子どもに目が届きにくい、昭和時代の漫画のような実家
結婚後は妻の実家である平屋で、約4年間妻の両親と同居していたHさん夫妻。
「昔のつくりなので湿気が多く、隙間風が入ってくるので、冬は寒くて困りましたね」と夫。
妻は「実家は母屋と離れがある、昭和時代の漫画に出てくるような間取りでした。キッチンとリビングが別だったので、娘が1歳をすぎて動き回るようになると、危ないので料理を中断してでも追いかけないといけなくて。室内には段差も多く、子どもに『ダメダメ!』と注意してばかりの暮らしにストレスを感じていました。また、季節によって寒暖差が大きいので、娘の体調管理にも悩んでいました」
他にも、洗濯物を干すために、廊下を渡って離れへ移動しなければならないなど、家事がしにくいことに不満があった。「家事効率のいい家に住みたい」という思いは募るばかりだった。
2018年の1月に、町内にある工務店による子ども向けのイベントに参加したHさん夫妻。「その時はまだ家を建てる気はありませんでしたが、実際に現代的な戸建てを見てみると、やっぱりいいなと思ったんです」と妻。
実家の敷地内に建てるつもりで、スーモカウンターへ
そのころ、夫は「新築した友人から『スーモカウンターで話を聞いてみるといいよ』と言われていました」という。
2018年の夏、家族3人でショッピングモール内にあるスーモカウンターを訪ねてみることにした。
「買い物のついでなので行きやすかったですね」と妻。
「キッズスペースで遊ばせられるので、子連れでも気軽に出かけられました」と夫も続ける。
妻は「当時は実家の庭に新築することを考えていたので、建物だけという内容でアドバイザーさんに条件を伝えました」と振り返る。
夫妻の希望は「まず、平屋であること。これはこれまで暮らした経験と、『年齢を重ねてから2階を使わなくなった』という親戚が周囲に多いことや、夫婦2人とも荷物が少ないため、省スペースな家で十分ということが理由です。そして、見た目よりも断然、家事効率のいい間取りと断熱性、耐震性を重視していました」
夫は「まず資金面が気になっていたので、自分たちが考えていた予算で家が建てられるのかを聞いてみようと思いました。するとアドバイザーさんが、僕たちの収入からどのくらいのローンが組めるかを計算してくれて、想定内だったので安心しました」
スーモカウンターでは、実家の敷地に建てるという予定も含めて、土地の事情に詳しい地域密着型の建築会社を3社紹介してもらった。
「条件と予算に合う会社ということで、すぐに建築会社を絞り込むことができてよかったと思います」と妻。
3社すべてにアドバイザーがアポイントをとり、後日、夫妻は打ち合わせに出かけた。
「中でも1社は、担当者さんとも相性が良く、ヒアリング内容がいいなと感じました。僕たちは、平屋ということ以外に強いこだわりがなかったので、自分たちでも住まいの好みを量りかねていたんです。すると『性格診断から好みを割り出しましょう』と言って、何を重視した家づくりをしたいのか、どんなデザインの家が好みかなどを診断してくれたんです」と夫。
予定を変更し、土地から探して新築を建てることに
そんな中、Hさん夫妻の家づくりは1年ほど中断することになる。
「それまで両親と同居をしていたので、新築するにしても当然、実家の敷地内に建てるものだと考えて進めていたら、両親から『別の土地を探した方がいい』と言われて驚きました」と妻。
妻の両親は現代的な考えを持っていた。父から「将来、母屋が空いた場合にどうするのかなど、敷地内に家を建てるとデメリットもある。せっかく新築を建てるなら、土地から探したほうがいい」とアドバイスされたという。
「そうなると、住む場所探しからしなくてはならないし、予算も変わってきます。すぐには値段の折り合いがつく土地が見つからなかったため、焦らずに進めることにしました」と夫は話す。
Hさん夫妻はお互いの生まれ育ったエリアが近かったため、現在住んでいる町内に家を建てたいという希望は譲れなかった。
「周辺は近年新しい家が増えて、土地の値段も上がっているエリアでしたが、娘と同年代の子どもが多く、自治体が取り組む教育プログラムにも惹かれました。時間や費用がかかっても、納得いく土地を探そうと思っていました」と妻。
そこで、打ち合わせで「いいな」と感じた1社には状況を伝えて保留に。
「あとの2社にはアドバイザーさんからお断りの連絡を入れてもらえて、気がラクになりました」と2人。
1年越しで再びスーモカウンターを訪問
それからはインターネットで土地を探し、気になる土地を見学していたHさん夫妻。2019年になり、町内に新たな売地が出たのを見つけた。
