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湘南で理想の注文住宅を建てたい!各エリアの土地価格や建築時のポイントを紹介

青い海と温暖な気候、そして都心へのアクセスの良さが魅力の湘南エリア。サーフィンやマリンスポーツを楽しんだり、海を眺めながらゆったりと過ごしたり、湘南での暮らしに憧れを抱く方も多いのではないでしょうか。

しかし、いざ湘南に家を建てようとすると「どのエリアが良いのか」「土地の価格はどれくらい?」「海が近いことでの注意点は?」など、さまざまな疑問が浮かぶでしょう。

この記事では、湘南エリアである藤沢、茅ヶ崎、平塚、鎌倉、逗子、葉山を中心に注文住宅を手がける建築会社、株式会社イソダの吉田さんに伺い、湘南エリアの定義や特徴、土地価格相場、建築時の注意点などを分かりやすく解説します。湘南での家づくりを成功させるヒントを見つけて、理想の暮らしを実現しましょう。

注文住宅を建てるなら知っておきたい湘南エリアの特徴

湘南エリアは、温暖な気候と豊かな自然、そして都心へのアクセスの良さを兼ね備えた、魅力あふれる地域です。しかし、海が近いことによる塩害や、観光客が多いことによる混雑など、注意すべき点も存在します。

ここでは、湘南エリアの基本的な情報として、定義や気候、住環境などについて詳しく解説していきます。

湘南の定義とエリアの特徴

湘南とは、神奈川県南西部の相模湾沿岸部のことをいいます。湘南の範囲については諸説あり、明確な定義は存在しません。藤沢市、茅ヶ崎市、平塚市、鎌倉市、逗子市、葉山町などを指す場合が多いです。

「湘南は東京都と比較すると寒暖差が少なく、夏は暑過ぎず冬は寒過ぎず1年を通じて過ごしやすい気候のエリアです。海が近くにあるため、サーフィンやヨットなどのマリンスポーツ等を目的とする移住者も増えています。商業施設や観光スポットの充実度や、東京都心部へのアクセスのしやすさもこの地域の魅力といえます」(吉田さん、以下同)

江の島近辺の海の写真

江の島近辺の海。生活のすぐ近くに海がある(画像/PIXTA)

湘南に家を建てるメリットは?

湘南エリアに家を建てることは、多くのメリットをもたらします。ここでは、湘南に家を建てることで得られる、さまざまなメリットについて、具体的に紹介していきます。

サーフィンなどのマリンスポーツを楽しめる

「海がすぐ近くにあるため、サーフィンやヨット、釣りなどのマリンスポーツをいつでも楽しむことができます。海岸沿いの道はサイクリングやジョギング、最近は浜でヨガ等を楽しむ人たちも増えています」

海でマリンスポーツをする人の写真

通勤前や帰宅後の空いた時間でマリンスポーツを楽しむ人も(画像/PIXTA)

商業施設や観光スポットが多い

「買い物や遊ぶ場所に困らないのも湘南に家を建てるメリットです。鎌倉や江の島など全国的にも有名な観光スポットがあり、年間を通して観光客で賑わっています。また、藤沢市内の辻堂駅直結の大型商業施設や大船等の昔ながらの商店街なども残っており気軽にショッピングを楽しむこともできます」

大型ショッピングモールのイラスト

大型ショッピングモールがあるので買い物にも便利(イラスト/德丸ゆう)

美しい景観を堪能できる

「湘南は海や山に囲まれた自然豊かな地域。住まいに大きな窓やリゾートバルコニーなどを設け、暮らしの中で美しい眺望が堪能できます」

雄大な自然とマグカップの写真

家の中で雄大な自然を眺めながら、リゾート気分も味わえる(画像/PIXTA)

東京都心までアクセスしやすい

湘南エリアの主要駅の1つである藤沢駅には、JR、小田急電鉄、江ノ島電鉄の3つの鉄道会社が乗り入れています。JRの湘南新宿ラインや上野東京ラインを利用すれば、新宿駅や東京駅へ約50分〜1時間ほどでアクセス可能。都心に勤務する人にとって通勤の利便性が高い地域です。

主要駅から都心部までかかる時間の図

主要駅から都心部まで1時間程度で移動できる(画像提供/公益社団法人藤沢市観光協会)

