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モルタルとは? コンクリートと何がちがうの?

 

モルタルとは? コンクリートと何がちがうの?

家づくりで壁や床の検討をしていると目にすることの多い「モルタル」とは一体何なのでしょうか?

そこで、モルタルに注目して、モルタルの特徴や用途、モルタルを用いてデザイン性の高い造形を施す「モルタル造形」について、左官やモルタル造形を得意とする「まるめ隊」に聞きました。

モルタルとは? コンクリートとの比較

住宅の外構工事の現場などで、モルタルを壁に塗っている光景を見かけることがありますが、このコンクリートによく似た建材、モルタルとは一体どのようなものなのでしょうか。

モルタルとは

モルタルは、住宅などの建築現場でよく用いられる建材の一種です。

「モルタルはセメントと砂を水で練ったもので、配合は作業内容によって調整されますが、通常はセメント1に対して砂3です。これに、2~3cmの砂利を混ぜるとコンクリートになります」(まるめ隊、以下同)

リアカーに乗ったモルタル

モルタルはセメントと砂を水で練ったもの(画像/まるめ隊)

モルタルとコンクリートの違い

モルタルはコンクリートとよく比較されます。どのような違いがあるのでしょうか?

「モルタルはコンクリートよりセメント量が多いため、水の量も多くなります。その分、乾燥による収縮が大きくクラック(ヒビ)が入りやすいという特徴があります。そのため、構造体には向いておらず、外壁、内壁の左官や人が歩くだけの玄関の土間などに用いられます。一方コンクリートは、鉄筋コンクリート造の基礎・柱・梁・壁・床スラブなどの構造部や、車など重量物が出入りする駐車場の土間にも用いられます」

クラックが入ったモルタルの外壁

経年によりクラックの入ったモルタルの外壁。モルタルはコンクリートよりクラックが入りやすい(画像/PIXTA)

コスト面でみると、1m3あたりの金額ではモルタルの方が割高ですが、用途によってはコンクリートの方が使用量が多くなり、割高になると言います。

「例えば土間の場合だと、コンクリートは10cm以上の厚みが必要ですが、モルタルは4cm程度の厚みが適しています。つまり、同じ面積であればコンクリートの使用量はモルタルの倍以上になり、コンクリートの方が割高になります」

モルタルとコンクリートの比較

  モルタル コンクリート
構成材料 セメント、砂、水 セメント、砂、砂利、水
施工厚(土間) 3cm~4cm 10cm~
クラック 入りやすい 入りにくい
コスト ・1㎥あたりはコンクリートより割高
・ただし使用量は少なくて済むことも
・1㎥あたりはモルタルより割安
・ただし使用量は多くなることも

「モルタルとコンクリートには上記のような違いがありますが、どちらが良い悪いということではありません。施工する場所や用途に合わせた材料を使用することが肝心です」

モルタルの用途は? どういった場面で使われるの?

モルタルは、壁や土間の仕上げのほか、レンガやブロック積みの材料として、またタイル・塗装・クロスの下地材としても使われます。仕上げで使う場合はどういった場面でどのように使われるのでしょうか。具体的に見ていきましょう。

土間の仕上げで使用

土間とは、住宅の中で床を張らず、土足で使う場所のことです。代表的なものは玄関ですが、玄関脇にあるウォークインタイプの収納なども、土足で使うものは土間ということになります。

「最近は土間をモルタル仕上げにする人が増えています。土間にはタイルなどを張る場合もありますが、シンプル志向の人は目地のないモルタル仕上げを好むようです。モルタルに顔料を混ぜればお好みの色に着色できますし、特に黒の顔料を混ぜた『墨モルタル』は、和モダンやモノトーンの住まいの土間に重宝されています」

モルタルで仕上げた土間

土間のモルタル仕上げはシンプル志向の人に好評(画像/まるめ隊)

