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立水栓のメリット・デメリットは? 戸建てに設置する場合のポイントも紹介!

注文住宅を建てるとき、屋外用の水栓(水道蛇口)をどうするかというのは、意外と後回しにしがちな点かもしれません。しかし、水栓を付けるか付けないか、立水栓にするか散水栓にするかが実際の暮らしやすさに影響することも。そこで、トーシンコーポレーションのIさんに立水栓のメリット・デメリットや設置のポイントなどについて聞きました。

目次

立水栓とは?

立水栓の読み方は「りっすいせん」となります。屋外用の水栓の一種で、水栓柱とも呼ばれており、柱状になっているのが特徴です。

立水栓のイメージ

立水栓は柱状になっている屋外用の水栓(写真提供/トーシンコーポレーション)

散水栓との比較

屋外用の水栓には、立水栓のほかに、地面の中に埋め込む散水栓があります。

「散水栓には、狭いスペースでも設置できるなどのメリットがありますが、蛇口の位置が低いため、立水栓と比較して使いづらいというデメリットがあります」(Iさん、以下同)

立水栓には、ほかにも散水栓と比較してさまざまなメリット・デメリットがありますが、後ほど詳しく紹介します。

散水栓のイメージ

散水栓は地面に埋め込むタイプの屋外用水栓(画像/PIXTA)

立水栓のメリットは?

立水栓にはどのようなメリットがあるのでしょうか。代表的なものについて紹介します。

気軽に使える、水を使うときのストレスが少ない

「散水栓は、しゃがみ込んで、地面の蓋を開けてから蛇口をひねる必要がありますが、立水栓の場合は、少しかがんで蛇口をひねれば水が出るため、気軽に使えるというメリットがあります」

立水栓のイメージ

立水栓は気軽に使える(写真提供/トーシンコーポレーション)

手を洗いやすい

散水栓だと下から水が吹き上がる形になるため、手を洗うのに向いていませんが、立水栓は上から下へ水が流れるため、手を洗いやすいというメリットがあります。

「玄関の横に立水栓を設置して、家の中に入る前に手洗いができるようにしている住宅も見かけます」

玄関横に設置された立水栓

玄関横に手洗いとして立水栓を設置するケースもある(イラスト/宮野耕治)

温水も使える

散水栓でお湯が出るものは見かけませんが、立水栓にはお湯が出るものもあります。

「サーフィンが趣味の方など、海から帰って家の外で温水シャワーを浴びるという使い方ができて便利です。また、ペットを洗うときにもお湯の出る立水栓があると重宝します。
ただし、立水栓でお湯を出すためには、ガスをひいたり、耐熱性の高い配管を使用したりする必要があります」

温水の出る立水栓を使う男性

温水の出る立水栓にすることもできる(イラスト/宮野耕治)

カバーなどを利用してデザイン性を楽しめる

「以前は、目立たないところに設置することが多かったので、あまりデザイン性の高い立水栓はありませんでした。しかし、最近は家の前面に設置するなど、目に触れる機会が多いため、デザイン性の高いおしゃれな立水栓が増えています」

また、ホームセンターや通販サイトには、既存の立水栓の上から被せる、木目調やレンガ調などのデザインがされたカバーも販売されています。そういったものを利用して気軽にDIYでデザイン性を楽しめるのもメリットの一つです。

デザイン性のある立水栓

あたたかみのあるテラコッタ風の立水栓(写真提供/トーシンコーポレーション)

デザイン性のある立水栓

すっきりとしてシャープな印象の立水栓(写真提供/トーシンコーポレーション)

立水栓のデメリットは?

立水栓にはメリットがある一方、デメリットもあります。そこで、特に気になるデメリットについて紹介します。

スペースが必要

散水栓は地面の下にあるため、スペース的な心配はほとんどありませんが、立水栓には柱と蛇口、場合によっては水受け(パン)のスペースも必要になります。

「スペース的に厳しいけれど、地面より高い位置に屋外用の水栓がほしいという場合、住宅の外壁の中に配管を通して、壁から蛇口を出すこともできます。これも広い意味での立水栓と言えるでしょう」

スペースを取らない埋め込みタイプの立水栓

スペースがない場合は壁に埋め込むタイプも検討したい(イラスト/宮野耕治)

冬場は凍結の恐れがある

立水栓は、柱の部分に溜まった水が冬場に凍結する心配があります。ただし、このデメリットは予防することが可能です。

「まず、前提として寒冷地には不凍水栓が用いられるため、初めから基本的な対策はされています。問題なのは、寒冷地以外の地域で、たまに冷え込むケースです。
予防法としては、不凍対応の蛇口にする方法があります。この蛇口にすれば、凍りそうな気温になると水が自動で少量ずつ流れて、凍結を防げます。
また、水抜きバルブを設置して、柱に水が溜まらないようにする方法もあります」

雪が積もり凍っている立水栓

冬場に凍結の恐れがあれば、予防が必要(イラスト/宮野耕治)

散水栓よりコストがかかる

部材と工事費を合わせると、立水栓は散水栓よりもコストがかかります。

「あくまで目安ですが、工事費込みで、散水栓を1とすれば、一般的な立水栓で2倍、デザイン性の高い立水栓だと3倍くらいです」

【立水栓の利用シーン別】設置場所と設置のポイントは?

