってアドバイスしています。その他にも家づくりの疑問を解消する講座などを無料で開催しているので「まずは何から始めたらいい?」と思っている人はぜひ利用してみてください。

寝室のライト選びから、お客さまの希望がかなう住宅づくりを実現する会社を一緒に見つけましょう。

取材・執筆/佐藤愛美(りんかく)、SUUMO編集部
イラスト/アカネ

取材協力/明野設計室 一級建築士事務所
2020年 川崎市優良設計者表彰
小田急線新百合ケ丘駅にある自宅のアトリエで、住宅を中心に手掛けている。
・明野岳司さん
一級建築士、専攻建築士(統括設計)、神奈川県応急危険度判定士、川崎市木造耐震診断士
・明野美佐子さん 
一級建築士、専攻建築士(統括設計)、神奈川県応急危険度判定士、福祉住環境コーディネーター2級