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瓦屋根の特徴は? 瓦の種類やメリット・デメリットを紹介

瓦屋根の特徴は? 瓦の種類やメリット・デメリットを紹介

瓦屋根(かわらやね)と聞くと「昔ながらの和風の家」というイメージを持つ方も多いかもしれません。しかし、最近の瓦屋根は色やデザインも多彩で、現代的な住まいにも調和するたくさんの魅力を持っています。長く住む家だからこそ、耐久性などのメリットだけではなく、費用や耐震性といったデメリットもきちんと理解しておきたいところです。

そこで今回は、リソーケンセツの高橋秀和さんにお話を伺い、瓦屋根の種類ごとの特徴やメリット・デメリットを分かりやすく解説し、耐用年数や取り付け方法については、SUUMO編集部が解説します。
先輩たちの実例も参考に、あなたの理想の家づくりに役立ててください。

瓦屋根とは?

瓦屋根とは、粘土を高温の窯でじっくりと焼き固めてつくられるため、とても丈夫で長持ちするのが大きな特徴です。一度施工すれば、手間がかかりにくい点もうれしいポイントでしょう。

また、瓦は音を伝えにくい性質を持っており、激しい雨が降っても室内は比較的静かに保たれます。「瓦屋根」と聞くと昔ながらの日本家屋を思い浮かべるかもしれませんが、実はセメントを原料にしたものや、さまざまな色・形のものがあり、多彩なデザインから選べます。

瓦屋根の形の種類3つ

瓦屋根と一口にいっても、その形にはいくつかの種類があり、印象を大きく左右します。一般的に住宅で使われている瓦の形は、大きく分けると3つです。それぞれの形に特徴があり、伝統的な和風の家から、すっきりとした現代的な家、おしゃれな洋風の家など、理想のイメージに合わせて選べます。

和瓦(J形)

和瓦のイメージ

和瓦は昔ながらの日本家屋でよく見られる(画像/PIXTA)

和瓦(わがわら)は、多くの方が「瓦」と聞いて思い浮かべる、滑らかな波形が特徴の瓦です。その形から日本家屋によく合うため、英語の「Japanese」の頭文字をとって「J形」とも呼ばれています。この美しい曲線は、見た目の良さだけではなく、雨水がスムーズに流れるための理にかなった形でもあります。

どっしりとした重厚感と上品なたたずまいは、風格と落ち着きを与えてくれるでしょう。昔ながらの純和風の建物はもちろん、現代風にアレンジされた和モダンな住宅にもしっくりとなじみます。まさに日本の風景を代表する、機能性とデザイン性を兼ね備えた瓦です。

平板瓦(F形)

平板瓦の写真

シンプルなデザインの平板瓦は現代の住宅にも似合う(画像/PIXTA)

平板瓦(へいばんがわら)は、その名の通り表面が平らにつくられている瓦で、「F形」とも呼ばれています。和瓦のように波形ではなく、凹凸が少ないため、屋根全体がすっきりとしたモダンな印象に仕上がります。シンプルなデザインは、和風・洋風を問わず、さまざまなスタイルの住宅に合わせやすいのが大きな魅力です。

また、屋根面がフラットに近くなるため、太陽光パネルを設置しやすいという実用的なメリットもあります。シンプルで都会的な外観にしたい方や、機能性を重視する方によく選ばれている、現代の住まいにぴったりの瓦です。

S形瓦(S形)

洋瓦のイメージ

S形瓦は洋風の外観に仕上げたい場合に向く(画像/PIXTA)

S形瓦(エスがたがわら)は、横から見るとアルファベットの「S」のような大きなカーブを描いているのが特徴の瓦です。その起源は南ヨーロッパにあり「スパニッシュ瓦」とも呼ばれています。立体的で丸みのあるデザインは、屋根に美しい陰影と豊かな表情を生み出し、明るくおしゃれな雰囲気を演出してくれるでしょう。

特に、地中海沿岸の住宅を思わせるような、温かみのあるかわいらしい外観にしたい場合にぴったりです。色のバリエーションも豊富なため、外壁の色と組み合わせる楽しみもあります。独特のデザインで、個性的な住まいを実現したい方にオススメの瓦です。

瓦屋根の種類と特徴は?

