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カーテンのいらない間取りの家にしたい!メリット・デメリットやできる工夫を解説【画像・間取図あり】

家を建てるときには、カーテンのいらない間取りにして開放的に暮らしたい!と考えている人も多いのではないでしょうか。カーテンなしで暮らせる家にするには、外部からの視線を防ぐ工夫が必要です。そこでこの記事では、カーテンのいらない間取りの家にするメリット・デメリットを踏まえたうえで、家づくりに際してできる工夫やポイントなどを、チェックハウスに伺いました。

カーテンのいらない間取りがおすすめなのはどんな家を建てたい人?

「カーテンのいらない間取りは、プライベート空間をしっかり担保したい、けれども開放感は損ないたくない方におすすめです」(チェックハウス/以下同)

窓を多く設けると室内が明るくなり、外の景色もよく見えるため開放感があります。しかしそうすると外からの視線が入り込み、プライバシーを確保するのが難しくなるため、カーテンを取り付けるのが一般的です。

そのようなときでも、間取りを工夫することで、カーテンが必要なくなります。プライバシーと開放感を両立したい方は、建築会社に、カーテンがいらない間取りを相談してみるとよいでしょう。

カーテンのいらない間取りの家にするメリットは?

カーテンのいらない間取りの家を建てることには、どのようなメリットがあるのでしょうか?

外からの視線を気にせず暮らせる

大きな窓のある家を建てたけれども、外からの視線が気になり日中はレースのカーテンを閉めっぱなし……という失敗はよく聞く話です。カーテンのいらない間取りにすると、プライバシーを確保しつつ、窓から日が差し込む明るい室内空間で暮らせるようになります。

外観デザインが向上する

「カーテンのいらない間取りにするには、家の形状をロの字やコの字型にし、外側には窓を極力配置せず、内側に設けるのが基本です。外観に影響を与える窓が内側に向くため、外から見たときにスッキリとしたスタイリッシュなデザインになることは、カーテンがいらない家を建てるメリットです」

外側に窓が少なくスッキリとした家の外観

カーテンのいらない間取りの家は、外側に窓が少なくスッキリとしたデザインの家になる(画像提供/チェックハウス)

開放的な空間になる

カーテンがないと、窓を通して外が見えるようになります。カーテンがあるとそこで視線が遮られますが、カーテンがなければ視線が遠くまで伸びるため、空間の広がりを感じられることがメリットです。

さらに自然光を取り込めることで、明るく開放的な空間を演出できます。

カーテンにかけるコストや手間を減らせる

家を新築したときには、カーテンを購入して窓に取り付けるのが一般的です。新築時にはカーテンレールが未設置であるケースが多く、あわせてカーテンレールを購入・設置してもらう必要もあります。

窓が多いとかなりの出費になりますが、カーテンのいらない間取りにするとその費用を削減できます。また、カーテンがあるとほこりや汚れを落とすために定期的に洗濯する必要がありますが、枚数が多いと大変です。カーテンがなければ、そのような手間をかける必要もありません。

アレルギー対策になる

アレルギーがある人にとって、ハウスダストは天敵です。アレルギー対策には、ハウスダストがたまりやすい布製品をできるだけ避けることが大切です。カーテンのいらない間取りにすると、ハウスダストによるアレルギーの心配を軽減できます。

カーテンなしだと寒い? カーテンのいらない間取りの家にするデメリットは?

カーテンのいらない間取りの家にはデメリットもあります。検討する際には、どのようなデメリットがあるのかも理解しておくことが大切です。

夏暑く冬寒い場合がある

カーテンは視界を遮るだけでなく、夏には外からの熱の流入と冷房で冷えた空気の流出を防ぎ、冬には外からの冷気の流入と暖房で暖まった熱の流出を防ぐ役割もあります。そのためカーテンがいらない間取りにすると、夏は暑く、冬は寒くなる可能性があります。

「近年は、窓の性能や断熱材の性能が向上しています。断熱効果がある窓を選ぶ、家全体の断熱性を高めるなどきちんと対策しておけば、カーテンの有無が室温に大きく影響する心配はしなくてよいと思います」