開発計画がある

藤沢市では2014年より『Fujisawaサスティナブル・スマートタウン(Fujisawa SST)』という大規模なまちづくりプロジェクトがスタートし、地域に根ざした持続可能なスマートタウンづくりを進めています。

また、JR東日本と神奈川県の発表によると、2032年頃にJR東海道線の藤沢~大船駅間に新しい駅が設立される予定です。

「新しい駅の設立に伴う街の再開発も計画されており、より住みやすい環境になることが期待されています」

湘南は自然を楽しめるだけでなく、都内までの通勤の利便性、開発や新駅の設立など街の魅力が多いエリアといえます。

湘南SSTの風景写真

湘南SSTの風景。各開発エリアでは街並みも整備されている(画像/PIXTA)

湘南に家を建てるデメリットは?

湘南エリアは、多くの魅力を持つ一方で、家を建てる際に注意すべきデメリットも存在します。自然豊かな環境は、塩害や風害、津波や土砂災害などの自然災害のリスクとも隣り合わせです。

ここでは、湘南に家を建てる際に、注意すべき点について見ていきましょう。

海の近くでは塩害や風害のおそれがある

「海の近くに家を建てる場合は塩害や風害への対策が必要です。一般的に海岸から500m以内を重塩害地域、500m〜2kmまでを塩害地域といいます。このエリアは潮風の影響を受けやすく、屋外設備や外壁の劣化、故障、サビなどが発生します。潮風によって窓が真っ白になることも珍しくありません。また、台風の日は深刻な風害も心配です」

塩害の影響を受けた室外機の写真

屋外にある設備は塩害の影響を受けやすい(画像/PIXTA)

自然災害のリスクが高い

「自然が豊かなことは湘南地域のメリットですが、自然災害のリスクが高いことも忘れてはいけません。ハザードマップを見ると、津波や崖崩れ、山崩れの心配な地域も多いです。土地を購入するときにはハザードマップ等を確認し、慎重に選んだほうがよいでしょう」

津波のイメージ

災害時のリスクを事前に知っておくと、その土地に合った災害対策をすることができる(画像/PIXTA)

道路や公共交通機関、商業施設が混雑する

「湘南は国内外からたくさんの観光客が訪れる人気のエリアです。特に週末や長期休暇シーズンの商業施設や公共交通機関は大変混雑します。曜日を問わず慢性的に道路渋滞が発生しているため、湘南エリアに家を建てた場合は日常生活や通勤、通学にも影響が出る可能性が考えられ、注意が必要です。なお、江ノ島電鉄は地元住民に対して駅への優先入場を許可する取り組みを行っています」

電車と渋滞する車のイラスト

観光需要のあるエリアだからこそ渋滞や混雑は避けられない(イラスト/德丸ゆう)

湘南に注文住宅を建てる!人気エリアごとの特徴や土地価格相場は?

湘南エリアで注文住宅を建てることを検討されているなら、それぞれの地域の特性や土地の価格相場をしっかりと把握しておくことが非常に重要です。一口に「湘南」といっても、その範囲は広く、エリアによって街の雰囲気や住環境は大きく異なります。

海が間近に感じられるエリア、緑豊かな山々が迫るエリア、大型商業施設が充実していて買い物に便利なエリアなど、それぞれの地域が独自の魅力を持っています。これらの特徴を事前に詳しく知ることで、あなたのライフスタイルや家族構成、将来設計に最も適した場所を見つけられるでしょう。

ここでは、湘南エリアの主要な市町村の土地価格相場と、それぞれの街の個性や特徴について、詳しく解説していきます。美しい海と自然に囲まれた理想の住まいを実現するために、まずは各エリアの情報をしっかりとチェックし、比較検討しましょう。

なお、土地の価格は、立地条件や周辺環境、需要と供給のバランスなど、さまざまな要因によって変動します。そのため、ここで紹介する情報はあくまで目安として捉え、最新の情報については、必ず不動産会社や専門家などに確認するようにしてください。

湘南の土地の価格はどれくらいなのでしょうか? 人気エリアの特徴と坪単価を紹介します。

※2025年3月時点のデータです。
※表示している相場価格は「SUUMO」の過去・現在の掲載情報を元に、独自のロジックによって算出しています。
※表示している相場価格は住居専用以外の用途地域(商業地域や工業地域など)も含めた情報を元に算出しています。
※土地の価格は用途地域・古家の有無・前道の幅・土地の形状などさまざまな要素の影響で変動する可能性があります。
※都市計画法による用途地域により、同じ条件でも相場が異なることがあります。

