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家事室のメリットは?家事ラクをかなえるアイデアや注意するポイントを解説

家事室のメリットは?家事ラクをかなえるアイデアや注意するポイントを解説

家事室やユーティリティルームといった洗濯のためのスペースがあると家事が捗って便利。しかし、スペースの活用方法やプランニングのポイントなどわからないという人も多いはず。そこで、家事室のアイデアやプランニングで気をつけるポイントについて、一級建築士事務所みゆう設計室代表・中川 由紀子さんに伺いました。家事が楽しくなる家づくりの参考にしてみてください。

家事室とは?快適な家事室にすることで、快適な暮らしを実現

家事室とは、洗濯する、干す、畳むなど洗濯に関連する家事を行う場所として表現されることが多く、ユーティリティルームといわれることもあります。

「洗濯のための家事室は、洗濯に関連する家事に集中できる空間です。リビングや和室で室内干しをしたり、洗濯物を畳んだりする人も多いと思いますが、洗濯に関連する家事が見えないリビングはすっきりして快適に過ごせますね」

家事室のメリットとは?

家事室は日々の家事を効率的かつ快適にするための重要なスペースです。整理整頓がしやすく、必要な物がすぐ手に取れるように設計されています。

以下に、家事室がもたらすメリットを紹介します。

作業効率がアップ

洗濯にまつわる作業を集約することができるので、作業効率が上がることもメリット。

他の家事とも連動できれば更に動線がラクになります。
「リビングや和室で部屋干しをすると衣類からホコリが落ちますが、洗濯物を干したり畳んだりできる家事室があるとホコリが落ちる範囲が限定されるので掃除の負担も軽減します。リビングから洗濯物が見えなければ生活感も減るのでより快適な空間になりますね」

快適な家事室があれば家事が楽しくなる

「家事をする時間はリビングでゆっくりする時間よりも長いことも。家事室は余った場所に設けるのではなく、家事を快適にできる場所にして、広さ・作業スペースを確保しましょう。家事室が暗くて狭いと、結局リビングで洗濯物を畳むことになりかねませんから。快適にできる家事室をつくることができると、家事が楽しくなるというのが最大のメリットですね」

家事室をつくるデメリットとは?後悔の声がある理由

家事室は多くのメリットがある一方で、いくつかのデメリットも存在します。スペースの制限、維持管理の手間、そしてコストは、設置を検討する際の大きな考慮事項です。

以下に、家事室のデメリットを紹介します。

家事室を結局使わないということも

家事室を設けたものの、結局あまり使われないケースも起こり得る点はデメリットの一つです。

初めは効率的な家事の進行を期待して設置するものの、日々の忙しさの中で家事室まで足を運ぶのが面倒になり、使われる頻度が減少することがあるようです。また、家事室がLDKから離れた場所にあると、その距離がさらに利用の妨げになることもあります。家事室の整理整頓が追いつかず、使いにくい状態になってしまうことも少なくありません。

このように、生活が便利になるという期待とは裏腹に、実際には利用されにくい場合もあるようです。

狭い敷地の場合は他の部屋を圧迫することも

狭い敷地に家を建てる際に家事室を設ける場合、他の部屋を圧迫するというデメリットが生じます。

家事室を確保するためには、他の部屋のスペースを削減する必要があり、リビングや寝室といった生活の中心となる場所や子ども部屋などの居室が狭くなることも。

特に、限られた空間の中で多機能性を求める家庭にとっては、家事室のスペースが他の重要な機能を圧迫する原因となり、居住の快適性を損なうことにつながります。

さらに、家事室自体も狭くなりがちで、使い勝手が悪くなるという問題も起こる可能性があります。

そのため、狭い敷地での家事室設置は、十分な計画と検討が必要です。

子どもや家族の様子がわからない

家事室で作業をしていると、他の部屋にいる子どもや家族の様子がわからないというデメリットもあります。特に小さな子どもの行動は予測ができないため、なかなか目を離せません。小さな子どもがいる中で家事室を設ける場合は、見守りカメラを導入するなど工夫が必要です。

家事室はどんなことに活用できる?