断熱対策をしている家の写真

断熱対策をきちんと施していれば、カーテンがないことが室温に大きく影響することはない(画像/PIXTA)

建築コストが高くなりやすい

「カーテンのない間取りにする最も大きなデメリットは、外に閉じ中に開く設計にするためにロの字やコの字といった形状が選ばれやすく、建築コストが割高になる傾向があることです」

一般的に、家の建築コストは形状がシンプルであるほど安く、複雑になるほど割高になります。形状が複雑になると壁の面が増え、材料費や施工費が多くかかってしまうことが理由です。

外から見える恐れがある

カーテンがない窓は、外からの視線を遮るものがないため、中の様子が見えてしまうことがデメリットです。日中は外が明るく中が暗いため見えにくくなりますが、夜に電気をつけるとハッキリ見えてしまいます。

またロの字やコの字で中に開く家を建てても、周辺環境によっては外から見える可能性があります。例えばロの字にした場合でも、近隣にマンションやビルなど高い建物があると、上から見えてしまうかもしれません。カーテンのいらない間取りにするときには、周りの環境も加味してどこから、どのように見えるのかをよく調べる必要があるのです。

日焼けなど紫外線の影響を受けやすくなる

カーテンがないと、日差しが室内に入りやすくなります。そのため壁紙やフローリング、家具などが紫外線の影響を受け、日焼けしたり劣化が早く進んだりする可能性があるのもデメリットです。

カーテンのいらない間取りの家にしたいけれども日焼けが気になるときには、UVカット効果が高いガラスを選ぶとよいでしょう。

夜に虫が集まりやすくなる

カーテンがない窓には、夜になると虫が集まりやすくなります。虫は光に集まる習性があり、カーテンがなければ部屋からの光が外に漏れ出るのを防ぎにくくなることが理由です。

カーテンがなくても暮らしやすい家にするための工夫は?

カーテンのない家は、外からの視線を遮るほかにも日差しのコントロールや防犯対策などさまざまな工夫が求められます。ここでは具体的にどのような工夫ができるのかを紹介します。

土地選びでできる工夫

「家を建てる土地が南道路でも北道路であっても、道路に面していない側に開口部を設けることで、カーテンがなくてもプライバシーを守って過ごせる家づくりが可能です」

土地選びに際しては、将来的な環境の変化も考慮しておくことも大切です。コの字型の家の開口側や、ロの字型の家の周囲に高い建物がない場合でも、空き地になっているならそこに高い建物が建つ可能性があります。

購入を検討している土地があるエリアにはどの程度の高さの建物の建築が可能なのか、今後どういった開発が予定されているのかなどを、不動産会社や建築会社などに調べてもらうとよいでしょう。

建物にできる工夫

「カーテンがいらない間取りにするためには、外からの視線をシャットアウトできるコの字型、ロの字型など中庭のある形状にすることが基本です」

ほかには軒や庇(ひさし)を長く出すようにすると、隣接する建物などの上からの視線を防ぎやすくなります。家の形状を決めるときには、どの方角に何があり、どの角度からどのように見えるのかを精査したうえで、開口部の位置や家の形状などを検討することが重要です。

深く出された軒の写真

深く出された軒は高所からの視線を遮るほか、夏の強い日差しが入り込むのを防いでくれるのもメリット(画像提供/チェックハウス)

間取りでできる工夫

周囲に高い建物がない場合には、2階リビングにすると外からの視線を防ぎやすくなります。その場合には、道路からの視線の角度を考慮して、テラスの手すりの高さを決めるとよいでしょう。ロの字やコの字にできない場合も、吹抜けを設けて高い位置から光を取り入れるなど工夫すれば、道路に向かって大きな窓を設けなくてもよくなる可能性があります。

なお西向きにリビングを設けると、西日が眩しくカーテンなしで過ごすのは難しくなります。西日は奥まで入り込むため、フローリングや家具の日焼けも進みやすくなるので避けるのが無難です。