瓦は、さらにいくつかの種類に分けられます。どのような瓦があるのか、見ていきましょう。

釉薬瓦(陶器瓦)

「瓦の表面を釉薬でコーティングした瓦です。表面にツヤが出て、水がしみこみにくく、耐久性に優れています。釉薬によってさまざまな色を出せるという特徴があります」

釉薬瓦(陶器瓦)のイメージ

釉薬瓦は釉薬でコーティングされており表面にツヤがある(画像/PIXTA)

無釉瓦(いぶし瓦、素焼瓦)

「釉薬瓦に対して、釉薬を塗らない瓦が無釉瓦です。無釉瓦にはさまざまな種類がありますが、代表的なのはいぶし瓦と素焼瓦です。

いぶし瓦は、瓦を焼き上げる際に、燻す(いぶす。蒸し焼きにすること)ことで、耐久性を高めています。渋い銀色が特徴で、経年でムラが出ますが、それが味になります。主に日本家屋で使われます。

素焼瓦は、粘土を焼いた素の状態の瓦です。使用する土の色合いがそのまま瓦の色になります。洋瓦は基本的に素焼瓦です」

無釉瓦(いぶし瓦、素焼瓦)のイメージ

いぶし瓦は、渋い銀色が特徴(画像/PIXTA)

セメント瓦

「セメントを主原料としたものを型に入れて形成する人工的な屋根材です。コストが安く、大量生産できるという特徴がありますが、割れやすく、見た目が時代遅れな印象を受けるため、現在は新しい住宅で使われることが少なくなっています」

セメント瓦のイメージ

セメント瓦は、大量生産できるが今は新しい住宅ではあまり使われない(画像/PIXTA)

樹脂繊維セメント瓦

樹脂繊維セメント瓦は、セメントに樹脂や繊維などを混ぜ合わせてつくられた、比較的新しいタイプの瓦です。「ハイブリッド瓦」とも呼ばれます。

この瓦の一番の魅力は、従来の瓦の弱点を補うよう工夫されている点です。例えば、素材の工夫によって瓦の重量が大幅に軽くなっているため、建物への負担が少なく、地震の揺れにも強い家づくりができます。

また、繊維が補強材の役割を果たすことで、物が当たっても割れにくい丈夫さも備えています。伝統的な瓦の重厚な見た目はそのままに、軽さと強さを両立させた、現代のニーズに応える新しい選択肢といえるでしょう。

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瓦屋根の耐用年数は?【編集部解説】

瓦屋根の耐用年数については編集部から解説します。
瓦屋根は、その種類によって特性が異なるため、耐用年数にも違いがあります。ここでは、各種類の瓦の耐用年数を、メンテナンスの有無とともに編集部が解説します。

釉薬瓦(陶器瓦)の耐用年数

釉薬瓦(ゆうやくがわら)は、陶器の皿やマグカップの表面に見られるガラス質の釉薬を使った瓦です。この釉薬があるおかげで、釉薬瓦は吸水率が非常に低く、経年劣化に強いことで知られています。そのため、耐用年数は50~100年ともいわれ、半永久的に使える瓦として人気です。

瓦屋根を考えている方のなかには、「耐用年数が長いなら釉薬瓦を選びたい」と思う方も多いでしょう。しかし、瓦そのものは長持ちしても、屋根の下地部分は時間とともに劣化してしまいます。現代の技術でも、この下地の劣化を完全に防ぐことはできません。

さらに、地震や台風などの自然災害によって、瓦がズレたり割れたりすることもあります。下地が劣化したり、瓦がズレたり割れたりした場合は、補修や修理が必要になります。そのため、いくら瓦自体の耐用年数が長くても、メンテナンスが全く不要というわけではないのです。また、釉薬瓦は他の瓦に比べて導入コストが高めな点も注意したいポイントです。

無釉瓦(いぶし瓦、素焼瓦)の耐用年数

無釉瓦(むゆうがわら)は釉薬瓦とは異なり、釉薬を使用しないため比較すると耐久性が低くなりますが、それでも無釉瓦の耐用年数は30~60年と、比較的長い期間使用できます。

特にいぶし瓦の場合は瓦を焼き上げる際に煙で燻す工程が施されており、耐久性が向上しているのが特徴です。

ただし、無釉瓦は、経年劣化により表面の炭素被膜が剥がれることがあります。そのため、耐水性を維持するために定期的な補修が必要です。ただし、色あせる心配はほとんどなく、瓦が浮いたり割れたりしない限り、美観性が大きく損なわれることは少ないといえます。

