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【実例付き!】旗竿地のメリット・デメリット、注意点を徹底解説!

【実例付き!】旗竿地のメリット・デメリット、注意点を徹底解説!

土地探しをしていると、よく目にするのが「旗竿地」というタイプの土地。リーズナブルに入手できますが、日当たりは? プライバシーの問題は? 注意すべきことは? などについて建築家の佐川旭さんに伺いました。実際に旗竿地に家を建てた先輩たちの実例も紹介します。

目次

旗竿地とは?

細い路地を通った先にある奥まった土地のこと

旗竿地(はたざおち)とは、細い路地を通った先にある奥まった土地のこと。旗を竿につけたような形状をしていることから「旗竿地」や「旗竿敷地」と呼ばれます。または「路地状敷地」「敷地延長」などと呼ばれることもあります。

特殊な形状をしていますが、「旗竿地ならではのメリットもあり、一般的にデメリットとされることも、建築の工夫によって解決できたり、むしろ逆転の発想で活かせたりすることがあります」と建築家の佐川旭さん。さっそくメリット・デメリットについて解説していきます。

旗竿地の説明イラスト

細い路地を通った先にある奥まった土地。幅4m以上の道路に2m以上接していなければならないという法律があります(イラスト作成/SUUMO編集部)

「旗竿地」のメリット

旗竿地には、メリット・デメリットがあります。まずは、メリットから紹介すると、以下のとおりです。

【旗竿地のメリット】
●    土地の価格が安く、総額を抑えることができる
●    主要道路から離れているため静か
●    敷地延長部分を活用できる
●    延床面積を広く取れる可能性がある

それぞれ、詳しくご紹介します。

土地の価格が安く、総額を抑えることができる

旗竿地の最大のメリットは、価格が安いこと。個別のケースにもよりますが、「場所や広さなどほかの条件がほぼ同じで、旗竿地でない土地と比べると15〜20%ほど安い価格設定になっていることが多いようです」と佐川さん。

不動産業界では、整形地か不整形地によって、査定額を補正することがあります。
同じ面積でも、不整形地のほうが坪単価が割安になるケースも多いです。

四角形の土地と、旗竿地の坪単価のイメージ

四角形の土地と、旗竿地の坪単価のイメージ(イラスト作成/SUUMO編集部)

また、土地をリーズナブルに入手できる分、建物に予算を回すことができるのもメリット。さらに、道路から見える部分が少ないため、割り切ってしまえば、外装材や外構のデザインにかけるコストを抑えることもできます。

主要道路から離れているため静か

道路から奥まった敷地のため、「車や通行人が家のすぐ前を通ることがなく、静かに暮らせるのも特徴です」。道路を走る車の騒音や排気ガス、通行人の視線などを気にせずに暮らせるというのもメリットとなります。

子育てファミリーであれば、玄関を出てすぐに道路がないというのは、より安心して暮らせるということにもつながります。

敷地延長部分の活用できる

長い路地を逆手にとって「花壇のあるアプローチをつくったり、土間を設けたり、玄関収納を充実させたりと、玄関まわりを楽しく、機能的に演出することができます」

また、旗竿地では路地の部分を駐車スペースとして使用することも可能です。一般的な土地形状では、限られた土地のなかに駐車スペースを確保しなければならないので、メリットといえるでしょう。

一般的な土地と、旗竿地の駐車スペースの取り方

一般的な土地と、旗竿地の駐車スペースの取り方(イラスト作成/SUUMO編集部)

延床面積を広く取れる可能性がある

建設できる家の大きさは、建ぺい率や容積率で上限が決められており、その範囲内での建設をしなければならないため、注文住宅を建てる際には延床面積が重要になってきます。旗竿地に建築する場合、路地の部分を土地の面積として算入することで、延床面積を広く取れる可能性があります。

「旗竿地」のデメリットは

旗竿地には、以下のようなデメリットもあります。

【旗竿地のデメリット】
●    日当たりと風通しが悪い
●    家のデザインの自由度が下がる可能性がある
●    駐車スペースの確保
●    建築コストの増大
●    再建築不可となる場合がある
●    騒音問題が発生しやすい

日当たりと風通しが悪い

旗竿地は、周囲を建物などに囲まれていることが多いため、前面に道路がある敷地に比べ、日当たり・風通しの条件が悪くなりますが、佐川さんいわく設計の工夫によって解決できることもたくさんあるそうです。