最新の土地価格相場はこちら→神奈川県の土地価格相場情報

藤沢市

神奈川のほぼ中央に位置する藤沢市。エリアの平均坪単価は100.7万円/坪です。

藤沢市には、観光地としてにぎわう江の島や辻堂の大型ショッピングモールなどがあり、湘南エリアの主要部として栄えています。

江の島の写真

日本百景の地としても知られる江の島。神社や温泉施設、水族館など観光スポットが集まっている(画像/PIXTA)

最新の土地価格相場はこちら→藤沢市(神奈川県)の土地価格相場情報

藤沢の暮らしについてもっと詳しく→憂鬱な湘南ボーイは藤沢の海で「自分の生き方」を決めつけた

茅ヶ崎市

自然環境と都市機能の両方を備える茅ヶ崎市。エリアの平均坪単価は84.4万円/坪です。
藤沢市や鎌倉市など周辺の市と比較するとコンパクトな街ですが、海や里山、商業施設がバランスよく配置されているのが特徴です。

最新の土地価格相場はこちら→茅ヶ崎市の土地価格相場情報

茅ヶ崎駅前の写真

茅ヶ崎駅前の風景。ショッピングやグルメをいつでも楽しめる(画像/PIXTA)

茅ヶ崎の暮らしについてもっと詳しく→人を惹きつけ、離さない魔力がある「海の街」ーー茅ヶ崎|文・島崎莉乃

平塚市

平塚市の魅力は美しい景観。平塚海岸から望む箱根連山や高麗山公園から望む富士山など、湘南エリア屈指の絶景スポットが数多く存在しています。

エリアの平均坪単価は48.7万円/坪です。

平塚市の暮らしについてもっと詳しく→庭木を辿って、平塚|街と音楽

平塚海岸の写真

平塚海岸は1年中美しい景色を楽しめる人気のスポット(画像/PIXTA)

最新の土地価格相場はこちら→平塚市の土地価格相場情報

鎌倉市

国内外から多くの観光客が訪れる鎌倉市。寺社が点在するエリアや海の眺望を楽しめるエリア、飲食店が多いエリアなど、場所ごとに異なる雰囲気を楽しめます。海と山に囲まれた自然豊かな地域です。
エリアの平均坪単価は84.3万円/坪です。

鎌倉市の暮らしについてもっと詳しく→鎌倉で生まれ育った僕が、鎌倉に「住みやすさ」を感じるワケ|文・フミコフミオ

鎌倉市の暮らしについてもっと詳しく→作家・高橋源一郎が語る、誰かと住むこと、生きること

小町通りの写真

鎌倉駅からすぐ近くにある小町通りは、いつもたくさんの人で賑わう(画像/PIXTA)

最新の土地価格相場はこちら→鎌倉市の土地価格相場情報

逗子市

三浦半島の西側の付け根に位置する逗子市。鎌倉市と同じく、海と山に囲まれた場所です。古都保存法の指定都市でもあり、美しい街並みが魅力です。逗子海岸花火大会には毎年多くの見物客が訪れます。

エリアの平均坪単価は78.7万円/坪です。

逗子市の暮らしについてもっと詳しく→「逗子はちょっと不便なくらいでいい」逗子葉山経済新聞編集長・玄真琴さん【私がここに住み続ける理由】

海辺の町の写真

海辺でのスローライフを求めて移住してくる人も多い(画像/PIXTA)

最新の土地価格相場はこちら→逗子市の土地価格相場情報

葉山町

三浦半島の西北部に位置する葉山町は、天皇や皇族の別荘「御用邸」がある町として知られています。市の西側は相模湾に面しており、海岸から離れると丘陵地が多くなっています。町内には鉄道網がなく、電車を利用する際は逗子市内のJR逗子駅か京浜急行線の逗子・葉山駅へアクセスできます。

エリアの平均坪単価は75.7万円/坪です。

葉山の写真

葉山はマリンスポーツでも有名。サーフィン、ダイビング、シーカヤックなどを楽しめる(画像/PIXTA)

