持ち家の中古マンションに住んでいたNさんは、管理費や修繕積立金の値上げと妻の妊娠をきっかけに、マンションを売却し注文住宅を建てることを決意。気になった6社のモデルハウスを訪問しましたが、自社の良いことしか話してくれず、何が正解か分からず戸惑ったそう。そこで今度は、『高断熱、次世代省エネ基準の家をつくりたい』という要望をもとに、スーモカウンターを訪問することに。紹介してもらった5社と面談して相性が合う建築会社を選び、「冬も暖かく、光熱費が抑えられ、住みやすい」理想の注文住宅を実現しました。
持ち家マンションの管理費の値上げと第一子誕生で住み替えを決意
奈良県のNさん夫妻は、2020年に駅近立地で利便性の高い築25年の中古マンションを購入しました。長く住むつもりでしたが、住み始めて1年ほど経った頃、マンションの管理費と修繕積立金が値上げされ、管理組合の説明会で今後も数年ごとに管理費が上がり続けること、築50年以上経って建て替えするマンションもあり、そのときに建て替え費用も必要になることもあると聞いて、将来のことを考えるように。数カ月後、妻の妊娠が分かり、将来のために住み替えを検討し始めました。
住み替える際のこだわりは最寄駅を変えないこと。また、建売住宅より、素材や設備を一から選んで好みの家を建てられる注文住宅が希望でした。そして、自分たちで調べた4社と、建築会社に勤務している妻の知り合いに相談して勧めてもらった2社のモデルハウスを見学。
「どの会社も良い話ばかり伝えてくれましたが、大きな買い物なので鵜呑みにはできないと疑心暗鬼になりました。また、マンションの売却を同時に進めていたこともあって、家づくりについても売却についても各社の答えが微妙に違っていて何が正解か分からなくなったのもあります。そんなときに、SNSでスーモカウンターの投稿を見て、予算や希望に合わせて建築会社を紹介してくれる場所だと知り、行ってみることにしました」
スーモカウンターに紹介された5社と面談し、要望を理解してくれる会社に依頼
モデルハウスを何件か訪ねて必ず聞かれたのは、土地を持っているかどうかでした。そこで、家づくりの前に、まずは土地を買うことから始めました。次に、子どもの教育環境や通勤の利便性などを考えて、それまで住んでいた馴染みがある地域に住むことを希望していました。そして住みたいエリアの範囲で地図を見たり、歩き回って空き地を見つけたら不動産会社に問い合わせて、買える土地かどうかを調べてもらうことを繰り返し、予算内の2000万円未満の土地を購入することができました。
そして、2022年の夏ごろ、子どもが生まれて妻の体調が落ち着いたタイミングでスーモカウンターへ。最初に聞かれたのは、予算と家づくりのこだわりについてでした。予算は、土地の費用と建築費用合計で4500万円くらいを想定していたので、土地価格を差し引いた2500万円くらいを建築費の目安と伝えました。
また、ネットで家づくりについて調べ、知識を得ていた夫は、高断熱で次世代省エネルギー基準をクリアする省エネ性能、地震などの災害に強い耐震性といった住宅性能にこだわった建築会社に依頼したいと考えていました。それらの希望を伝えたところ、スーモカウンターから5社を紹介され、全社と面談してみることに。
「スーモカウンターに相談する前に何社かと話をしても迷って決めかねていましたし、自分たちで調べるより、業界全体について詳しいスーモカウンターが紹介してくれる会社のほうが、いろいろな意味で安心でした。
また、新しい建築会社を訪ねるたびにイチから説明して1~2時間話をして、結局空振りになることもありましたが、スーモカウンターの紹介だと、事前に私たちの希望や情報が伝わっているので、時間のムダがないのも良かったです」
それから約4カ月、週末のたびに建築会社と会って5社から2社にしぼり、2社とは数回会って住宅性能、コスパ、担当者の対応がスムーズな建築会社に依頼を決めました。
「建築会社とは打ち合わせから完成まで1年近くやりとりをするので、担当者と話が合うこと、私たちが求めていることを提示してくれるかどうかを見極めたいと思って面談していました」
こだわったのは高断熱、ZEH基準以上の省エネ住宅
Nさんが理想とする家は、“住みやすい家”でした。間取りや動線はもちろん、夫が最も重視したのは、冬も暖かく過ごせて、かつ光熱費が抑えられる断熱性能を備えていること。建築会社を決める上でも、そういう話が通じる担当者かどうかは重要でした。
