フリーコール
0120-070-091
携帯・PHSからも通話料無料
9:00〜21:00
毎日受付

スーモカウンター注文住宅のサービスをご利用いただいて建てたお住まいの
実例を中心に、注文住宅のノウハウをご紹介します。

無垢フローリングのメリット・デメリットは?種類や選ぶ際のポイントを教えます

無垢フローリングのメリット・デメリットは?種類や選ぶ際のポイントを教えます

自然素材として人気が高い無垢(むく)材は、天然素材だからこそ、メリットやデメリットなど特性をしっかり押さえておくことが大切です。そこで、無垢材の特徴や種類、メンテナンスなどを含め選ぶ際のポイントについて解説します。

無垢(むく)材のフローリングとは?

無垢フローリングは木材の一枚板を加工した床材

フローリングには主に単層フローリングと複層フローリングの2つのタイプがあります。単層フローリングである無垢材のフローリングは、切り出した木材の一枚板を加工した床材のことです。
一方、複層フローリングとは、合板やMDF(中質繊維板)に突き板や挽き板、ビニール系のシートなどを張ったフローリングになります。表面だけ加工しているためデザインバリエーションが豊富で、合板は広い幅が取れるので施工しやすく、安価なのが特徴です。

無垢フローリングのメリット

「床は無垢フローリングが良いってよく聞くけれど、具体的に何が良いのかわからない」という方も多いのではないでしょうか。

ここでは、無垢フローリングのメリットについて3つご紹介します。

吸放出性に優れていて調湿作用がある

無垢材は吸放湿性に優れており、調湿作用によって、夏はサラッと、冬は温かく、空間を快適にしてくれます。

木の風合いや肌触りを楽しめ

自然素材になるため、同じ物がなくそれぞれの木の風合いや肌触りを楽しめるのも大きな魅力です。

質感や素材感の経年変化を楽しめる

無垢材は時間の経過と共に木肌の色合いが深まり、それぞれの家に馴染んでくるので、家族とともに成長していく無垢材の質感や素材感を楽しむことができます。

無垢フローリングのデメリット

天然木を製材した無垢材には、もちろんメリットだけでなくデメリットもあります。
無垢フローリングの導入を検討する際は、次の5つのデメリットもきちんと押さえておきましょう。

施工に手間がかかるためコストが上がる

無垢材のデメリットとしては、価格自体は選ぶものによっては複合フローリングのほうが高くなるケースもあるため一概には言えませんが、複合フローリングに比べて施工に手間がかかるためコストは上がります。

表面に傷がつきやすい

自然素材のため、表面に傷がつきやすい点もデメリットといえます。

樹種によって多少の差はありますが、物を落としたり家具を移動させたりといった日常生活の中で傷がつきやすい傾向にあります。犬や猫などペットの爪が引っ掛かって傷がつくこともあるため、注意が必要です。

水に弱く、黒ずみなど汚れや膨張による寸法変化の原因に

樹種や塗装によって異なりますが、無垢材のフローリングは水に弱いという特性があります。ペットが粗相をしたり水をこぼしたりした際に、適切に手入れができていないとシミや汚れの原因になります。

さらに水を吸収することで変形や反り返ったり、フローリングにこぼした水が部分的に浮き上がってしまうなど水ぶくれを起こすこともあります。

隙間にゴキブリが入り込むこともある

自然素材である無垢材は、調湿作用をもつ半面、湿気や空気の乾燥などによって膨張や収縮が起こります。膨張と収縮を繰り返すことで、フローリングに隙間が生じることもあるでしょう。

その結果、隙間に食べかすやゴミが詰まってしまい、ゴキブリなどの害虫を招いてしまう恐れがあります。
使用する部屋や季節、適切な施工が行われているかによっても膨張・収縮の差は異なりますが、フローリングに隙間ができる可能性がある点はあらかじめ理解しておきましょう。

日焼けなど木肌の風合いは経年変化する

無垢材は紫外線によって日焼けします。傷や日焼けなどを味と捉えて経年変化を楽しむことができればデメリットとしては感じませんが、そのあたりが気になる方にとっては懸念点といえるでしょう。