最新の土地価格相場はこちら→三浦郡葉山町の土地価格相場情報

湘南で家を建てる前に知っておきたい建築制限

湘南エリアでいざ家を建てようと思ったときに、意外と盲点になりがちなのが建築制限です。美しい景観を守るための制限や、土地の歴史に関わる制限など、さまざまな規制が存在します。

ここでは、湘南エリアで家を建てる際に、特に注意しておきたい代表的な建築制限について解説していきます。

風致地区

風致地区とは、自然景観の保全や緑豊かなまちづくりのために、建築や森林の伐採、土石の採取などに制限が設けられている地区のことをいいます。建築に関しては、建物の形態や色彩、材質などが周辺の風致と調和することなど、自治体ごとにさまざまな規制内容が定められています。

湘南では鎌倉市の一部や、藤沢市の江の島、湘南海岸、鵠沼、片瀬山、辻堂太平台、逗子市の披露山、逗子海岸などが風致地区に指定されています。家を建てようとしている土地が風致地区にあたるかどうかは建築会社に確認してみましょう。

風致地区の写真

湘南エリアには複数の風致地区が存在する(画像/PIXTA)

埋蔵文化財包蔵地

埋蔵文化財包蔵地とは石器や土器、貝塚などが出土することが地域社会の中で認知されている土地のことをいいます。

「埋蔵文化財包蔵地にあたる土地に家を建てたい場合は、その土地の教育委員会に届出を行うことが義務付けられています。その後に発掘調査が実施されるため、通常の土地よりも建築まで時間を要する傾向があります。湘南では鎌倉市内に埋蔵文化財包蔵地が点在しているため、家を建てるときは注意が必要です。その土地が埋蔵文化財包蔵地にあたる場合、通常は土地の販売者から説明があるはずです」

発掘調査のイラスト

埋蔵文化財包蔵地で家を建てる場合は、建築前に発掘調査が行われる(イラスト/德丸ゆう)

海岸保全区域(海岸法)

海岸保全区域とは、海岸法によって定められた区域のこと。津波や高潮、地盤変動などから海岸を防衛するため、堤防や人工リーフ、水門などが設けられています。

この区域内では土石の採取や建物の建築が制限されており、家を建てようとしている土地の近くに堤防や水門などがある場合は注意が必要です。

湘南にもいくつかの海岸保全区域が存在します。家を建てる前に自治体のホームページ等で調べてみましょう。

テトラポットの写真

海岸保全区域内では土地の掘削、盛土、切土などを行うことはできない(画像/PIXTA)

湘南で注文住宅を新築するときの注意点やポイント

湘南エリアで注文住宅を新築する際には、この地域ならではの気候や環境に配慮した家づくりが大切です。海が近いことによる塩害や湿気、強風対策は、快適な暮らしを送る上で欠かせません。

ここでは、湘南で注文住宅を新築する際に、押さえておきたい注意点やポイントについて、具体的に解説していきます。

屋外の塩害対策をしっかりと行う

「海の近くに家を建てるときは、塩害対策をしっかりと行うことが大切です。外壁やバルコニーにはステンレスなどの錆びにくい素材を使うことをおすすめします。
また、自転車や車なども潮風のダメージを受けやすいため、ガレージや土間収納などがあると劣化を予防することができます。見落としがちなのは屋外に設置してある室外機や給湯器です。これらも耐塩害仕様の設備を選んだり、海とは反対側に設置するなど工夫しましょう」

家と潮風のイラスト

給湯器や室外機は潮風の当たりにくい場所を選んで設置すると、ダメージを最小限に抑えられる(イラスト/德丸ゆう)

湿気対策として通気性を高める

湘南エリアは、海が近く湿度が高いため、家づくりにおいて湿気対策は重要です。湿気を放置すると、カビや結露が発生しやすくなり、住まいの劣化を早めるだけではなく、健康にも悪影響を及ぼす可能性があります。

湿気対策の基本は、家全体の風通しを良くすることです。具体的には、窓の位置や大きさを工夫し、風の通り道をつくりましょう。対角線上に窓を配置したり、高窓や地窓を設けたりすることで、効率よく換気ができます。

また、全館空調を導入する方法もあります。全館空調とは、家全体を空調で冷暖房コントロールをして、室温と湿度を快適に保つシステムのことです。全館空調であれば、窓を開けなくても、家の中の空気を循環させることができます。

