埼玉県の実家の建て替えを決めたとき、理想の家のイメージが明確にあったKさん。近くの建築会社に相談すると、希望の家を建てるには予算を大幅に超えると言われ困惑。そんなとき、知人に勧められてスーモカウンターを訪問。夫が描いた間取りを予算内で形にしてくれる建築会社を紹介してもらい、理想の家が実現するまでのお話を伺いました。
飛び込みで訪ねた建築会社では理想の家は予算オーバー?
賃貸アパートに家族4人で住んでいたKさん。埼玉県の妻の実家を相続しましたが、間取りは細かく区切られ、冬はすき間風が室内に入り込んで非常に寒かったそう。さらに、ネズミがでるほど古く、リフォームをしてもこれから何十年も住むことは難しい状態でした。
いつかはマイホームをと考えていたKさん夫妻は、将来を見据えて実家を建て替えて住むことを決意。子どもたちが通い慣れた小学校を転校しなくてもいいように引越しは卒業後にすることにしましたが、住宅ローンを組む上でも早めに行動した方がいいだろうと、新居の準備を始めました。
「家を持つならこんな家を建てたい」という明確な間取りやデザインのイメージがあったKさん夫妻は、夫が描き、家相までも専門家に調べてもらった間取りのとおりに建ててくれる会社を探そうと思っていました。「家の近くにある建築会社に飛び込みで話を聞きに行きましたが、素材などこだわりの強い会社だったためか、『希望どおりの家を建てるには莫大な金額になりますよ』と言われて、どうしたらいいのか分からず途方に暮れてしまいました」
夫が行きつけの美容院でその話をすると、店長が店舗兼併用住宅を建てたときにスーモカウンターを利用して、ぴったりの建築会社を紹介してもらったそうで、スーモカウンターに相談することを勧められました。
建てたい家のイメージはあっても家づくりについては右も左も分からず、どう進めたらいいのかとても困っていたKさんは話を聞きたいと思いさっそく相談に行きました。
面談のたびにアドバイザーの意見を聞いて不安を解消
Kさん夫妻は、最寄りのショッピングモールの中にあるスーモカウンターを訪問し、ふたりの要望や思いを全部伝えました。
「自分たちの希望の間取りで注文住宅を建ててくれる、柔軟に対応してくれる会社を紹介してほしいこと。建築費として2500万円位の予算で建てられるのかなど、いろいろ聞いたんです。
担当者はとても若い人でしたが、熱心に話を聞いたうえで、家づくりの流れや建築会社の特徴、住宅ローンのことなど、丁寧に細やかな説明をしてくれて。結構わがままな要望でアドバイザーさんも困ったかもしれませんが、予算に応じて対応できる会社を紹介してもらいました」
そして、紹介してもらった会社のホームページや口コミを見て、会ってみたい4社の面談日をスーモカウンターに調整してもらいました。
1回目の面談では、予算と土地の広さと夫が手描きした間取りのラフをもとに、意見交換して見積もりを出してもらいました。スーモカウンターから予算や希望は伝わっていたので、見積もりは各社とも大きな違いはありませんでしたが、できることとできないことには差がありました。Kさんは対応と予算を見て4社から2社にしぼり、2回目の面談で1社に決めました。
「ずいぶん迷ってなかなか1社にしぼれなくて、会社と面談するたびにスーモカウンターに寄って報告したり、何度か電話で相談しました。私たちはウッドショックで価格が高騰していることや大幅な割引のことなど建築業界の常識は分からないので、営業担当者の言葉に半信半疑になったり、本当にこの会社でよいのか、不安を感じることもありました。そんなときもスーモカウンターに相談しましたが、業界をよく知る信頼できるプロに『大丈夫です』とピシッと言われると、安心できました。
自分たちに知識がなくても細かく相談に乗ってもらっていろいろなことが分かり、次々扉が開いて先に進むことができました。また会社を決める手伝いをしてもらえるのが心強かったですし、最終的に契約する前にも相談して、背中を押してもらいました」
「自由な空間」を目指し、夢だったホームシアターも実現
「空間を区切らないシンプルな家で、できるだけモノを置かずにすっきり広々と暮らす」がKさん夫婦の希望でした。夫は、近代建築家の巨匠、ル・コルビュジェの建築「自由な空間」に憧れ、設計のヒントにしました。毎週末建築会社と打ち合わせを行い、夫が描いたラフをもとに建築会社のアドバイスをもらい、夫婦で意見をすり合わせ、5カ月ほどかけてじっくりプランを練って間取りが完成しました。
1階フロアは仕切りの壁がない約20畳のワンフロアで、玄関を入ると廊下やホールがなく、すぐにリビング・ダイニング・キッチンが広がります。「2階のトイレとお風呂の出入口以外は扉を設けませんでしたが、開け閉めする必要がなく移動がラクですね」。Kさんにとって必要がない無駄なモノは一切省いた空間。そして、壁は白一色、床はブナのむく材で、目地の方向や幅にもこだわりました。
リビング・ダイニング・キッチンは、本当に気に入った家具だけを置いて、家具のサイズに合わせて壁面のサイズなどを決めました。
「映画が好きなのでプロジェクターは私たち夫婦の夢でした」と言うように、北面の大きな壁には窓を設けず、壁一面にプロジェクターを投影する画面にし、夜はリビング兼ホームシアターとして映画鑑賞を楽しみます。リビングの南面には大きな掃き出し窓を設けるのが一般的ですが、Kさん宅はそういった常識にとらわれず収納を設けています。


「水回りや照明など、設備もできるだけ既製のモノではなく、好きなものを採り入れたくて、一つ一つ丁寧に検討しながら選びました。特に洗面台は気に入ったデザインのものを購入して夫が動画を見ながら施工したんです」


2階もワンフロア。必要なときは足す「足し算の家」
リビングは吹抜けにして、1階から見通しの良いおしゃれなスケルトン階段を上がると、2階も廊下や扉はなく、すぐに洋室が広がります。手摺りは白のアイアン製にこだわり、2階の洋室の手摺り部分には光や視線を通す見通しのよいポリカーボネートを採用しています。


2階は12.7畳の洋室と浴室、トイレのみ。「将来子ども部屋が必要になったら家具などで仕切るかもしれませんが、今のところは決めていません。モノを持ちたくないので、収納スペースもあえて最小限にしました」と、方向性はぶれません。
開放的な空間ですが断熱性が高く冬も寒さを感じなかったそう。空調は2階にエアコンを1台設置しただけで、あとはシーリングファンで空気を循環させています。
「モノや仕切りを最小限にして、将来必要になったら足していく『足し算の家』です。むく材などは良いものを選び、設備や扉などは標準仕様のものを省いて、自分たちで気に入ったものを購入することで、好みの空間をつくりながらコストダウンもできました」
現在は、夫が新居で暮らし、妻と子どもは隣の県で平日を過ごしていますが、子どもたちが中学生になったら、この家に家族全員で引っ越す予定です。「これからは、広い壁面に好きなアートを飾りたいですね」と夫が言えば「私も子どもたちも、週末にこの家でゆっくりするのをとても楽しみにしています」と妻も目を輝かせて話してくれました。
取材・文/佐藤由紀子 写真/Kさんご本人
- DATA
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土地面積 100.00㎡ 延床面積 82.54㎡ 建築費 2600万円以内 間取り 1LDK+WIC+納戸 世帯構成 夫(45歳)妻(41歳)長男(8歳)長女(6歳)
- スーモカウンターで受けたサービス
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カウンター店舗 スーモカウンターイオンモール北戸田店 紹介された建築会社数 4社 受けたサービス 個別相談