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西海岸インテリアが似合う家に住みたい!家づくりや家具・アイテム選びのポイントを紹介

カリフォルニアの青い海と白い砂浜をイメージさせる西海岸インテリア。注文住宅を建てるなら西海岸インテリアのテイストを盛り込んだ家にしたいと考えている人に向けて、家づくりのポイントやインテリアの選び方を伊沢工務店の伊澤佑二さんに聞きました。

西海岸インテリアとは?

西海岸インテリアとは、アメリカの西海岸にあるカリフォルニア州のロサンゼルスやサンフランシスコなどを連想させる、カジュアルで明るく開放的なイメージのインテリアを指します。
白い砂浜を想起させるホワイトをベースに、カリフォルニアの青い空と海を思わせるブルーをアクセントカラーとして取り入れコーディネートするのが特徴です。さらに木材やファブリックなど自然素材を多用し、素朴でナチュラルな雰囲気を演出することでリラックスできる空間に仕上げます。

「西海岸インテリアは、ファブリックであれば着古したジーンズ、家具なら今では考えられないほど手がかけられたミッドセンチュリー(1940~60年代にデザインされた家具やインテリア)など、『古いけれどもいいもの』を大切にするイメージです。新しいものと組み合わせてもかっこよく、古さがかえって新しい。そのように感じます」(伊澤さん/以下同)

ナチュラルな雰囲気の部屋の写真

白とブルーをコンセプトカラーに、木材やファブリックがあしらわれた空間はナチュラルな雰囲気(画像提供/伊沢工務店)

西海岸インテリアの似合う家:【外装】のポイントとは?

西海岸インテリアは、いわゆる「アメリカンスタイル」の家が似合います。アメリカンスタイルの家を実現するための、外壁や屋根、窓などの外装を仕上げるポイントを説明します。

外壁は白やブルーのラップサイディングを採用する

アメリカンスタイルの家は、ラップサイディング(幅が細く、重ね張りして仕上げる外壁材)が張られているのが特徴です。とくに西海岸インテリアの似合う外観にしたいときには、色は青空に映える白、またはカリフォルニアの海を思わせるターコイズブルーなどを選ぶとよいでしょう。

「私たちの会社では、とくに白が人気です。白いラップサイディングの家は、晴れた日には青空に映えて本当にきれいに見えます。1枚1枚手作業で張っていくラップサイディングは、日に当たると重なり部分に陰による凹凸ができて立体的に見えること、一般的なサイディングと異なり目地がないことなどから高級感のある外観になります」

白いラップサイディングの家の写真

青いラップサイディングの家

1枚1枚手張りするラップサイディングは、手間がかかる分高級感のある仕上がりになる(画像提供/伊沢工務店)

玄関前には広々としたカバードポーチを設ける

玄関やリビングの前に、軒のある広いデッキ「カバードポーチ」を設置するのもアメリカンスタイルの家の特徴です。西海岸のように日差しが強い日や、スコールのような強い雨が降る日でも、大きな掃き出し窓を開けて過ごせます。

「カバードポーチはただ見た目がおしゃれ、雰囲気が出るといった理由ではなく、『休みの日には友達を呼んでバーベキューがしたい』『天気を気にせず子どもたちを遊ばせたい』など、明確な目的があって設けるものだと思います。

カバードポーチを付けるには、それだけ建築面積が必要です。場合によってはリビングを削らなければならないことも。カバードポーチの下で具体的に何をしたいのかを思い描けないようなら、付けなくてよいかもしれません」

カバードポーチの写真

カバードポーチを設置する際は「カバードポーチで何をしたいのか」を具体的に思い描けるかどうかが大切(画像提供/伊沢工務店)

窓は上げ下げ窓やオープンウィンを採用する

「弊社では、腰高窓には『上げ下げ窓(窓ガラスを上下に動かして開閉する窓)』を採用しています。上げ下げ窓は横に一本線が入りますが、それがアメリカンスタイルの家のデザインにマッチするのが理由です。

掃き出し窓については、本来はオープンウィン(横に折りたたむことで全開できる窓)を取り付けると実用的かつおしゃれです。ただ私たちが家を建てることが多いエリアは建築基準法上の規制があるので、大きめの引き違い窓で対応しています」

上げ下げ窓を取り付けた家の写真

オープンウィンの掃き出し窓を取り付けた家の写真

横線が入る上げ下げ窓(写真上)とオープンウィンの掃き出し窓(写真下)を取り付けると本格的(画像提供/伊沢工務店)

