家づくりを成功させるカギは「人」と考え、紹介を希望した
Iさんが母と猫と暮らしていたのは、愛知県岡崎市にある築60年の平屋だった。
「5〜6年前から、家のあちこちが傷んでいると感じていました。やはり古かったので、夏は暑いし冬は寒い。住みにくいし、地震などの自然災害対策も気になって、建て替えなくてはと考えていました」と話す。
Iさんは、「自分が30代前半のうちにローンを組みたい。できるだけローコストで、耐震性能が高い家を建てたい」と考えていた。
「ただ、母は建て替えにかかる資金面を心配していたので、いつも『まだ大丈夫』と言われ、話が先送りになってしまっていました」
そんな中、母が近所の友人から、「家を建て替えるなら息子が若いうちの方がいいよ」と背中を押されたことで、話は急展開する。母の希望は「光が差し込んで明るく、猫がのびのびできる家」ということだった。
2018年2月、Iさんは、建て替えに関する情報収集を開始した。
人と接する仕事をしているIさん。「家づくりを成功させるカギは、人だな」と考えていたという。
「家や建築会社などの情報が多すぎて、自分では選べないだろうと思っていました。また、営業担当者の人柄も重視していたので、紹介であれば間違いないだろうと思い、まずは縁がある人から建築会社の担当者を紹介してもらうことにしました」
いろいろな人から話を聞きたいと考えていたIさんは、知人と親戚に声をかけ、2社の建築会社の担当者と会うことに。
それぞれの家づくりの特徴や建て替えの流れなどを聞き、知人からの紹介の1社の担当者とは考えが合うように感じた。「でも、すぐには決めず、いろいろな建築会社の話を聞こうと思っていました」というIさん。
「第三者目線からの提案や紹介も必要不可欠だと考えていました。以前から、ショッピングモール内にあるスーモカウンターが気になっていたので、出かけてみることにしました」と話す。
知人からの紹介と、カウンターからの紹介の計2社に絞る
スーモカウンターでは、母と住む実家の建て替えをすることや、単身でローンの支払いをすること、できるだけローコストで耐震性能にこだわった家を建てたいことなどを話したIさん。
「アドバイザーさんが親身になってくれて、しっかり話を聞いてくれました。主観にとらわれず、客観的にアドバイスしてくれていると感じました」と振り返る。
アドバイザーは、Iさんの収入からローンの月々の支払い額を計算して、借入額を試算。
また、Iさんの「良い担当者さんに巡り会いたい」という希望を加味して、地域に密着した建築会社を中心に6社を提案した。
「地元の三河エリアに本社のある建築会社が中心でしたが、自分がよく知らない会社も含まれていました。希望通り、コストを抑えて家づくりできそうな会社が多いと感じました」
平日が休みのIさんのため、アドバイザーが全て同じ曜日に打ち合わせのアポイントを取り、2018年3月に各社を訪問。
その中でも、地元に密着した建築会社で、耐震性能の高い家づくりで知られる1社に惹かれたという。
「それまでは知らない建築会社で、家づくりや価格帯も魅力でしたが、何より、担当者さんの誠実な対応がいいなと思いました。ベテランで知識も豊富なので、信頼できると感じました」と話す。
Iさんは、当初知人から紹介してもらった建築会社と、スーモカウンターで提案された、耐震性能が魅力の建築会社の2社に絞り、打ち合わせを重ねることにした。
「5月ごろ、2社それぞれから間取りプランを出してもらいました。2社の提案は居室の位置に違いがあり、知人からの紹介の建築会社は、和室などが南東側にあるプランでした。実家の建て替えなので、立地についてはよくわかっているだけに、母の意向と合わせて検討しました」とIさん。
希望する屋上が予算オーバーだとわかり、計画変更
また、プラン作成にあたり、Iさんは2社にもう一つ依頼していたことがあった。
「岡崎市といえば夏の花火大会が有名なのですが、自宅の屋上から花火を眺められるプランをお願いしていました」
打ち合わせを重ねるうち、屋上をつくると、当初の予算よりオーバーしてしまいそうだということがわかった。
するとスーモカウンターからの提案の、耐震性能が魅力の建築会社の担当者は、借入額を試算し直して、こう助言した。
「『現実的には、3階にある屋上に毎日上がることはないのでは?』と聞かれたんです。そして、『年に一度の行事のために無理をして屋上をつくるより、2階のバルコニーから花火が見られるようにしてはどうでしょう』と。それまで、屋上から花火を眺めることばかりを考えていたので、なるほどと思いました」とIさん。
新たに、それまで東向きで考えられていた2階のバルコニーを、花火が見える南西の位置につくるプランへ考え直してもらった。