家事室は洗濯や掃除のスペースにとどまらず、多様な活用が可能です。衣類の管理から趣味の時間まで、家事室を最大限に活用するためのアイデアを紹介します。家事室の可能性を広げ、日々の生活をより豊かで快適なものにしましょう。

ランドリールームとして

家事室をランドリールームとして活用することは、家事のストレス軽減にも繋がります。

洗濯機や乾燥機を置けば、洗濯物の分類、洗浄、乾燥、アイロンがけ、畳みまでの全工程を一カ所で効率的に行えます。また、洗剤や柔軟剤、洗濯ネットなどの収納スペースを確保することで、必要な物がすぐに手に取れ、使い勝手が向上します。

清潔で使いやすいランドリールームは、日々の洗濯作業を快適にし、家事効率を大きく高めることもできます。

ランドリールームの写真

(画像/PIXTA)

衣類の収納スペースとして

家事室に浴室が隣り合っている洗面室、ランドリールームを兼ねている場合は、日常の衣類を収納するスペースとして利用すると便利です。

洗濯~入浴後の着替えまで一連でできることで、生活動線がを格段に効率化できます。

また、ファミリークローゼットと併用している場合は、季節ごとの衣類、アクセサリー、靴などを一カ所で管理することもできます。

このように、家事室を衣類の収納場所として活用することは、日々の服装選びをスムーズにし、生活の質を向上させる効果があります。

クローゼットの写真

(画像/PIXTA)

事務作業のスペースとして

家事室を事務作業のスペースとして活用することで、家の中にオフィス環境をつくり出すこともできます。

書類整理、パソコン作業、通信機器の設置など、仕事に必要な機能を集約することで、集中力を高め、効率的に作業を進めることができるでしょう。

また、家族の生活空間と分けることで、仕事とプライベートの境界を明確にできオンライン会議の参加も気兼ねなくできる利点もあります。

家事室を事務スペースとして活用することは、在宅勤務が増える現代において特に有効な手段の一つです。

パソコンを使う人の写真

(画像/PIXTA)

食材保管などのパントリーとして

家事室をパントリーとして活用することで、食材の保管や整理に特化した空間をつくれます。

広い棚を利用して缶詰、乾物、スパイスなどの食材を分類し、見やすく並べることで、料理の効率が大幅に向上します。また、大容量の冷蔵庫や冷凍庫を設置することで、一般のキッチンよりも多くの食材を保存でき、大量買いや食品のストックに便利です。

パントリーとしての家事室は、食材の管理を容易にし、日々の食事づくりをサポートする重要な役割を担います。

食料の写真

(画像/PIXTA)

【実例紹介】家事室をつくることで作業効率がアップしたご家族を紹介

以下に、家事室を設けたことで生活が快適に変化した実際のご家族を紹介します。それぞれのご家族の体験を通じて、家事室が日々の作業効率をどのように向上させるかチェックしてみましょう。

家事動線を一直線にしつつ、洗濯を一カ所で完結させる

料理と洗濯を同時にこなせるスムーズな家事動線になるよう、水まわりを一直線上に配置。洗面室に洗濯物を干したくなかったことから、キッチンに隣接したところに家事室として独立した空間を設けています。

キッチンと隣接しているランドリールーム/注文住宅実例

一番こだわったというランドリールームを兼ねた家事室は毛布や布団も干せるくらいのスペースを確保。二面採光で悪天候の日でも明るい空間に(写真/相馬ミナ)

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洗濯動線を集約し、全てを一カ所で完結

洗濯動線を2階に集約し、浴室・洗面室・バルコニーとつなげた配置に。さらに室内物干しやアイロンがけのできるカウンターも設けて、洗濯動線が短く効率がよくなった。

日当たりのよいランドリールーム/注文住宅実例

日当たりのいい場所で洗濯まわりの全てのことができるので、気持ち良く作業ができるように(写真/相馬ミナ)

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カラッと乾く日当たりのいい家事室

アパートのときは1階で洗濯物が外に干せず、一部屋を洗濯干しスペースにしていたものの、窓も開けられず洗濯物の生乾きのにおいのストレスがあったというIさん。洗濯の悩みを解消すべく、2階の日当たりのいい場所に家事室を設けたことで、今までの洗濯のストレスがなくなり、洗濯物がカラッと乾くように。

二面採光で洗濯を快適にしているランドリースペース/注文住宅実例

洗濯のストレスを解消するために設けたランドリースペース。二面採光で日当たり抜群だ。また、作業台や収納棚を設けたことで、スッキリとした空間で気持ちよく家事ができる(写真/鶴見勝(ピクチュア株式会社))