窓にできる工夫

カーテンのいらない間取りにするときには、大きな窓は道路に面しない側に設けることが基本です。道路側に窓を設ける場合には、人の視線よりも高い位置や低い位置に窓を配置し、さらに型ガラスや曇りガラスを使うと中の様子がわかりにくくなります。また隣家に面する側の窓は、隣家の窓と対面しないよう、位置をずらして設けるとよいでしょう。

なお窓ガラスは、熱の流出入を抑えるために、複層ガラスなど断熱効果が高いタイプを選ぶことも大切です。

窓ガラスの種類や特徴について詳しくは→
窓ガラスの種類とそれぞれの特徴は? どう選べばいい?

外構にできる工夫

「カーテンのいらない暮らしをしたいけれども、家の周りを囲いきってしまうことに抵抗がある方は、フェンスや植栽を効果的に使うことをおすすめします」

外部の視線を防ごうとして家の周りを高いブロック塀などで囲ってしまうと、視線はシャットアウトできるものの圧迫感があり、採光や通風も悪くなってしまいます。光や風は通しながら適度に視線を遮りたい場合は、格子状やルーバー状のフェンスを選ぶ、樹木を植えるなどを検討してみましょう。

外構の写真

フェンスは光や風を通すものを選ぶと視線を遮りつつ圧迫感を減らせる(画像提供/PIXTA)

カーテンのいらない家にする際のポイントと注意点は?

カーテンのいらない間取りの家を検討する際に、押さえておきたいポイントと注意点をまとめました。

防犯性を高める工夫もする

窓にカーテンがないと、外から中の様子が見えやすくなります。家の中に人がいないことが外から簡単に判別できるようだと、空き巣に入られてしまうかもしれません。そのためカーテンなしで安心して暮らせる家にしたいときには、防犯性を高める工夫も必要になります。

具体的には大きな窓は道路と反対側など外部から見えない位置に配置したうえで、通りに面する窓は人の侵入が難しいスリット窓を選ぶと効果的です。

なお外からの視線を遮りたいからといって、家を囲いすぎることは避けましょう。外部の視線が届かないようだと、侵入を許してしまったときに人目につきにくくなるので、防犯性が下がってしまいます。

窓の写真

道路に面する窓は、人が侵入しにくいサイズやタイプの窓を選ぶと防犯性が高まる(画像提供/PIXTA)

カーテンのいらない家の建築実績が多い建築会社に相談する

カーテンのいらない間取りの家を建てたいときには、これまでカーテンなしで暮らせる家を建てた実績が豊富な建築会社に相談することが大切です。カーテン不要の家にするには、敷地内のどの位置に、どのような向きで、どういった形状の家にするのかをよく考える必要があるためです。さらに外部からの見え方を考慮し、窓の大きさや配置などを決めなくてはならず、それには経験とノウハウが求められます。

建築会社のサイトを確認し、カーテンのいらない間取りの家の実績を確認のうえ、相談先を選びましょう。またこれから土地を探す場合は、土地選びから提案してくれる建築会社を選ぶと効率的です。

【画像・間取図あり】カーテンのいらない間取りで建てた家の実例を紹介

カーテンのいらない間取りを希望した人は、実際どのような家を建てたのでしょうか? 実例を間取図と共に紹介します。

中庭を囲むロの字型の平屋で開放的な暮らしを満喫

「カーテンをしなくてもいい暮らし」を望んでいたNさんのご希望をかなえるために、中庭を囲むように建物を配置して外からの視線をシャットアウトしました。タイルと無垢(むく)のレッドシダーを組み合わせたファサード(建物の正面)には窓がないので、家の前を通る人から中の様子は見えません。

家の外観

グレーのタイルとレッドシダーの高級感のある組み合わせがおしゃれで印象的なファサード(画像提供/チェックハウス)

カーテンがない大きな掃き出し窓から明るい日が差し込むリビング前には、中庭との一体感を得られるようウッドデッキが配置されています。

カーテンのない部屋の写真

中庭はプライバシーを守りつつ子どもをのびのび遊ばせられるのも魅力(画像提供/チェックハウス)