また、無釉瓦は釉薬瓦よりコストは低めですが、いぶし瓦のコストが高いことが多い点も考慮する必要があります。他の瓦と比較してもコストが高いことが多く、初期費用がかかる点には注意が必要です。

セメント瓦の耐用年数

セメント製のセメント瓦の耐用年数は、約20〜40年です。導入コストが低い一方で、紫外線や雨風の影響を受けやすく、色あせやカビ、コケが発生しやすいという欠点があります。そのため、現在ではあまり使用されていません。耐久性はほかの瓦と比較して低いものの極端に悪いわけではなく、発売当初は非常に人気がありました。

また、紫外線や雨風による色あせやカビ、コケの発生があっても、定期的に塗装などのメンテナンスを行うことで劣化を抑えることができます。ただし、メンテナンスを怠ると耐水性が低下し、瓦自体がもろくなる可能性があるため注意が必要です。

メンテナンスは10~20年ごとに行うことが推奨されていますが、このサイクルはほかの瓦に比べて短く、手間がかかる点も特徴といえます。

樹脂繊維セメント瓦の耐用年数

樹脂繊維セメント瓦の耐用年数は、一般的に約40年が目安とされています。樹脂繊維セメント瓦は、セメントを主成分としながらも、最新の技術でつくられているのが特徴です。例えば、表面には色あせしにくい「無機系塗料」というグレードの高い塗装が施されています。これにより、長期間にわたって美しい見た目を保ちやすく、頻繁な塗り替えの手間を減らすことにつながるでしょう。

また、製品自体も一般的なスレート屋根材などと比べて厚みがあり、繊維で補強されているため、とても丈夫です。そのため、メーカーが示す期間はもちろん、適切な環境であればそれ以上の耐久性も期待できます。

瓦屋根の取り付け方法【編集部解説】

瓦屋根は、取り付け方法にもいくつかの種類があります。主流なものから現在はあまり使われていないものまで、メリット・デメリットを編集部が解説します。

湿式工法(土葺き工法)

湿式工法は、昔から伝わる施工方法の一つです。この工法では、漆喰(しっくい)を水で練り合わせたもの、つまり葺き土の上に瓦を載せていきます。

この方法では、漆喰が接着剤のような役割を果たし瓦を固定するため、瓦が落ちにくくなります。しかし、大量の土を使用するため、ほかの工法に比べて屋根が重くなってしまうのがデメリットです。屋根が重いと、建物の柱に余計な負担がかかり、地震時に揺れが大きく感じられるなどのリスクが伴います。建物の強度を高めることで安全性を向上させることが可能ですが、その分、コストが上がることになるでしょう。

さらに、時間の経過とともに葺き土は痩せていくため、瓦をしっかりと固定する力が弱まる前にメンテナンスを行うことが重要です。安全性の高い新しい工法が普及した現在では、湿式工法が使われることは少なくなっています。

乾式工法(引掛け桟瓦葺き工法)

乾式工法は、桟木(細長い木材)を下地に取り付け、その桟木に瓦を引っ掛けて釘で固定する工法です。この方法では、瓦がしっかり固定されるため、落下の心配がありません。また、屋根全体の重量が軽くなるため、現在では主流の工法として広く採用されています。湿式工法と比較すると、重量は約2/3に抑えられ、耐震性の向上にもつながります。さらに、屋根の下地には防水シートであるルーフィングが敷かれているため、雨漏りのリスクも抑えられます。

ガイドライン工法

「ガイドライン工法」とは、平成13年に制定された「瓦屋根標準設計・施工ガイドライン」に基づく施工方法を指します。この工法で施工された瓦屋根は、振動実験により、阪神・淡路大震災クラスの強い揺れにも耐えられることが証明されています。科学的データに基づいて設計されているため、安全性が高い安心できる工法です。

さらに、ガイドライン工法は強風にも強いのが特徴です。風が表面に当たるだけでなく、瓦を巻き上げるような風にも耐えられる設計となっており、新幹線並み(250km/h)の強風にも対応できると考えられています。

なお、令和4年1月1日に施行された建築基準法の改正により、瓦屋根の強風対策が強化されています。これに伴い、従来のガイドライン工法も見直され、以前は瓦4枚につき1本の釘で固定する方法が一般的でしたが、現在ではすべての瓦を緊結し、平部の瓦は釘で固定することが義務付けられています。

瓦屋根のメリットは?