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バルコニーにつながるオープンなランドリースペース

夜間に洗濯することも多いため、2階に部屋干しができるオープンなランドリースペースを設けたプラン。ランドリースペースからバルコニーにアクセスできるようにドアも設置し、窓からの風通しも抜群です。

部屋干しやアイロンがけ、ミシンも使える広々としたランドリールーム/注文住宅実例

部屋干しができるように2階にランドリースペースを設けた。「アイロンやミシンもここでできるように作業台も設けています」(写真/相馬ミナ)

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お気に入りのカラーでペイントした作業台のある家事室

キッチンの奥に設けられた家事室。この家事室は、妻専用のスペースとして、パソコン作業ができるカウンターが備えられており、壁は妻の好みで薄く灰色がかった紫色にペイントされています。また、家事室は洗面室と直接繋がっており、キッチン、家事室、洗面室を一連の流れで使うことができるため、家事の効率化が図られています。

Nさん宅の注文住宅実例

キッチンの奥は妻専用の家事室。パソコン作業ができるようカウンターを付け、壁は妻の希望で薄く灰色がかった紫色にペイント

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浴室・洗面室・洗濯室と一体型の家事室をキッチン裏に配置した間取り

Sさんの家づくりにおける注目点は、キッチンの裏に設けられた家事室。この家事室は浴室、洗面室、洗濯室、ユーティリティスペース(家事室)を一体化したバックヤードとして機能しています。この設計により、料理と洗濯の家事が非常に効率的に進められます。また、キッチンとバックヤードは左右に出入口があり、回遊できる間取りになっており、急な来客時にはLDKをすばやく片付けることが可能です。

Sさん宅の注文住宅実例

キッチン裏のバックヤードは、浴室・洗面室・洗濯室・ユーティリティ(家事室)が直線でつながる便利な間取り。料理の合間に洗濯物を取り込む、などという家事の同時進行がスムーズに

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家事室をプランニングするときに気をつけるポイントとは?

家事室をプランニングする際には、効率的な作業フロー、十分な収納スペース、そして使い勝手の良いレイアウトが鍵となります。以下に、家事室を設計する際に考慮すべき要素を詳しく解説し、快適で機能的な家事室を作るためのヒントをご紹介します。

家事室で何をするのか、役割を明確にする

家事室をどのように使うかイメージつかない人も多いはず。洗濯物を干すだけなのか、洗濯から収納までを完結させたいのかでプランは変わります。まずは、「何のための家事室か?」をしっかり明確にしましょう。

「嫌なことを避ける空間をつくるというよりは、家事室で何をしたいかで考えることが大切。家事室が快適だったら、ちょっと椅子を置いてコーヒー飲んだり、読書を楽しむ居心地の良い場所になったりすることも。それくらいの気持ちでつくると、ご機嫌に家事ができる空間ができるはずです」

家事動線を考慮してレイアウトを決める

家事室を洗面所の横につくり家事動線をコンパクトにすれば、家事が快適になるわけではありません。「洗濯」→「しまう」までの動き方をイメージしながら、家事室のレイアウトを決めましょう。外干しと部屋干しを同時にする場合はバルコニーと隣接した場所に家事室を設けたり、浴室乾燥機をつける場合はバスルーム近くに洗濯機を置くなど、家事動線に合わせたプランニングを。

「コロナ禍で在宅時間が増えたことで、衣類乾燥機を使用するケースが増えてきています。乾燥機は所要時間がわかるので家事のスケジュールが立てやすいというメリットが大きいかもしれませんね。その場合、洗濯物を干す作業がなくなることでハンガーを使わなくなる点を忘れがち。衣類収納と併せて計画しましょう」

用途に合わせて何畳くらいの大きさにするか検討する

家事室の大きさはその用途に応じて異なります。

洗濯物の一連の作業を行うためには最低でも3畳のスペースが必要です。一方で、デスクワーク専用のスペースであれば2畳で十分。もし他のスペースとの併用や単にテーブルを置くだけであれば、0.5~1畳程度でも可能です。

延べ床面積が限られている場合は、家事室を他の間取りと組み合わせることで、スペースの効率的な利用が可能になります。

また、家事室を室内干しのための部屋としてつくる場合は、作業をしているときに子どもが足元近くにいても危なくないように、ある程度広さを確保しておくと安心です。広さの目安は何をするかで変わりますが、6〜8畳くらいのフリースペースとしてマルチに使えるようにするケースも。