無垢材の種類と特徴

無垢材は樹種によって風合いや肌触りなどの素材感が大きく異なります。ここでは、8種類の樹種をご紹介。それぞれの樹種の特徴を知って、好みの無垢材を見つけましょう。

<パイン>

マツ科の針葉樹で、世界的には50種類ほどあります。木肌の色合いは、心材(芯に近い部分)は淡い褐色、辺材(表皮に近い部分)は淡い黄白色で、節が大きく存在感があるのが特徴。柔らかな手触りと温もりがあり、上質で透明感があります。床材などのあらゆる内装材だけでなく、柱や梁、桁などの構造材にも汎用性がある樹種です。年月を重ねるごとに樹脂によって艶や飴色の美しい光沢が増し、味わい深い風合いを楽しむことができます。

パイン材の床

植林により、均一に整った木目模様のラジアータパイン材。通常厚みは12〜15mmだが、リフォーム向けの6mmと薄いものもある(画像提供/ウッドワン)

<サクラ(カバノキ)>

カバノキ科の樹木。緻密な樹肌と材の様子がサクラに似ていることから「カバザクラ」とも呼ばれています。強度が非常に高く、耐水性にも優れています。美しい光沢をもち、良質な性質により神社仏閣の床や床柱などにも使われるなど用途は幅広く、穏やかな木目と紅褐色の優しい表情が魅力。木材の表面には成長過程から発生する独特の小さな節や縮み杢が見受けられる場合も。

サクラ(カバノキ)のむく床

光沢のある優しい表情と強靭な耐久性を併せも持つ(画像提供/ウッドワン)

<オーク(ナラ)>

日本ではナラの木と呼ばれ、日本全国で見られるブナ科の樹木。力強い木目が特徴で、板目に取れば色深い波線形の木目が楽しめ、柾目(まさめ)に取ると一転して穏やかで優しい木目に。また、虎の毛のような反転模様の木目(虎斑)を楽しめるなど、一本の丸太で多彩な表情を見ることができます。

オーク(ナラ)のむく床

腐朽に強く、液体などの透過性が低く、香味成分となるタンニンを多く含んでいることから、ウイスキーやワインを保存する樽の材料としても使われている(画像提供/ウッドワン)

<ヒノキ>

くっきりと色濃く浮かんだ木目や美しく艶のある表情が特徴。強度・耐久性に優れていることから、柱や土台、天井から床材に至るまで家屋のあらゆる部分に使われています。

ヒノキの無垢材

木材の中でも特に欠くことのできないヒノキ。白く優しい木肌が持ち味(画像提供/ウッドワン)

<ケヤキ>

ニレ科の落葉広葉樹で、逞しい幹や枝ぶりの良い姿から神社仏閣の境内、ケヤキ並木などの街路樹に採用されています。木の心材は少し赤みがかった褐色、辺材は透明感のある淡い褐色で、年月と共に茶褐色へと変化します。木目ははっきりと濃いことから、化粧材としても重宝されています。

ケヤキの無垢材

伸びやかで明るいケヤキ独特の板目が、上質な空間を演出(画像提供/ウッドワン)

<ウォールナット>

クルミ科の樹種。世界三大銘木(チーク、マホガニー、ウォールナット)の一つで、ヨーロッパの家具材を代表する木材。強度があり優しい風合いが特徴。

ウォールナットのむく床

欧米では古くから家具材や装飾用材として利用されており、高級感あふれる落ち着いた空間を演出(画像提供/ウッドワン)

<メープル>

別名「カエデ」と呼ばれ、一般的には「もみじ」と呼ばれています。なかでもハードメープルは、重硬で独特の味がある木肌をもち、素足に心地いい素材です。メープルのもつ美しい色合いが楽しめます。

メープル(カエデ)のむく床

素足に心地よい質感で、無垢らしさを感じられる(画像提供/ウッドワン)

<ブラックチェリー>

アメリカ北東部に分布するバラ科の広葉樹。繊細な木肌で、表面の仕上がりが美しく、床材だけでなく家具などにも適しています。また、使うほどに木肌が褐色を帯びていくため、経年変化を楽しみたいという方にオススメ。

ブラックチェリーのむく床

年を経るごとに美しさが増すことから、高級家具や楽器にも多く用いられている(画像提供/ウッドワン)

無垢フローリングの価格の目安は? 複合と比べて安い?