屋根は切妻屋根でシンプルに

西海岸インテリアが似合うアメリカンスタイルの家は、シンプルな切妻屋根が多いのも特徴です。

「屋根材はアメリカで普及しているアスファルトシングル(ガラス繊維にアスファルトを浸透させ、表面に石材をコーティングした屋根材)を使用します。アスファルトシングルを使うと、ぐっと本場の雰囲気が出るのがポイントです。色に濃淡があるので、デザイン的にもちょっとかわいくなり、オシャレ度も上がります」

切妻屋根の家の外観

三角屋根の切妻屋根は絵本に出てくる家のように愛らしい外観になる(画像提供/伊沢工務店)

西海岸インテリアの似合う家づくり【内装】のポイントとは?

西海岸インテリアが似合う家にするには、内装にも工夫しましょう。ここではどのようなポイントを押さえればよいのかを紹介します。

開放的な空間づくりを心掛ける

西海岸インテリアが似合う部屋にするには、LDKを広くとる、リビングに吹抜けを設けるなど開放的な空間づくりを意識します。ほかにも開放感を出すポイントとして、廊下幅を広くする、オープンキッチンにするなどを検討してもよいでしょう。

吹抜けのあるリビングの写真

吹抜けのある開放的なリビングには、本場アメリカ製のおしゃれなシーリングファンが取り付けられている(画像提供/伊沢工務店)

「日本では家を建てる土地は狭いことが多いので、物理的に広くするには限界があります。そのため私たちは、例えばリビングだけを梁(はり)見せにして天井を高くするなど、できるだけ『広く見える』工夫をしています」

リビングの天井を梁見せにした部屋の写真

リビングの天井だけを梁見せにするのも、少しでも空間を広く見せる工夫の一つ(画像提供/伊沢工務店)

壁は白を基調に明るさを演出する

壁は西海岸インテリアのベースカラーとなる白を使い、明るさを演出しましょう。ベースカラーが白だと、アクセントカラーのブルーや木材のブラウン、観葉植物のグリーンなどが映えておしゃれです。

「白はアイボリーやクリームではなく、真っ白を選ぶのがポイントです」

建材や設備はヴィンテージテイストのあるものを選ぶ

床材はツヤのある真新しい合板フローリングより、使い込まれた古材のような質感の無垢(むく)材を使うと素朴な雰囲気を演出できます。

「西海岸インテリアが似合う部屋には、床材はオークが似合います。とはいえ無垢材は高価なうえ、メンテナンスの手間がかかってしまいます。

近年はフローリングシートの質感がよくなり、本物の無垢材に見えるものも少なくありません。部屋の雰囲気や質感を損なうこともなく、ワックスを塗るなどのメンテナンスも不要です。コストを抑えたぶん、ほかに費用をかけられるのでおすすめです」

フローリングシートを使った部屋の写真

無垢材ではなくフローリングシートを選んでも、いい雰囲気に仕上がる(画像提供/伊沢工務店)

「キッチンの壁にはパネルではなく、タイルを使うのもおすすめです。キッチン本体を既製品にしても、質感を大切にすることでおしゃれになります。部屋全体の雰囲気を壊さないよう、統一感を出すことを重視して素材や設備を選ぶとよいでしょう」

タイルが張られたキッチンの写真

タイルが張られたキッチンは質感がよくおしゃれになるだけでなくメンテナンスもしやすくなる(画像提供/伊沢工務店)

照明にこだわる

「西海岸インテリアの似合う部屋の雰囲気をよくするには、照明にこだわることも大切です。例えば海を感じさせるマリンライトを使うと、壁に十字の陰ができておしゃれ度が上がります。ほかにもシーリングファンにスポットをあてると、ゆっくり回るファンの影が天井に映り、非日常的な空間を楽しめます」

こだわりの照明の写真

こだわりの照明の写真

照明が白い壁に映し出す影が、ゆったりとした時が流れる非日常的な空間をつくりだす(画像提供/伊沢工務店)

おしゃれ度アップ! 西海岸インテリアの【色・家具・アイテム】の選び方とは?

西海岸インテリアのテイストの部屋にしたいときは、どのような点に注意するとおしゃれ度を上げられるのでしょうか?