内装壁の仕上げに使用

土間以外のモルタル仕上げと言えば壁ですが、最近は外壁だけでなく内装壁にモルタル仕上げを採用するケースが増えてきていると言います。

「壁は面積が広いため、室内のイメージを左右する重要アイテムです。内装壁にモルタルが支持されている理由は、コテ押えによる微妙な色ムラや質感はもちろん、あの色みにあると思われます。モルタルは黄色みの強いグレーのため、木材との相性が非常によく、無塗装の木材と組み合わせるとナチュラルカフェ風、焦げ茶色の木材と組み合わせると無機質過ぎないモダンな雰囲気が演出できます。スチールやアイアンなどの金属との相性も良く、おしゃれな雰囲気を演出することができます」

モルタルで仕上げた寝室

内装壁と床をフラットなモルタル仕上げにした寝室。古材との組み合わせが面白い(画像/まるめ隊)

「なお、セメントと砂よりも小さい骨材や合成樹脂などがあらかじめ調合してあるモルタルがあり、これを使えばお手軽に薄塗りすることができます」

外壁の仕上げに使用

モルタルは外壁にも用いられます。タイル張りや吹き付けの下地のほか、左官仕上げでも使われます。

「さらに、仕上げの最後にトップコートを塗ることで、雨染みや泥はねなどの汚れ、紫外線による劣化を防ぎ、耐久性を高めます」

壁紙にモルタルを塗っている様子

モルタルは外壁にも用いられる(画像/PIXTA)

次に、外壁にモルタルを使用するケースについて、もう少し詳しく見てみましょう。

モルタル壁の仕上げにはどのようなものがあるの?

モルタルを外壁の仕上げに使用する場合、さまざまな仕上げがあります。どのようなものがあるのでしょうか。

吹き付け塗装による仕上げ

モルタルを吹き付けて仕上げる方法です。リシン仕上げ、スタッコ仕上げなどがあります。
セメントや石灰、細かく砕いた石や砂、合成樹脂、顔料などを混ぜたものを噴射工具で吹き付けて仕上げます。吹き付け後にコテやローラーで押さえる場合もあります。昔からある施工方法ですが、現在は合成樹脂系の材料が主流のようです。水の吸い込みやクラックなどモルタルのデメリットが改善されています。

スタッコ

吹き付け塗装による仕上げの一種「スタッコ」。表面が不均一になるのが特徴(画像/PIXTA)

左官仕上げ

職人がコテを用いて外壁にモルタルを塗る左官仕上げも、モルタル仕上げの一つです。

「左官仕上げは職人がコテで塗るため、職人の技量に左右される上、工期が長く、費用も高くなってしまいますが、仕上がりパターンのバリエーションは豊富です」

左官仕上げの施工実例-1:ビシャン風仕上げ

バリエーションが豊富な左官仕上げですが、どのような仕上がりになるのか、いくつか施工例を紹介します。

1つ目はコンクリートの仕上げの一種で表面を描き落としたような表情になる「ビシャン仕上げ」をモルタルで再現したもの。仮に「ビシャン風仕上げ」としましょう。

「設計士さんのリクエストではコンクリートのビシャン仕上げでしたが、建物が木造のためそれは難しいということで、モルタルで再現しました。コストと大量に出るゴミを抑えるメリットがあります。表面のざらっとした表情はブラシを使って仕上げています」

ビシャン風仕上げ

コンクリートの仕上げの一種「ビシャン仕上げ」をモルタルで再現(画像/まるめ隊)

左官仕上げの施工実例-2:本実(ほんざね)風仕上げ

これもコンクリートの仕上げの一種ですが、型枠に使用した杉板の木目が浮き出た仕上がりになる「本実(ほんざね)仕上げ」をモルタルで再現しました。

「古い木材と組み合わせることで、素材の違いが際立って面白い仕上がりになりました。モルタルの色が古材の色を引き立てています」

本実(ほんざね)風仕上げ

コンクリートの仕上げの一種「本実(ほんざね)仕上げ」をモルタルで再現(画像/まるめ隊)

左官仕上げの施工実例-3:ラフパターン仕上げ

コテの跡をあえてラフに残すようにした仕上げです。同じパターンの連続がなく自然な表情に仕上がります。

「黒い顔料で着色した墨モルタルを使ってラフに仕上げることで、シンプルですがモダンで雰囲気のある仕上がりになりました」

ラフパターン仕上げ

墨モルタルを用いて和モダンを演出(画像/まるめ隊)