風が強いエリアはシャッターや雨戸をつける

湘南エリアは、海風が心地よい反面、風が強い日も多く、特に台風シーズンには強風対策が欠かせません。風が強い日に、窓ガラスが割れたり、物が飛んできたりするのを防ぐためには、シャッターや雨戸の設置が効果的です。シャッターや雨戸は、強風から窓を守るだけでなく、防犯対策や遮光、断熱効果も期待できます。

シャッターには、手動式と電動式があります。雨戸は、シャッターに比べてデザイン性が高く、和風の家にも洋風の家にも合わせやすいのが特徴です。素材も、木製やアルミ製、樹脂製など、さまざまな種類があります。

屋外に水道やシャワーを設ける

「屋外に水道やシャワーを設けると便利です。特にマリンスポーツをする人には、家に入る前に海水や砂を落とせる屋外シャワーが人気です。ペットの足洗い場としても活用できるでしょう。
また、屋外の設備が潮風によって汚れてしまったときも、水道があると洗い流すことができます」

屋外のシャワーの写真

屋外のシャワーはマリンスポーツやペットの散歩の後に役立つ(画像/PIXTA)

立水栓についてもっと詳しく→ 立水栓のメリット・デメリットは? 戸建てに設置する場合のポイントも紹介!

洗濯物を室内に干せるようにする

「塩害や風害が心配な地域では、屋外に洗濯物を干すことが難しいため、ランドリールームや浴室乾燥機を設けるのがおすすめです」

ランドリールームで洗濯物を干す人の写真

ランドリールームがあれば、潮風や湿気を気にせず洗濯物が干せる(画像/PIXTA)

ランドリールームについてもっと詳しく→ランドリールームで洗濯をラクに!使いやすい間取りや広さは?実例も紹介

ハザードマップを確認してから土地を決める

「湘南は海も山もあり魅力がたくさんある地域ですが、自然災害にも注意が必要です。エリアによっては水害や崖崩れのリスクが高いところもあります。海や山の近辺の土地に家を建てようとしている方は事前にハザードマップを確認してみましょう」

津波避難場所を示す看板の写真

自然災害のリスクを事前に知っておくことは大切(画像/PIXTA)

湘南での建築実績が豊富な建築会社に依頼すると心強い

湘南での建築実績が豊富なハウスメーカーや工務店は、この地域で家を建てるときの注意点やコツを熟知しています。「海の近くに住みたい」「東京都心に無理なく通える範囲で土地を探している」といった要望を汲んだ上で最適な提案をしてくれるはずです。

スーモカウンターなどを利用して、ぜひ複数の建築会社を比較検討してみてください。

住宅の外観写真

その土地の特性を理解している建築会社に任せれば安心。難しい形状の土地でも理想の住まいを建てられる可能性が広がる(画像提供/イソダ)

湘南で注文住宅を建てるときに知っておきたい補助金・助成金制度

湘南エリアで注文住宅を建てる際にぜひ活用したいのが、国や自治体が実施している補助金・助成金制度です。これらの制度を上手に利用することで、建築費用を抑えられたり、より高性能な設備を導入できたりと、さまざまなメリットがあります。

子育てグリーン住宅支援事業

「子育てグリーン住宅支援事業」(国土交通省)は、子育て世帯や若者夫婦世帯を対象に、高い省エネ性能を持つ新築住宅の取得を支援する国の制度です。具体的には、18歳未満の子どもがいる世帯、または夫婦のどちらかが39歳以下の世帯が、ZEHレベルの省エネ性能を有する住宅を新築する場合に、補助金が交付されます。

補助額は、住宅の性能や種類によって異なりますが、最大で160万円の補助を受けられます。この制度を利用することで、高性能な省エネ住宅を、より少ない負担で手に入れることが可能です。

給湯省エネ2025事業

「給湯省エネ2025事業」(資源エネルギー庁)は、家庭のエネルギー消費量のうち、大きな割合を占める給湯分野において、高効率給湯器の導入を促進することで、省エネ化を推進する国の補助金制度です。具体的には、ヒートポンプ給湯機(エコキュート)やハイブリッド給湯機、家庭用燃料電池(エネファーム)などの高効率給湯器を導入する際に、補助金が交付されます。