標準的な複合フローリングの価格は約6000円/㎡であるのに対し、無垢フローリングは約1万〜4万円/㎡程度と、樹種によって価格帯に幅があります。複合フローリングに比べて無垢フローリングは高価なイメージがありますが、複合フローリングの幅や突板の樹種など選び方によって無垢フローリングよりも高くなることもあります。

無垢フローリングを選ぶときのポイント

一言で「無垢フローリング」といっても、樹種や特性、費用などさまざまな違いがあります。
無垢フローリングを選ぶときは、次の5つのポイントをチェックしてみてください。

風合いや肌触りを確かめて樹種を選ぶ

無垢は樹種によって硬さや色味、肌触りなどが異なるため、無垢フローリングを選ぶ際は、樹種による風合いの違いや肌触りなど気に入ったものを選ぶようにしましょう。床暖房を入れたい場合は床暖房対応のものからセレクトを。なるべくショールームに足を運んで、実際の質感などを確認してから選ぶとよいでしょう。

建具などと色味を合わせて、空間をトータルコーディネート

フローリングは面積が広くインテリアに与える影響は大きいため、建具や家具などの色みをそろえるなど、全体のバランスを考慮して空間をコーディネートすると統一感が生まれます。空間ごとに樹種を変えれば、それぞれの雰囲気を楽しむことができます。また、高価な樹種を採用する場合は、一番長時間過ごすリビングのみに採用したり、玄関など部分的に使うのもオススメです。 

無垢材の施工実績のある建築会社に依頼する

無垢材は自然素材のため扱いが難しく、反りなど木の変化を考慮した高い施工技術が必要です。そのため、無垢材など自然素材を取り扱った施工実績が豊富な建築会社に依頼すると安心です。

環境への配慮がされている木材を選ぶ

無垢材はどれも品質が同じというわけではなく、違法伐採した無垢材を販売しているケースもあるので、合法伐採された木材を選ぶようにしましょう。地球温暖化につながる温室効果ガスの排出をゼロにする「脱炭素社会」の実現は大きな課題にもなっています。計画的に植林が行われ、木材がきちんと循環する仕組みが整っているかなど環境に配慮している木材を選ぶと◎。

「置くだけ」無垢フローリングもおすすめ

手入れやメンテナンスなどを考慮した上で、置くだけの無垢タイルも選択肢のひとつとしておすすめです。

無垢フローリングの魅力を簡単に楽しめる置くだけの無垢タイルは以下のようなメリットがあります。

●    傷や汚れがついたら、該当部分のみを簡単に付け替えられる
●    業者に頼まず、自分の好きなタイミングで自由に模様替えができる など

ただし、設置や付け替えは自分で行う手間があることもきちんと理解しておきましょう。

無垢材のフローリンのお手入れのポイント

無垢フローリングの美しさをいつまでも長く保つためには、お手入れが欠かせません。

ここでは、日々のお手入れから定期的なメンテナンスまで無垢フローリングを美しく保つためのポイントを3つご紹介します。

基本的には水拭き&乾拭きでOK

「無垢フローリングは、毎日のお手入れが難しくて大変」との印象を抱きがちですが、特別なお手入れは不要で、基本的には乾拭きや水拭きで問題ありません。

フローリング表面のほこりやごみを掃除機などで取り除き、雑巾やドライタイプのシートで乾拭きをすればOKです。

塗装によっては、乾拭きで汚れが落ちない場合に水拭きも可能。ただし無垢フローリングは水に弱いため、固く絞った雑巾で水拭きした後は必ず乾拭きを行い、しっかりと水気を取り除きましょう。頻度は1カ月~3カ月に1回程度が目安です。

また、水拭きは長手方向に拭きあげることもポイント。誤って短手方向に拭くと、フローリングの表層が毛羽立ったり、雑巾の繊維が残ったりする可能性があるため、注意してください。