モルタル造形ってどんなもの? 4つの実例をご紹介

モルタルを用いてデザイン性の高い造形を施す「モルタル造形」というものがあります。テーマパークや店舗の内外装などで用いられ、まるめ隊によると「それとは知らず目にすることも多い」と言います。

モルタルで造形したカフェの内装

カフェの内装。古いレンガ積みに見える壁はモルタル造形によるもの(画像/まるめ隊)

最近は、このモルタル造形を住宅に取り入れる人が少しずつ増えています。

「モルタル造形は、モルタルを使った彫刻と言えばイメージしやすいでしょうか。レンガや岩、石、木などのレプリカをモルタルでつくる技術のことです。さらに、エイジング塗装によって彩色され、経年劣化が演出されることもあります。個性的な外観にすることができるので、最近では自分だけのこだわりの住まいを求めて住宅に採用する人が少しずつ増えています。

注意点としては、職人によるオーダーメイドなので、描画センス、バランスセンス、配色センスなど、職人のセンスによって仕上がりに大きな差が出ます。施工を依頼する場合は、過去の施工例などをチェックして、好みに合う職人に依頼するといいでしょう」

では、どのような造形が可能なのか、いくつかモルタル造形の施工例を見てみましょう。

モルタル造形の施工実例-1:開かずの扉の家

家の基礎も担っている駐車場のコンクリート壁に、モルタル造形でフェイクの扉をつくった事例です。

「木と石でつくられた西欧の古い扉のように見えますが、モルタルで造形したものです。当然ですが扉は開きません。車庫の無機質なコンクリート壁が大変身しました」

モルタルで造形したフェイクの扉

車庫の無機質な壁をモルタル造形した例。扉はフェイクなので開かない(画像/まるめ隊)

モルタル造形の施工実例-2:新しいけど古い店

店舗併用住宅の1階店舗の壁をモルタル造形で装飾した事例です。新築ですが、「古びた感じ」で「ゆるい感じ」という希望に応えました。

「角をまるめ、曲面をつくり、石をアクセントとして造形。太陽と月のレリーフはお施主さんのリクエストです」

モルタルで造形した外壁

外壁のモルタル造形。太陽と月のレリーフを施した(画像/まるめ隊)

モルタル造形の施工実例-3:石積み塀の家

石積み風の塀をモルタル造形で再現した事例です。経年劣化したように見えるエイジング塗装も施してあります。

「お施主さんは大のテーマパーク好きで、ご自分でお気に入りの石積みの写真を撮影し、見本として提供してくださいました。石のサイズが大きく面積も広かったため、住宅の塀に相応しいバランス感に調節して再現しています」

モルタルで造形した石積み風の塀

モルタル造形で石積み風の塀を再現(画像/まるめ隊)

モルタル造形の施工実例-4:葡萄の家

「塀を葡萄で飾りたい」というリクエストにモルタル造形で応えた事例です。

「形状が複雑な葡萄を再現するために、モルタルの型抜きで製作することにしました。まず葡萄だけをモルタルでつくり、出来たモルタル葡萄を壁に設置、最後に壁の色と同色で塗装して仕上げました」

モルタルで造形したぶどう

外壁にモルタル造形で葡萄を装飾(画像/まるめ隊)

モルタルを住宅に活用するときのポイント

最後にあらためてまるめ隊に、モルタルを上手に住宅に活用するときのポイントを聞きました。

「モルタルを扱う左官やモルタル造形の仕事は、工場で生産・加工されたものを現場に設置するのとは異なり、形のないものを現場でつくり上げていく仕事です。そのため、職人の技術やセンス、解釈の仕方などによって仕上がりにギャップが出てしまいます。念入りに打ち合わせをして、仕上がりのイメージ写真なども共有しながら、自分だけの住まいづくりを楽しんでもらいたいですね」

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取材協力/まるめ隊

取材・文/福富大介(スパルタデザイン)