フリースペースのある家事室の実例

洗面所ではなく、フリースペースに洗濯機能を設けた。開放感たっぷりの空間で家事だけでなくマルチに使うことができる(画像提供/一級建築士事務所みゆう設計室)

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洗濯物が乾くよう、通風・採光面を考慮

洗濯物がよく乾くように、日当たりや風通しのいい場所に家事室を設けるのがベストですが、プランの都合上日当たりが悪いケースも。その場合はサーキュレーターや除湿機などを使用して空気の流れをつくってあげると乾きやすくなります。
「これらの機器を置く際、作業動線の邪魔にならないようにコンセント位置にも配慮を。壁付けの扇風機やエアコンを付ければ足元がスッキリしますよ」

採光と通風を考慮した家事室

通風・採光がしっかり取れるところに家事室を設けることで、洗濯物が乾きやすくなります(写真/相馬ミナ)

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使いやすく快適な空間にしつらえる

「お子さんの成長などライフステージによって洗濯事情は変わるもの。将来的にガスの衣類乾燥機を置くのであれば、それに合わせた窓の配置やガスの配管も必要に。使い方の変化を含めた準備をしておくと良いでしょう」

家事室に洗濯機を置く場合は、隣に作業台を設けておくと便利。洗濯機から取り出した洗濯物の一時置き場、畳む、アイロンがけなどの作業の際、腰への負担が軽減できます。
また、室内物干しを設置する場合は、電動タイプがオススメ。暖かい空気は上の方に溜まるので乾きやすいですし、使わないときに上げておけるので邪魔になりません。

スイッチで物干しをしまえる実例

手動の室内物干しの場合片付けに手間がかかるため出しっぱなしになることも。電動であれば使わないときスイッチ一つで簡単にしまえてスッキリとした空間に(画像提供/一級建築士事務所みゆう設計室)

ハンガーや洗剤類などの洗濯アイテムの収納スペースを確保して、スッキリとした空間にしておくことで、気持ちよく家事をすることができます。また、洗濯物からホコリが落ちるので、こまめに掃除ができるよう掃除機を置く場所も確保しておくと良いでしょう。

洗濯に使う道具の収納スペース

かさばるハンガーや洗剤などはあらかじめ収納する場所を確保しておくと片付けやすい。収納場所は作業動線上にすると◎。また、動線を遮らないようにハンディタイプの掃除機置き場をつくると便利だ(画像提供/一級建築士事務所みゆう設計室)

家事室に必要・あると便利な設備まとめ

家事室にあると便利な設備をまとめますので、改めて見ていきましょう。

収納

限られたスペースを最大限に活用するため、造作家具やシステム収納が重要です。家事室の使い方や収納したい物を事前に考慮して、適切な棚やラックを設計することが必要です。

物干し

室内物干しは雨天時の洗濯にも対応でき、花粉付着などの心配が少なく便利です。天井埋め込みタイプや壁付けタイプなどもあります。

換気システム、除湿機

洗濯物干しや衣服収納には十分な換気が必要です。カビや悪臭を防ぐために換気ができるような設計の工夫や、除湿機の設置が推奨されます。

アイロンがけなどにも使える広さの作業台

パソコン作業だけでなく、アイロンがけや衣服を畳む作業にも対応できる、適切な奥行きの作業台があると便利でしょう。

スーモカウンターでかなえよう!

このように、家事室を取り入れることで、苦痛に感じていた家事時間が楽しい時間に変わります。家事の負担を軽減し、快適なものにできるかは家事室次第なのです。しかし、家事室を含めて自分たちのライフスタイルに合ったプランを実現できる建築会社を見つけようと思っても、どこに依頼すればいいかわからない人も多いはず。

そこで頼れるのがスーモカウンター。注文住宅の新築・建て替えをサポートしているスーモカウンターでは、家づくりの不安を解決できる無料講座や、アドバイザーに悩みを相談できる無料の個別相談などを実施しています。個別相談では住宅建築の予算や希望条件の整理、建築会社の紹介など、注文住宅を建てる際のあらゆる不安について、知識と経験のある専任アドバイザーに無料で何度でも相談できます。

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取材協力/中川 由紀子さん

一級建築士事務所みゆう設計室代表。神戸を拠点に活動する一級建築士。主婦・母目線で家事ラク、心地よい間取りの家を設計。 家族の暮らしから住まいをデザインしている。

取材・文/金井さとこ

 監修/SUUMO編集部(活用方法家事室に必要・あると便利な設備まとめ