屋根には瓦屋根以外にもさまざまな種類がありますが、瓦屋根のメリットは何でしょうか? ここからは再び高橋さんに解説いただきます。

耐久性が高い

「瓦屋根は、瓦自体の耐久性が高いため、メンテナンスがほぼ不要な点が大きなメリットです」(高橋さん、以下同)

雨風に強い瓦屋根の家

瓦屋根は耐久性が高い(イラスト/タイマタカシ)

部分的な葺き替えが可能

「万が一瓦が一枚割れても、そこだけ取り換えればいいので、手間が少なく済み、コスト的にもメリットが高いといえるでしょう」

瓦屋根の葺き替え

瓦屋根は部分的な葺き替えができる(画像/PIXTA)

断熱性が高い

「瓦屋根には空気層が多いため、ガルバリウム鋼板などのほかの屋根と比べて断熱性が高いというメリットがあります」

瓦屋根の断面図

瓦屋根は瓦と防水シートの間に空気層が多いため、断熱性が高い(イラスト/タイマタカシ)

遮音性が高い

「空気層が多いという特徴は、遮音性の高さにもつながります。ほかの屋根に比べて、雨音などが響きにくい点はメリットです」

瓦屋根ならではのデザイン性

「瓦屋根には独特の趣があります。これまで述べてきたような機能面よりも、そのデザイン性が気に入って瓦屋根を選ぶ方は多いです」

瓦屋根の家のイメージ

デザイン性が気に入って瓦屋根を選ぶ人も多い(写真提供/リソーケンセツ)

瓦屋根のデメリットは?

瓦屋根にはメリットが多い反面、デメリットもあります。どのようなデメリットがあるのか、見ていきましょう。

重いため耐震性に劣る

屋根が重いと柱や梁(はり)などに負担がかかり、地震のときに損傷しやすいことから、瓦屋根は、一般的にガルバリウム鋼板の屋根などに比べると重いため、柱や梁などに負担がかかり、耐震性に劣るといわれています。ただし、屋根を支える構造を頑丈なものにすれば、耐震性を高めることができます。

また、昔は屋根に泥を塗り、その上に瓦を葺いていたため重量があり建物に負担がかかり地震の揺れが大きくなるといわれていましたが、今はビスで瓦を留めているため、屋根全体の重量は随分軽くなっています。その上、瓦自体も軽くなっており、従来のイメージは改善されています」

瓦屋根の加工のイメージ

ビス留めで施工するため屋根全体は昔と比べて軽くなっている(画像/PIXTA)

地震や台風で飛んだり、落ちてきたりする

「地震や台風で瓦が飛んだり落ちたりしているニュース映像を見かけることがありますが、それらはほとんど20年以上前に施工された瓦屋根だと思われます。最近は防災瓦が標準になっており、瓦同士の連結が強化されているため、落ちたり飛んだりしにくい構造になっています」

瓦の欠けた瓦屋根

古い瓦屋根は地震や台風で飛んだり落ちたりすることがあった(イラスト/タイマタカシ)

リフォーム(カバー工法)には不向き

「カバー工法というのは、古い屋根の上に新しい屋根をかぶせるように葺くリフォームの方法ですが、瓦屋根は既存の瓦を再利用するので、この方法は向いていません」

波打った瓦の上から新しい屋根を被せるのも難しいため、瓦屋根からほかの屋根にリフォームしたい場合には、一度瓦屋根を取り除いてから新しい屋根に葺き替える必要があり、コストが高くなります。

スレート・アスファルト・金属屋根と比べて建築コストがかかる

瓦屋根を選ぶ際に考えておきたいのが、建築時の費用です。一般的に、スレートや金属屋根といった他の屋根材と比べると、瓦屋根は最初の費用が高くなる傾向にあります。これは、瓦そのものの材料費に加え、専門の職人によって一枚一枚丁寧に覆う手間がかかるためです。

しかし、長い目で見たときの費用も大切です。瓦は長持ちし、塗装などの定期的なメンテナンスがほとんど必要ありません。そのため、将来的な維持費を考えると、トータルでは他の屋根材よりも費用を抑えられる可能性があります。最初の費用と、将来かかる維持費のバランスを考えて、自身の計画に合った屋根材を選ぶことが、後悔しない家づくりのポイントになるでしょう。

瓦屋根の修理やメンテナンスは?