補助額は、機器の種類や性能によって異なりますが、1台当たり6万円〜20万円の補助を受けることが可能です。高性能な給湯器は、初期費用が高額になる傾向がありますが、この制度を活用することで、導入のハードルを下げられるでしょう。

各自治体の補助金・助成金制度

湘南エリアの各自治体でも、独自の補助金・助成金制度を設けている場合があります。これらの制度は、国が行う補助金制度と併用できる場合もあり、上手に活用することで、さらに建築費用を抑えることが可能です。

藤沢市住宅用太陽光発電システム設置費補助金

藤沢市では、地球温暖化対策の一環として、住宅用太陽光発電システムの設置費用の一部を補助する制度を設けています。藤沢市内に住宅を所有している方、またはこれから新築する方が、太陽光発電システムを設置する際に利用できます。

補助金額は、太陽電池モジュールの出力1kW当たり15,000円で、上限は5万円です。さらに、家庭用燃料電池システム(エネファーム)や定置用リチウムイオン蓄電池を同時に設置する場合には、追加で補助金が交付されます。

※令和7年度の予定補助件数は150件(先着順)です

平塚市ゼロエネルギーハウス導入補助金

平塚市では、省エネ性能の高い住宅であるZEH(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)の普及を促進するため、ZEHを新築または購入する方に対して、導入費用の一部を補助する制度を設けています。平塚市内にZEHを新築または購入する方が対象となります。

補助金額は、ZEH1件当たり20万円です。蓄電システムを同時設置する場合は25万円が上限。ただし、Nearly ZEH(ニアリー・ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)やZEH Oriented(ゼロ・エネルギー・ハウス指向型住宅)は補助対象外となるため、注意が必要です。

※令和7年度の予定補助件数は100件(先着順)です

葉山町再生可能エネルギーシステム等設置補助金

葉山町では、地球温暖化対策と環境保全意識の向上を目的として、再生可能エネルギーシステムなどの設置費用の一部を補助する制度を設けています。葉山町内に住宅を所有している方、またはこれから新築する方が、太陽光発電システムや家庭用燃料電池システム(エネファーム)、定置用リチウムイオン蓄電システムなどを設置する際に利用できます。

補助金額は、システムの種類によって異なり、例えば、太陽光発電システムの場合は、1kW当たり1.5万円(上限5万円)、家庭用燃料電池システム(エネファーム)や定置用リチウムイオン蓄電システムの場合は、一律5万円です。

※令和7年度の予定補助件数は35件(受付順)です

【実例】湘南におしゃれな家を建てたい! おすすめの間取りや設備は?

湘南エリアで注文住宅を建てるなら、海や自然を感じられる、おしゃれな家にしたいと考える方も多いでしょう。湘南の美しい景色を最大限に生かすためには、間取りや設備に工夫を凝らすことが大切です。

ここでは、湘南での暮らしをより豊かにする、おすすめの間取りや設備について、実例を交えながら紹介していきます。

眺望を楽しめる大開口のリビング

海の眺望を楽しめるのも湘南に家を建てる魅力。リビングに大きな窓を設けると、広い海や空を眺めながらくつろぐことができます。空間が開放的で明るい雰囲気になるというメリットも。リビングと繋がるウッドデッキテラスをつくれば、アウトサイドリビングとして活用できます。

海沿いの家の写真

リビングでくつろぎながら船や波を眺め、至福のひとときを味わえる(画像提供/イソダ)

塩害対策をしたバルコニー

潮風が心地よいバルコニー。海に近いエリアでは塩害対策を忘れずに。スチールを亜鉛加工したり、軒天をカラーステンレス塗装にしたり、潮風に強い素材で施工するのがポイントです。

住宅のベランダの写真

手すりなどに塩害対策を施すことで、劣化を遅らせることができる(画像提供/イソダ)

リゾートライクな屋上バルコニー

屋上におしゃれなバルコニーを設けて眺望を楽しむ選択肢も。リゾートライクな家具を置けば、非日常感を味わうことができ、ホームパーティー会場としても使えます。立地によっては富士山を望むことも可能です。

屋上スペースの写真

屋上スペースをくつろぎ空間にレイアウト(画像提供/イソダ)