「外側の窓からの採光には期待できなくても、中庭に対して大きな窓をつくって光を取り込むことができます」。このプランは、特に隣家との距離が近い場合、プライバシーの確保や防音対策としても有効な手段となるでしょう。

また「より明るい2階にLDKを設けるという手法も。さらに屋根の形を現した勾配天井にすると、LDKを天井の高いダイナミックな空間にすることもできます」

家のデザインの自由度下がる可能性がある

旗竿地は、不整形地ということから建築や家のデザインの自由度が下がる可能性があります。
その一方で、整形地にはできない、旗竿地ならではのデザインができることも事実です。
旗竿地の設計を手掛けた経験のある建築会社に相談することで、土地の形状を活かしたデザインの家を建てられる可能性もあります。

駐車スペースの確保

前述の通り、旗竿地の路地部分を駐車スペースとして活用できる場合もありますが、一方で「路地の入口(公道に接する部分)は最低2m以上と法律で決まっているため、それ以上の幅があるケースは少ないのが実情。スライドドアのコンパクトカーなら、ぎりぎり置けることもありますし、駐輪場としてなら問題なく活用できるでしょう」

建築コストの増大

旗竿地は「路地部分が狭い場合、工事の際に大きな重機が入れず、職人の作業が増え、工事費が高くなることもあります。また、電線・水道管の引き込み工事が新たに必要になることも」

とはいえ、土地の購入費が大きく抑えられることを考えると、それを上回るほどの出費にはならないこともあります。「購入前に建築の依頼先に相談してみるといいでしょう」

騒音問題が発生しやすい

旗竿地は、騒音問題が発生しやすいというデメリットもあります。住宅を建設する土地はもちろんですが、路地も敷地面積に算入されることから、隣地との距離が非常に近くなります。

そのため、家で出る騒音が問題になることも。また、自分では騒音だと思わないようなことでも、トラブルに発展することがあります。

【騒音問題に発展する例】
●    生活音
●    車を止める際の音

高気密高断熱住宅の検討や、気密性が高い材料を使うなどの対策を行うことで、騒音を軽減できる場合もあります。

再建築不可となる可能性がある

旗竿地は、土地の形状によって建て替えや再建築ができない場合があります。主な原因は、以下の2つです。

【旗竿地が再建築できない原因】
●    接道義務を果たしていないから
●    各自治体による建築基準に満たないから

建築基準法では、建物を建築する際「幅員4m以上の道路に2m以上接しなければならない」と定められています。これらの土地は新しく建物を建築できないほか、再建築もできません。
旗竿地の場合、接道義務を満たしていないことも多く、再建築不可になることも少なくありません。

また、接道義務を満たしていても、各自治体による建築基準を満たしていない場合は、同様に再建築ができないため注意が必要です。

旗竿地で再建築不可にならないために知っておくべきこと

旗竿地に家を建てる際、再建築不可にならないように、いくつか知っておくべきことがあります。

接道義務を果たしているか確認する

旗竿地では、建築基準法を満たしていないと再建築ができません。先述のとおり、建築基準法では、「幅員4以上の道路に2m以上接しなければならない」と定められており、基準外の土地は新しく建物を建築できないほか、再建築もできません。
そのため、土地の購入を検討している場合は、事前に確認することが大切です。

自治体ごとの建築基準条例の順守

接道義務を満たしていても、各自治体による建築基準条例を満たしていないと、再建築はできません。
これらの条例は、自治体によって異なるため、旗竿地に建築する前に確認しておきましょう。

建築基準法第43条第2項の申請を行う

建築基準法第43条のただし書き申請をすることで、旗竿地でも再建築ができる場合があります。再建築不可となる理由の多くは、接道義務を満たしていないからです。隣接する土地が空いているなら、接道義務を満たす程度に土地を買い取ることで、再建築ができるようになる場合や例外として再建築が認められる場合もあります。
いずれも、建築前に確認して、申請をするとよいでしょう。

どんな家が建つの?「旗竿地」を選択した先輩たちの実例紹介

【case1】ずっと住みやすい、住宅性能の高い家を。注文住宅でかなえた思いどおりの住まい

「将来までずっと住みやすい間取りの家を」と希望し、平屋にこだわった千葉県流山市のYさん。そのため土地探しにはじっくり時間をかけ、約75坪と広い旗竿地を見つけました。