耐久性が高いことが特徴の瓦屋根ですが、定期点検と瓦屋根を支える下地のメンテナンスは必要です。

点検の周期

「点検は、10年に一度くらいの周期で行うといいでしょう。最初の10年は特に直すところがないこともありますが、20年、30年たてば、外からは見えない下地の部分が劣化していることがあるためです」

メンテナンス方法

瓦屋根はとても丈夫ですが、長く安心して住むためには、定期的な点検とメンテナンスが大切です。瓦そのものは長持ちしても、瓦を固定している漆喰や、その下に敷かれている防水シートなどは時間とともに傷んでいきます。

もし瓦が1枚だけ割れてしまっても、その部分だけを交換できる手軽さが瓦屋根の良いところです。

部分補修

「瓦自体は耐久性が高いので、割れたりしていなければそのまま使えます。ただし、瓦を下地に固定している部分が劣化している場合があるので、定期的に点検して、劣化していれば下地を補修する必要があります。
その場合、下地が劣化している箇所の瓦だけを取り除き、下地を補修した後、また戻すという方法でメンテナンスします」

瓦屋根のメンテナンスのイメージ

瓦を取り除き、劣化した下地を補修する(イラスト/タイマタカシ)

漆喰補修

屋根のてっぺん(棟)などで、瓦と瓦の隙間を埋めている白い部分が漆喰です。漆喰は、瓦を固定し、雨水が内部に入るのを防ぐ大切な役割を担っていますが、年月がたつとひびが入ったり、ポロポロとはがれ落ちてきたりします。このような状態を放置すると、瓦のズレや雨漏りにつながる恐れがあるため、補修が必要です。

一般的には、古くなった漆喰を一度きれいに取り除き、新しい漆喰を塗り直す「漆喰の詰め直し」という作業を行います。およそ10年を目安に点検してもらうと、安心できるでしょう。

葺き直し・葺き替え

屋根全体のメンテナンスが必要になったときに行うのが、「葺き直し」や「葺き替え」です。

「葺き直し」は、今ある瓦を一度取り外し、その下にある防水シートや土台を新しくしてから、同じ瓦をもう一度葺き直す方法です。瓦自体はまだ使えるけれど、下地が傷んできた場合に行います。

一方で「葺き替え」は、瓦も下地も全てを新しく交換する方法です。屋根の見た目を一新したい場合や、軽い屋根材に変えて耐震性を高めたい場合などに選ばれます。

どちらも、屋根を長持ちさせるための修繕です。

瓦屋根をオススメするケースは?

数ある屋根の種類のうち、瓦屋根をオススメするケースを紹介します。

メンテナンス費用を抑えたい場合

「屋根は、住宅で最も紫外線や風雨にさらされるので、メンテナンスが欠かせない箇所です。その点、瓦屋根の場合は耐久性が高く、メンテナンス費用を抑えたいという方にオススメです」

瓦屋根のメンテナンスコストの低さにお得を感じている女性

メンテナンス費用を抑えたい人に瓦屋根はオススメ(イラスト/タイマタカシ)

和風または洋風のデザイン性を重視したい場合

「瓦屋根の外観が醸し出す雰囲気に惹かれる人は多いでしょう。和風でも洋風でも、ほかの屋根では味わえない風合いがあるため、瓦屋根のデザイン性が好きだという人にはオススメです」

瓦屋根の家の実例

瓦屋根が薄暮によく映える外観は、日本的な情緒が感じられる(写真提供/リソーケンセツ)

瓦屋根の家の実例

和瓦に木格子など、日本的な要素を随所に取り入れた外観が美しい(写真提供/リソーケンセツ)

瓦屋根の家の実例

瓦屋根が印象的な外観。ほかにも柱、玄関周りに張られた大谷石など、日本の伝統美が随所に散りばめられている(写真提供/リソーケンセツ)

瓦屋根の家の実例

洋瓦の瓦屋根と塗り壁、パノラマ塔が南欧をイメージさせる。白い外壁とオレンジの瓦のコントラストがとても爽やか(写真提供/リソーケンセツ)

断熱性・遮音性を重視する場合

一年を通して、夏は涼しく冬は暖かい、そんな快適な室内環境を大切にしたい方にとって、瓦屋根は非常にオススメの選択肢です。その大きな理由は、瓦とその下にある屋根の下地との間に自然と生まれる「空気の層」にあります。

この空気層が、ちょうど魔法瓶や二重窓と同じような働きをして、外の熱を室内に直接伝えにくくする、いわば断熱のクッションの役割を果たしてくれるのです。そのため、夏の厳しい日差しが屋根に照りつけても、その熱が室内に伝わるのを和らげ、室温の急激な上昇が抑えられます。