それを機に、2019年の夏、再びスーモカウンターを訪れる。
「一年間は連絡を取り合っていませんでしたが、スーモカウンターで以前の私たちのデータを残しておいてくれたので、話がとてもスムーズでした」と妻。
1年間検討し、建築会社は昨年から保留にしていた1社でと決めていた。「耐震性能やアフターサービスも信頼できると感じていました」と夫。
「気になる土地を見つけたので、『あの建築会社に連絡をとってほしい』とアドバイザーさんに伝えると、すぐに段取りをつけてくれました」と妻。
ただ、1年前は建物だけのつもりで話を進めていたので、改めてアドバイザーに相談し、土地と建物を含めた費用を試算することに。
「月々のローンの返済希望額を伝えて、土地と建物を含めた予算を試算してもらいました。支払いに追われるような生活は避けたかったので、時々家族旅行にも行けるような返済額を出してもらいました」と夫妻。
2人ともシンプルな家を希望していただけに、予算内に収まる目処がついた。
頼れる建築士が設計で土地の日当たりをカバー
建築会社へ打ち合わせに出向くと、以前希望を伝えていただけに、やりとりは順調だった。
「当初、土地の候補は2つありました。1つは日当たりが良くて形が整っているけれど、値段が少し高い土地。もう1つはそこまで日当たりに期待できず、形は台形で坪数も小さいけれど、他より少し安い土地です。それを建築会社の担当者さんに相談すると、建築士さんが、台形の土地をうまく利用した間取りを先に提案してくれたんです。そして、『リビングを大きな窓にして、隣の家に対して斜めにずらして建てることで、十分な日当たりを確保できます』と説明してくれました。また、値段が高い土地よりも、台形の土地の方が道路にたくさん面しているので車の駐車がしやすいことや、面積が少なければ庭の手入れも楽だという前向きな意見をもらったのです」と夫妻。
シンプルで効率的に暮らせる家を望んでいた2人は、納得して台形の土地に決定。
「土地のお金を節約できた分、カーポートにお金をかけることができました」と満足感を語る。
また、自分たちで見つけた土地だったが「土地の契約や値段の交渉も、ほとんど建築会社の担当者さんが受け持ってくれたので助かりました」と笑顔で話す。
家づくりがスタートしてから、買い物の際にスーモカウンターへ立ち寄ってアドバイザーと話したこともあるが、スーモカウンターを訪ねたのは合計3回のみだという。共働きで時短や効率性を重視するHさん夫妻には、要点を押さえたコンパクトなやり取りがピッタリだった。
家族みんながストレスフリーになる間取り
家づくりは2019年の10月に着工し、上棟が12月、引渡しが2020年3月というスケジュールだった。
完成した家には「満足しています!」と口をそろえるHさん夫妻。キッチンと洗面脱衣室、浴室といった水まわりが集まっているので、家事効率は抜群に向上した。
夫は「玄関とリビングの間には扉をつけず、家族みんなが行き来しやすくしました。洗面所や浴室もリビングと繋がっているので、生活しやすいですね」と話す。
妻は「家事効率が断然、良くなりました。真冬に洗濯物を干すのも苦痛じゃないんです」と微笑む。「それに、掃除をするにも段差がなくてラクだし、リビングのエアコン1台で家中が一定の温度になるので快適。家事をしている私の機嫌がいいので、娘も毎日楽しそうです。遊んでいる様子を、私がキッチンから見守っていることも嬉しいようです」
共働きで、特に平日は慌ただしかったHさん夫妻。新居では、以前より家事の時間が短縮できる分、妻は趣味などにあてる自分の時間ができたという。
ネットワークエンジニアである夫は、「コンパクトな平屋にうまく配線してもらい、全ての部屋にLANケーブルを設置したんです。どこでも電波が届くのでストレスがないですね」と満足感を語る。
「会社でリモートワークが取り入れられた時も、いずれ娘の部屋にする予定の個室がワークスペースに。おかげですぐに落ち着いてデスクワークができました」
快適で生活しやすい家で、娘は元気に成長。「友達に遊びに来て欲しいと話しているので、落ち着いたら友達を招きたいですね」と妻は話す。シンプルでコンパクトな中に、家族みんなの満足がギュッと詰まった家が完成した。
取材・文/倉畑桐子 写真/ご本人
- DATA
-
土地面積 約200㎡ 延床面積 約74㎡ 建築費 2000万~2500万円以内 間取り 3LDK 世帯構成 夫(28歳)、妻(29歳)、長女(4歳)
- スーモカウンターで受けたサービス
-
カウンター店舗 スーモカウンターイオンモール東員店 紹介された建築会社数 3社 受けたサービス 個別相談