「広さも周辺環境も駅からの距離も申し分なく、下水道も通っていて、坪単価的にも好条件。地形的に少し丘になっているので、水害にも強そうだと思って決めました」

間取りは、キッチン・ダイニング・リビング・和室をひと続きにし、和室を寝室にするという以前の生活スタイルを踏襲。旗竿地を選ぶことで広い土地をリーズナブルに入手し、のびのびとした暮らしを送っています。

広い旗竿地でのびのびとした平屋暮らし

勾配天井のリビング
和室で遊ぶ子ども
勾配天井を現したリビング。隣の和室は、日中は引き戸を開放してリビングの延長として、夜は引き戸を閉めて布団を敷いて寝室として、臨機応変に使えます(写真撮影/山出高士)

この実例をもっと詳しく→
ずっと住みやすい、住宅性能の高い家を。注文住宅でかなえた思いどおりの住まい

【case2】道路まで距離のある旗竿地を活かして、静かな環境に明るく開放的な家を

できるだけコストを抑えながら、高気密・高断熱の快適な家を建てたいと希望していた千葉県松戸市のSさん。案内された旗竿地が気に入り、購入することに。「旗竿地は検討していませんでしたが、近隣の同じくらいの広さの土地と比べると数百万円も安くなるのが魅力でした」

当初は、日当たりが期待できないのではという思いもあったものの、「裏の土地が空いていたことと、家の中に光を取り込めるプランを提案してもらったことで不安は解消。旗竿地でも十分に光と風を取り込めるよう、吹抜けリビングを取り入れました。

隣家がワンクッションとなる旗竿地は、庭が道路に面さず、静かでプライバシーを保ちやすいのもメリット。「周囲を囲まれた旗竿地でも、プランの工夫で開放感を得られました。道路より奥まっていて、さらに窓がトリプルガラスなので、とても静かに暮らせています」

光と風を取り込み、静かに暮らせる家に

開放感いっぱいの吹き抜けリビング
玄関前の道路
旗竿地に建つSさんの家。玄関前の通路は幅3mほどで、右手の隣地の通路と合わせると6mほどあるので、敷地図で見た以上の開放感が(写真撮影/山出高士)

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道路まで距離のある旗竿地を活かして、静かな環境に明るく開放的な家を

【case3】周囲を家に囲まれた旗竿地で、最大限に開放感と光を手に入れた家

家賃を払い続けるのはもったいない、同じ学区内で家を持とう!と考えた千葉県松戸市のKさん。学区内で見つかった土地は、古家付きの旗竿地でしたが、希望の広さで予算内だったことが決め手となって即購入しました。

気になるプライバシーは、外構フェンスにひと工夫。半透明のアクリル板を隣家との間にめぐらせて、大きな窓と吹抜けリビングのある家に。

「窓を開けても、外からの視線が気にならずのんびりできるのが何よりうれしい。リビングのソファに座って、ひなたぼっこしている時間が気に入っています」

最大限に開放感と光を手に入れた家

家族が集まる吹抜けリビングに思い切った大きな窓を採用
吹抜けに面して子ども部屋に窓を設けている
周囲を家に囲まれた密集地では、1階リビングが暗くなりがちですが、吹抜けリビングの大きなハイサイドライトからは明るい光が差しこんできます(写真撮影/おおたけひかる)

この実例をもっと詳しく→
周囲を家に囲まれた旗竿地で、最大限に開放感と光を手に入れた家

スーモカウンターに相談してみよう

旗竿地での家づくりを考える人の相談にも対応

設計の工夫次第で、リーズナブルに楽しい家づくりができる可能性を秘めた旗竿地。ただし注意すべき点もあるので、相談できる味方がいると安心です。

そんなときはぜひスーモカウンターに相談を。旗竿地での家づくりが得意な会社を紹介したり、無理のない返済計画の相談ができるファイナンシャルプランナーを紹介したりと、さまざまな面から安心できる家づくりをサポートします。

個別相談や家づくり講座などすべて無料で利用できるので、ぜひ問い合わせてみてください。

取材協力/佐川 旭さん

佐川旭建築研究所 代表取締役。住宅だけでなく、公共建築や街づくりまで手がけるベテラン建築家。住宅(これまで180軒以上を設計)、街づくり、公共建築などを中心に講演・雑誌執筆活動をする傍らテレビにも出演。用と美を兼ね備えた作品を得意としている。

取材・文/前川ミチコ

監修/SUUMO編集部 (延床面積を広く取れる可能性がある家のデザインの自由度下がる可能性がある騒音問題が発生しやすい再建築不可となる可能性がある旗竿地で再建築不可にならないために知っておくべきこと