逆に冬は、室内の暖房で暖まった空気が屋根から外へ逃げていくのを防いでくれるので、冷暖房の効きが良くなり、電気代やガス代といった光熱費を抑えることにもつながります。

さらに、この空気層は音を吸収する効果も持っており、どしゃ降りの大雨の音などが家の中に響きにくいという特徴があります。もちろん、ガルバリウム鋼板などの金属屋根でも、下地に防音対策を施すことで音を軽減することは可能です。その上で、瓦屋根が持つ厚みや構造は、静かな生活空間を求める方にとって、1つの大きな魅力となるでしょう。

▼スーモカウンターの相談はすべて無料です。土地選びや設計・デザイン、住宅ローンなどさまざまな住まいづくりの疑問やお悩みにお応えしておりますが、一部では「スーモカウンターを利用すると費用が高くなるのではないか?」という声もあるようです。その理由をこちらの記事で解説しています。

スーモカウンターを利用すると高くなる?実際の評判やメリット、デメリットを紹介

瓦屋根を選んで理想の住まいを実現した先輩たちの実例を紹介!

スーモカウンターで、瓦屋根を選んで理想の住まいを実現した先輩の実例を紹介します。先輩が、どのような点にこだわり、どのような住まいを実現したのか、実例を参考に学んでいきましょう。

【case1】ベージュの外壁に合わせて色を選んだ瓦屋根が印象的な家

夫の実家がある敷地内で住まいを新築することにしたDさん夫妻。夫妻の意見は「おしゃれな平屋に住みたい!」という点で一致しました。まずは二人で住宅展示場をまわりましたが、平屋の価格が比較検討しにくいと感じ、スーモカウンターを訪問。そこで、希望と予算を伝えて、7社紹介されたなかから5社、3社と絞り込み、最終的にセンスの良さが感じられた1社に決定しました。

家づくりの過程で、建築会社の担当者から「屋根瓦はベージュの外壁に合わせて選ぶ」といったさまざまなアドバイスを受け、センスの良さを感じたと言います。そして、念願の新居が完成。どの角度から見てもバランスのとれた外観に大満足です。

瓦屋根の実例

三角の瓦屋根が三つ連なる印象的な外観の平屋(写真/本美安浩)

この実例をもっと詳しく→
自慢のインナーガレージ付き!外観にもこだわった、三角屋根が連なる平屋の家

【case2】メンテナンス性を重視して瓦屋根を選択したエレガントな住宅

「グランドピアノが入る一戸建て」を絶対条件としていたIさん夫妻。賃貸アパートを借りる際にも活用していたSUUMOへの信頼があったことから、スーモカウンターで相談することに。

アドバイザーに相談するなかで、将来の快適性を考えることの重要さに気付いたことから、メンテナンスが楽な瓦屋根を選択するなど、さまざまな工夫が散りばめられた住宅が完成しました。

Iさん宅の注文住宅実例

エレガントなデザインにも馴染む瓦屋根を選択(写真/アラキシン)

この実例をもっと詳しく→
吹抜けからの採光とグランドピアノの音色が美しい住まい

瓦屋根を選ぶときのポイントは?

最後にあらためて高橋さんに、瓦屋根を選ぶときのポイントを聞きました。

「これまで見てきたように、耐震性の問題は構造の工夫で対応できますし、災害時の安全性も改善されてきています。そういった点も踏まえて、耐久性、メンテナンス性、デザイン性など、瓦屋根のメリットに魅力を感じる人は、瓦屋根を選ぶといいと思います」

スーモカウンターに相談してみよう

「どうやって進めたらいいのかわからない」「瓦屋根の実績が豊富な建築会社はどうやって選べばいいの?」住まいづくりにあたって、このような思いを抱いているなら、ぜひスーモカウンターに相談を。スーモカウンターでは、お客さまのご要望をお聞きして、そのご要望をかなえてくれそうな依頼先を提案、紹介します。

無料の個別相談のほか、「はじめての注文住宅講座」や「ハウスメーカー・工務店 選び方講座」など、家づくりのダンドリや、会社選びのポイントなどが学べる無料の家づくり講座も利用できます。ぜひお問い合せください。

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建替え講座

イラスト/タイマタカシ

監修/SUUMO編集部(瓦屋根の耐用年数は?【編集部解説】瓦屋根の取り付け方法【編集部解説】

取材協力/リソーケンセツ
取材・執筆/福富大介(りんかく)