「最低でもZEH基準を満たす省エネ性の高い家が希望でした。将来的に車を電気自動車に買い替えることも考えていたので、太陽光発電システムと蓄電池、V2H(Vehicle to Home)をセットで導入しました。太陽光のエネルギーでつくった電気を蓄電池に貯めて必要なときに使えるので、電気代の節約になり、災害で停電になったときも安心です。
新居に遊びに来てくれた友人や家族にも『最先端だね』といわれましたが、導入費用の半額近い補助金が出たのも大きかったです。今後はスタンダードになっていくと思いますし、将来に向けてスマート化を取り入れていきたいと思っています」と夫。
断熱性、省エネ性にこだわってつくった住まいだけに、今冬、リビングにあるエアコンは必要なときに使うのみで比較的薄着で過ごすことができ、寒い夜は90分ほど部屋を暖める程度で十分だったそう。空調の効きが良く、前に住んでいたマンションより広くなったのに、電気代は安くなったそうです。
家の前に車を4台止められる広い駐車スペースを確保したのは、夫が車好きで将来は車を2台所有したい、可能なら来客用もほしいと考えていたから。また雨や雪から愛車を守る屋根付きのカーポートを設置。雨の日に傘をささずに車に乗り降りしたり、ポストに郵便物を取り行っても濡れないので大助かり。「マンションのときは立体駐車場だったので、ドアツードアで便利です」
妻の希望は使いやすく家事がしやすい回遊動線
間取りを考える際は、マンションで感じていた不便を解消することを意識しました。共働きで忙しい妻がこだわったのは、動きやすい回遊動線で、玄関ホールからリビング・ダイニング・キッチン、そして洗面所、玄関ホールまで円を描くように一周でき、キッチンと洗面所とを行き来する動線を短くして家事が効率的にできるようにしました。また、キッチンは動きやすいように幅と奥行きを十分にとり、キッチンも妻の身長に合う高さを選んだことで、調理中の姿勢がラクになったそうです。
また、洗面室には、洗濯をして洗濯物を干して、しまう機能を持たせました。また、キッチン、洗面所など水回りの床や壁は、長く使っても剥がれたりぼろぼろにならないよう耐水性・防水性の高い素材を採用しています。
広いお風呂も気に入っているNさん。家族の入浴時間がずれても、ためたお湯が冷めにくい高断熱の浴槽を選びました。
収納も充実。最小限の暖房で冬も暖かく光熱費が安い家
Nさん宅は、マンションでは収納が不足していたこと、これから子どものものなども増えることを考え、収納もできるだけ多く確保しました。玄関に靴箱のほか、靴が出しっぱなしにならないようシューズクロークを、各部屋に適材適所の収納スペースを設け、2階から階段で上る約6畳の小屋裏収納も設置しました。
リビング・ダイニングの天井には梁を見せるデザインを希望しましたが、天井が高くなることから、凹みをつくりアクセントにしました。
書斎やこれから子どもが増えることも考えて子ども部屋を二部屋、和室も設け、フレキシブルに使えるようにしました。
「マンションの住宅ローンが残っていて、売れるかどうか心配でしたが、スムーズに売却もでき、新築住宅を建てる住宅ローンを新たに借りることができました。
家は人生の中で最も高い買い物なので、のちのち後悔しないようにまずは自分たちで徹底的に調べて、何をどうしたいかを整理して建築会社を訪ねるのが大切だと思いました。自分たちがしたいことが分からないと、建築会社も提案ができず、時間のムダになってしまいます。
私たちは建築会社を選ぶまで時間がかかりましたが、スーモカウンターに紹介してもらうことで安心できましたし、分からないことを質問できたのも良かったと思っています。建築会社の担当者ともよく話し合えたので、住んでからも、何かあれば連絡したり、イベントに遊びに行ったりしてお付き合いが続いています」
リビングや寝室の壁にはプロジェクター用のスクリーンになる壁紙を採用、動画などを見ているというNさん。暖かい季節になったら庭でバーベキューをして楽しみたいそうです。
取材・文/佐藤由紀子 写真/Nさんご本人
- DATA
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土地面積 171.33㎡ 延床面積 109.09㎡ 建築費 2500万円~3000万円以内 間取り 4LDK+書庫+小屋裏収納 世帯構成 夫、妻、子ども
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