カーテンのいらない家の間取図

玄関側には収納やランドリールームなど窓がいらない部屋を配置する工夫がされている(間取図提供/チェックハウス)

この事例についてもっと詳しく→
【3000万円台|平屋|全館空調】中庭でおうちキャンプ!ロの字のレイアウトで「カーテンのいらない暮らし」

人目を気にせず開放感を味わえる中庭のある平屋

「大好きなリゾート地で過ごす心地よさを、わが家で実現したい」との思いから家づくりを始めたIさん。人目を気にすることなく開放感を味わえるプライベートな中庭と、家の中を一年中心地よい室温に保つ全館空調のある家で、理想の暮らしを実現しました。

漆喰(しっくい)で仕上げられたシンプルなフォルムの外観は、シャープな印象を与えます。家の前面に設ける窓は、人の視線が入らない建物下部に、防犯性の高い横長のスリット窓を選んで配置しました。

家の外観

書斎と玄関の採光を確保する窓は、人の視線が入らない位置に設けられている(画像提供/チェックハウス)

リビング前のテラスには、日陰をつくるために軒を長く出しました。長い軒は奥に建つビルからの視線が、リビングに入り込むのを防ぐのにも役立っています。軒の一部はパーゴラ(軒先などに設ける日陰棚)にし、自然光が入るように工夫。軒裏を無垢材で仕上げたことでナチュラルな雰囲気がプラスされ、高級感がありながらもどこか温かみが感じられる仕上がりです。

カーテンのない部屋の写真

軒を長く出すと室内が暗くなってしまうが、一部がパーゴラとなっているので十分明るい(画像提供/チェックハウス)

カーテンのいらない家の間取図

コの字型で囲まれた中庭は、開口側にも壁を設けることでプライベート空間とした(間取図提供/チェックハウス)

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【インナーガレージ×中庭×間取り】コの字の平屋。「全館空調でわが家がリゾートになりました」

プライバシーを意識し細部まで工夫されたロの字型の2階建ての家

交通量の多い道路が近くにあるため、プライバシーを確保するために中庭を囲うように建てられた部分2階建てのYさんの家です。建物正面に設けられたランドリールームの窓は、庇(ひさし)を出し壁で囲ったうえで格子を入れました。カーテンをしなくても、緩やかに外部の視線を遮ることに成功しています。

家の外観

外部からの視線をカットするために、外壁の高さを調整するなど細かに設計されている(画像提供/チェックハウス)

中庭に面するリビングの窓は特注サイズ。カーテンがないので中庭がよく見え一体感があります。インテリアも緑の庭が映えるようにグレーを中心に黒をアクセントに効かせたコーディネートでおしゃれにまとまっています。

カーテンのない部屋の写真

(画像提供/チェックハウス)

カーテンのいらない家の間取図

カーテンのいらない家の間取図

1階の外部に接する場所には大きな窓を必要としないクローゼットや脱衣室などが配置されている(間取図提供/チェックハウス)

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【岐阜市|中庭|間取り有】緑の美しさに心奪われる。グレーの濃淡と素材感で魅せるホテルライクな2階建て

カーテンのいらない間取りの家を建てるなら間取りの自由度が高い会社を探そう

最後にあらためて、カーテンのいらない間取りの家を建てるときのポイントを伺いました。

「カーテンのいらない間取りの家を実現するには、ロの字型やコの字型にして外からの視線をシャットアウトすることが基本となることから、間取りの自由度が高い建築会社を選ぶことが第一歩です。

ただし建築コストはやや割高になる傾向があるため、予算と相談しながらプランを考えてくれる建築会社を探しましょう」

スーモカウンターに相談してみよう

「カーテンのいらない間取りの家が得意な建築会社は?」「土地探しから対応してくれる会社を知りたい」など、住まいづくりに疑問や悩みを抱えている人は、ぜひスーモカウンターに相談を。スーモカウンターでは、お客さまのご希望をお聞きしたうえで、実現してくれそうな依頼先を提案、紹介いたします。

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取材協力/チェックハウス

取材・文/佐藤カイ(りんかく)