ブルーは部屋のアクセントカラーとして使う

「西海岸インテリアといえば『白』と『青』が基調になりますが、バランスが大切です。よりおしゃれに仕上げたいときには、白の割合を多くし、ブルーはアクセント的に使うことがポイントです」

例えば壁やカーテンなど広い面積を占めるものには白い砂浜をイメージさせる白を選び、青い空と海を思わせるブルーはソファやラグなどにアクセントカラーとして取り入れましょう。ブルーはデニムブルーやターコイズブルーを選ぶと、カリフォルニアのカジュアルな雰囲気を演出できます。

ターコイズブルーのラグがアクセントになった部屋の写真

ターコイズブルーのラグが部屋のほどよいアクセントとなっている(画像提供/伊沢工務店)

家具はシャビー感のある自然素材を選ぶ

家具は木材やファブリックなど自然素材のもので、さらに潮風にさらされ風化したようなシャビー感のあるものを選びましょう。

「例えばこちらの写真のソファは、形もゴツくて今風のデザインではありません。張られている布も少し色あせた感じですが、そこが西海岸テイストにマッチしていると思います」

ソファが白を基調とした部屋にマッチしている写真

古きよきアメリカを思わせるようなソファが白を基調とした部屋にマッチしている(画像提供/伊沢工務店)

カリフォルニアや海を思わせる雑貨や小物を配置する

「部屋に置く小物にもこだわって、例えば海の写真やサーフボードなど、カリフォルニアを連想させるものを選ぶと、より西海岸の雰囲気が出ます」

ビーチグラスや貝殻など海を連想させる小物や、ヤシやエアープランツといった観葉植物も西海岸インテリアにマッチします。

ビン玉のペンダントライトの写真

流木を置いた玄関の写真

ビン玉のペンダントライトや流木など、ちょっとした小物使いが雰囲気づくりには重要(画像提供/伊沢工務店)

西海岸インテリアが似合う家づくりに成功した先輩たちの事例を紹介!

ここでは、実際に西海岸インテリアを取り入れた家づくりをおこなった事例を紹介します。

【Case1】70年代の小物がディスプレイされたアメリカンスタイルのフラットハウス

昔からアメリカンスタイルのフラットハウスに憧れていたOさん夫妻。アメリカンハウスの特徴であるサイディングや全開にできるオープンウィンのサッシなど、細部にこだわり家づくりをおこないました。足場板でつくってもらった素朴な雰囲気のリビングの棚には、コツコツと集めてきた70年代のアメリカングッズのディスプレイを楽しんでいます。

Oさん宅の注文住宅実例

全開にできるオープンウィンのサッシからは、明るい日差しがふりそそぐ(写真/山出高士)

この事例についてもっと詳しく→
「平屋の家で二世帯住宅」をかなえるために、DIYを採り入れて上手にコストダウン

【Case2】西海岸テイストですっきりおしゃれにまとめたダイニングキッチンのある家

西海岸風のテイストが好きな夫とシンプルなデザインが好きな妻の、どちらも満足できる家づくりをおこなったTさん夫妻。もともと持っていたブルーのチェアにあわせて色をセレクトし、西海岸風にコーディネートしたキッチンは、巾木に白が配されたおしゃれなデザインです。窓にはカーテンではなくブラインドを選んだのも、すっきりとした印象を与えるのに貢献しています。

Tさん宅の注文住宅実例

ブルーと白、木目の3色でまとめられたダイニングキッチンは、ブラインドをセレクトしたことですっきりした印象になっている(写真/和田真尚)

この事例についてもっと詳しく→
耐震性、家事の時短、靴収納など夫婦のこだわりをすべて実現した家 

自分たちの理想の暮らしを明確にイメージして、家づくりをすすめよう

最後にあらためて伊澤さんに、西海岸インテリアの似合う家を建てるときのポイントを伺いました。

「一番重要なのは、ライフスタイルや家の外装、内装、インテリアのすべてに統一感を持つことです。どんなものを置きたいのか、その家でどんな暮らしをしたいのか。そこまで明確にイメージし、クッション一つにまでこだわって選ぶと、理想の『西海岸インテリアが似合う家』になると思います」

スーモカウンターに相談してみよう

「西海岸インテリアの似合う家にするにはどうすればいいの?」「アメリカンテイストの家を実現してくれる工務店を知りたい」など、住まいづくりについて疑問や悩みがある人は、ぜひスーモカウンターに相談を。スーモカウンターでは、お客さまのご希望を伺ったうえで、かなえてくれそうな依頼先を提案、紹介します。

無料の個別相談のほか、「はじめての注文住宅講座」や「ハウスメーカー・工務店 選び方講座」など、家づくりの段取りや会社選びのポイントなどを学べる無料の家づくり講座も利用できます。ぜひお問い合わせください。  

取材協力/伊澤佑二さん

伊沢工務店

取材・文/佐藤カイ(りんかく)