また、この建築会社がメーターモジュールを採用しているため、尺モジュールの住宅で育ったIさんには、当初のプランが少し大きく感じられた。そこで、母と二人で使用するキッチンなど必要な部分の広さはそのままに、和室や居室を一回りずつ小さくするプランへ修正して、費用を削減することに。
「担当者さんがいろいろな提案をしてくれたんです。『居室を小さくしても問題なく、収納も取れますよ』などと助言してくれ、安心しました」
実家の解体や仮住まい期間のことも考えると、なるべく費用を抑えたいと考えていたIさん。「担当者さんが、できるだけムダを削減する方向で、一緒に考えてくれたのはありがたかったです」と話す。
「当初から、この建築会社はいろいろと丁寧で、よく考えてくれているなと感じました」と振り返るIさん。
「間取りを考える前に、測量して日当たりや建ぺい率などを調べてくれたり、担当者さんが打ち合わせの後、必ず手書きのハガキを送ってくれたり……。好印象でしたね」という。
現場ですぐに対応できるのは、地元の建築会社だからこそ
「2社どちらも頑張ってくれ、プランも良かったのですが、こちらへの配慮や提案、担当者さんの人柄で、耐震性能が魅力の建築会社と契約することを決めました」とIさん。知人からの紹介の建築会社にはお断りの連絡を入れた。
スーモカウンターへの訪問は初回だけだったが、アドバイザーからがメールが届き、建築会社選びの進捗を報告していた。
「契約したことを返信したら、『良かったです』と喜んでもらえました」
7月に着工し、12月に解体、3月に上棟というスケジュール。
「実家の解体後は、アパートを借りて、母と仮住まいしていました」とIさん。近所に仮住まいをし、休日の度に工事の状況を見にいっていたという。
「気になることがあったら、なんでも担当者さんに質問していました。地元の建築会社であるだけに、すぐに来てくれて、何度も現場に立ち会ってもらいました」とIさん。
「担当者さんは、その場で即答できないことがあれば、『すぐに確認します!』と言って動いてくれる人。また、書類関係の知識が豊富で、住宅ローンの件や、実家を解体した翌年の固定資産税についてなど、その都度詳しく教えてくれました。参考になる書類をポストに入れておいてくれたこともあり、それを見ると付箋付きで、こちらが間違えないよう、記入方法のアドバイスが書かれていました」
自身も接客の仕事をしているので、担当者の誠実な姿勢に共感。「フィーリングが合っていた」と話すIさん。
着工してからも、契約した建築会社が近所で建てている別の家の上棟を見に行くなどして、新築へのイメージを膨らませた。
1階は母に配慮し、2階は自分のくつろぎのスペース
着工から1年後の2019年7月に入居。平屋だった実家は、前後で外壁の色を変えた、モダンで明るい2階建に生まれ変わった。
「建築会社を吟味したので、耐震面も安心です」とIさん。
外構にはスロープをつくり、1階フロアはできる限り段差をなくして、広めの浴室とトイレに手すりをつけるなど、母に配慮している。
Iさんが特に気に入っているのは2階にある自室。「大容量のウォークインクロゼットをつくったので、持ち物がスッキリと片付きます」と満足している。
母は、「明るいリビングで、猫とのんびり過ごせるからいいですね」と話す。リビングやIさんの部屋のドアにはペットドアをつけて、家の中で猫が自由に行き来できるようにしている。
「地場で長く営んでいる建築会社で、信頼できる担当者と出会えてよかった」と家づくりを振り返るIさん。
「まず情報を集めようと思うなら、スーモカウンターへ行った方がいいと思います」という。
「住宅展示場で見られるのは大きな家ばかりなので、自宅としてイメージがしづらいし、いきなり1つの建築会社と1対1になってしまうので、ハードルが高い部分もあります。自分が契約したのは、スーモカウンターへ行くまで知らなかった会社です。スーモカウンターへ出かければ、新しい出会いがあるかもしれません!」
夢だった花火が見られるバルコニーには、水栓をつけた。「今後はバーベキューなどを楽しむ予定です。椅子を置いて、よりリラックスできる場所にしていきたいですね」と計画中だ。Iさんの表情からは、試行錯誤しながらも、自分主導で実家の建て替えをやりきった充実感が伝わってきた。
取材・文/倉畑桐子 写真/古川公元(株式会社アトリエあふろ)
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土地面積 約269㎡ 延床面積 約134㎡ 建築費 2500万円以内 間取り 5LDK 世帯構成 息子(34歳)、母(73歳)
- スーモカウンターで受けたサービス
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カウンター店舗 スーモカウンターイオンモール岡崎店 紹介された建築会社数 6社 受けたサービス 個別相談