開放感溢れるビューバス

浴室内に大きな窓を設けてビューバス仕様にすると、お風呂に漬かりながら湘南の絶景を楽しめます。その場合、2階以上に浴室を設けるとよいでしょう。フルオープンサッシを採用すると、窓を開けたときの開放感がアップします。

富士山を一望できる浴室の写真

富士山を一望できる2階の浴室(画像提供/イソダ)

湘南の自然を感じられるデザイン

家の中にも湘南の海や緑などの自然を感じさせるデザインを取り入れる手法が人気です。マリンカラーの壁や西海岸風のインテリア、木や塗り壁などの自然素材を内装に使用するとよいでしょう。

トイレの写真

ホワイトとブルーのマリンカラーで演出したトイレ(画像提供/イソダ)

スーモカウンターを利用して満足度の高い家を建てた先輩たちの実例

ここからは、神奈川県におしゃれなマイホームを建てた先輩たちの実例を紹介します。ぜひ家づくりの参考にしてください。

【Case1】趣味を満喫できる理想のマイホーム

賃貸の家賃がもったいないと感じていたHさん夫妻は、スーモカウンターららぽーと湘南平塚店を訪れて家づくりをスタートしました。断熱性が高く、趣味のバイクを楽しめるガレージ付きの家を建てたいなどの希望を伝え、予算内で家が建てられて土地探しも任せられる3社を紹介してもらいました。そのうちの1社と契約し、夫婦の理想を詰め込んだマイホームが完成しました。

Hさん宅のガレージ/注文住宅実例

ガレージでは雨の日でも愛車の修理・点検が可能(写真/片山貴博)

この実例をもっと詳しく→
夫は念願のガレージを手に入れ、妻も全館空調や浴室乾燥機に大満足の家

【Case2】デザイン性・住宅性能どちらもこだわりたい

子どもが生まれて賃貸住宅が手狭になったAさんは、好きなデザインを取り入れられることに魅力を感じ、注文住宅を建てることに。たくさんの建築会社の情報を集めるためにスーモカウンター横浜東口店を訪れ、紹介された5社のうちの1社と契約しました。デザイン性も住宅性能も高いことが気に入ったそうです。
家事動線に配慮した間取りやリビングに隣接する広いデッキ、自然素材の塗り壁など至るところにこだわりを詰め込んだ住まいが完成しました。

Aさん宅の注文住宅実例

アイランドキッチンとダイニングを横並びに設計し、家事動線をコンパクトにした(写真/相馬ミナ)

この実例をもっと詳しく→
デザインのセンスが光る会社と出会って何度もプランを練り直したこだわりのわが家

地域の特性を理解し、湘南で理想の家を建てよう

最後に、湘南で家を建てるときに大切にすべきことを吉田さんに伺いました。

「湘南は海や山などの自然を満喫しながら暮らすことができる魅力的なエリアです。交通の利便性も高く、他の都道府県からの移住者も増えています。開発が進行中の場所や道路もあるため、今後はますます人気が高まっていくことが予想されます。
数々のメリットがある半面、記事の中でお伝えしたようなデメリットや注意点があることも事実です。湘南エリアで施工経験のある建築会社とよく相談しながら、暮らしやすい住まいをつくっていきましょう」

スーモカウンターに相談してみよう

湘南エリアは海と自然に囲まれた魅力的な場所ですが、注文住宅を建てる際には、この地域ならではの注意点やポイントをしっかりと押さえておくことが大切です。塩害や湿気、強風対策、自然災害への備えなど、事前にしっかりと対策を講じることで、快適で安心な暮らしを実現できるでしょう。

さらに、国や自治体が実施している補助金・助成金制度を上手に活用することで、建築費用を抑えることも可能です。不明な点や、さらに詳しく知りたいことなどがあれば、気軽にスーモカウンターに相談するのも方法の1つです。

スーモカウンターでは、お客さまのご希望を伺ったうえで、かなえてくれそうな依頼先を提案、紹介します。
無料の個別相談のほか、「はじめての注文住宅講座」や「ハウスメーカー・工務店 選び方講座」など、家づくりの段取りや会社選びのポイントなどを学べる無料の家づくり講座も利用できます。ぜひお問い合わせください。

イラスト/德丸ゆう

取材協力/吉田さん(株式会社イソダ)、SUUMO編集部

取材・執筆/佐藤愛美(りんかく)