立水栓はさまざまなシーンで使われます。ここでは代表的な利用シーン別に設置場所と設置のポイントを紹介します。

ガーデニング

ガーデニングの水やりなどに利用するのであれば、庭の隅など植栽の近くにある方が便利です。

「ガーデニングの場合、ホースにシャワーヘッドを付けて使うことが多いでしょう。その場合、ホースをつないだまま使える2口タイプの立水栓がお勧めです。1口はホースをつないだまま、もう1口は手洗いや水汲み用に使えます」

2口タイプの立水栓

ガーデニングには、2口タイプの立水栓がお勧め(写真提供/トーシンコーポレーション)

洗車

洗車に利用する場合、立水栓が遠い場所にあるとホースの取り回しが面倒です。やはり、駐車場やカーポートなど、クルマのそばに設置するのが基本です。

「洗車もガーデニング同様、2口タイプの立水栓だと、1口をホース専用にしてつないだままにしておけるのでお勧めです」

立水栓を使って洗車する女性

洗車に使うのであれば駐車場のそばが便利(画像/PIXTA)

レジャー(水遊びやBBQなど)

レジャーで使う水遊びの道具やBBQ用品などを洗うときにも、屋外にある立水栓が重宝します。自宅の庭で楽しむ場合は、庭の一画に設置してあると便利です。

「商品にもよりますが、一般的な立水栓の高さは60cm~120cm前後です。立水栓をレジャー用品を洗うために使うのであれば、ある程度高さのあるものを選ぶといいでしょう。高さがあれば、大きなものもホースを使わずに洗えます。
また、シンクと組み合わせて簡易的な流し台として使える立水栓もあります」

シンクのある立水栓

シンクと組み合わせて簡易的な流し台になる立水栓もある(イラスト/宮野耕治)

ペットのシャンプー

散歩から帰った室内犬の足を洗ったり、シャンプーをしたりするときにも立水栓が活躍します。

「シャンプー用なら、温水が出る方がいいでしょう。また、水受け(パン)の大きさも重要です。ペットの大きさに応じて、洗いやすい水受けを選んでください。水受けは、既製品以外に、レンガやブロックで造作する方法もあります」

立水栓でペットをシャンプーしている女性

ペットのシャンプーにも立水栓があると便利(イラスト/宮野耕治)

エクステリアの掃除

住宅の外壁や擁壁、アプローチなどを高圧洗浄機で掃除するときにも立水栓は便利です。

「ほとんどの高圧洗浄機は散水栓にも対応していますが、蛇口のスペースが狭い場合はアタッチメントが必要です。それに比べて、立水栓の方が取り付けが楽です」

また、高圧洗浄機は電源も必要なため、立水栓の近くに屋外電源があると、なお作業がしやすいでしょう。

立水栓を使って塀を掃除する男性

エクステリアの掃除にも立水栓があると便利(画像/PIXTA)

立水栓の設置方法は?

注文住宅に立水栓を設置する場合、住宅メーカーや建築会社に任せておけば安心、というわけではありません。

「住まいづくりの中で後回しにされがちな設備なので、こだわりのある人は、きちんと希望を伝える必要があります」

工事までに必要な準備

「自分の中でデザインイメージなどがある人は、事前にネットやカタログなどで自分好みのデザインを調べておくといいでしょう。何も言わなければ、あまりデザイン性の高くない立水栓が設置されるかもしれません」

標準仕様の立水栓

特に指定しなければ、標準仕様の立水栓が設置されることも(画像/PIXTA)

工事の依頼先

「勘違いしやすいのですが、一戸建て住宅において、立水栓の設置は外構工事ではなく住宅工事の一部です。そのため、依頼先は住宅メーカーや建築会社、または建築士になります」

工事依頼のタイミング

「温水にしたい場合などは特に、設計前の段階で希望を伝えておくといいでしょう。住宅メーカーによっては、仕様を決めるプレゼンがあると思うので、立水栓のデザインについてはそのタイミングで好みのものに変更してもらうといいですね。
希望のデザインは外構工事の直前に言えばいいと思っていると、既に標準の立水栓が設置されているケースがあるので注意が必要です」

立水栓を設置するときのポイントは?

最後にあらためてIさんに、立水栓を設置するときのポイントについて聞きました。

「立水栓は住まいづくりの中で後回しにされがちな設備ですが、住まいに立水栓を取り入れることによって、ガーデニングやお庭でのBBQなど、趣味がより楽しめて、より充実した暮らしになります。これまで紹介してきたメリット・デメリットや設置のポイントを参考に、家族の暮らしを充実させるためのアイテムとして、役立ててください」

スーモカウンターに相談してみよう

「どうやって進めたらいいのかわからない」「立水栓の設置にもアドバイスをしてくれる建築会社はどうやって選べばいいの?」住まいづくりにあたって、このような思いを抱いているなら、ぜひスーモカウンターに相談を。スーモカウンターでは、お客さまのご要望をお聞きして、そのご要望を叶えてくれそうな依頼先を提案、紹介します。

無料の個別相談のほか、「はじめての注文住宅講座」や「ハウスメーカー・工務店 選び方講座」など、家づくりの段取りや、会社選びのポイントなどが学べる無料の家づくり講座も利用できます。ぜひお問い合わせください。

取材協力/トーシンコーポレーション

取材・文/福富大介(りんかく) イラスト/宮野耕治