半年〜1年に1回のペースでクリーナーで掃除

日頃から丁寧なお手入れを心掛けていても、すべての汚れが落とし切れているわけではありません。施工当初の美しさを維持するためにも、半年~1年に1回の頻度で専用のクリーナーを使用した掃除を行いましょう。

掃除は、汚れが気になる部分から先に着手し、乾いた雑巾やシートなどで専用のクリーナーをフローリング全体に塗り広げて汚れを落としていきます。
専用のクリーナーには、汚れを落とすだけでなく塗装のツヤをよみがえらせたり、防汚性を向上させたりするものもあります。自宅の無垢フローリングに合ったクリーナーを選択し、使用するとよいでしょう。

劣化が目立ってきたら再塗装を

塗装の剥がれやはっ水効果の低下など、劣化が目立ってきたタイミングで再度塗装することもポイントです。

塗料の中でも、オイルや蜜蝋ワックスなどを代表とする浸透性塗料(自然塗料)は、時間の経過や日常生活の中で起こる摩擦によって効果が少しずつ落ちていきます。再び塗装することで効果をよみがえらせ、無垢フローリングをリフレッシュさせることができるでしょう。

塗装を行う際は、事前に掃除機やほうきでチリやほこりなどを取り除いておくことが大切です。掃除せずに塗装すると、ほこりなどを一緒に塗り込んでしまう恐れがあります。いつまでも変わらぬ美しさを保つためにも、フローリング上のほこりなどに気を配り、木目に沿って丁寧に塗装するよう心掛けてください。

「無垢フローリングにすると後悔する」って本当?

無垢フローリングを取り入れて後悔するかどうかは、人によって異なります。

無垢フローリングには、調湿作用があることや天然木ならではの風合いや素材の経年劣化が楽しめることなど、さまざまなメリットがあります。しかし、傷がつきやすい、コストがかかるといったデメリットがあることも事実です。

自然素材の本質を楽しみたい方にとっては無垢材であるというだけで満足できても、デメリットをきちんと把握できていない方にとっては少しでも傷がついてしまうことで後悔するケースもあるでしょう。

メリットとデメリットを十分に理解した上で導入を検討することが、後悔しないための秘訣といえます。

無垢材のフローリングを使った実例5選

ここからは、無垢材のフローリングを取り入れた実例を紹介します。無垢材のフローリングを検討している方は、ぜひ参考にしてください。

無垢の床や建具でペットにも優しい家

シンプルでナチュラルなデザインを希望していたところ無垢材の会社のデザインに惹かれ、室内でハリネズミと暮らしていることもあり、動物の体にもいい自然素材を取り入れ、壁や天井はすべて漆喰仕上げ、床は無垢フローリングで、ドアなどの建具も無垢材を使用しています。

リビングと隣接している小上がりの和室/注文住宅実例

リビングに隣接した和室には、可動式の棚や押入れ、床の間も設置。小上がりにしたので腰掛けやすく、床下に収納も確保(写真/アラキシン)

この実例をもっと詳しく→
むく床と漆喰仕上げの、自然素材が心地いい家

明るい無垢材でLDKを爽やかな空間に

断熱性が高く、温かみのある家にしたいと考え、床材は無垢を採用。キッチン側のアクセントクロスやソファなどをブルー系でまとめ、明るく爽やかな印象の空間にしつらえています。無垢フローリングは素足で気持ちよく過ごせるので、子どもたちは家じゅう裸足で走り回って遊んでいます。

福岡県の注文住宅実例

大きな吹抜けから光がたっぷり入って、明るく居心地のいいリビング。無垢材の床は経年変化も楽しみだそう(写真/加藤淳史)

この実例をもっと詳しく→
家族が伸びやかに暮らせる、つながりのある住まい

自然素材が標準仕様の健康住宅

アトピーと喘息、アレルギーがあったことから、健康住宅というコンセプトを掲げ、自然素材を使った家づくりに。床は無垢材、壁は漆喰を採用し、ウイルス不活性化の工夫を施しています。会社の施工例やFacebookやInstagramなどを見て気に入ったパーツや可愛いデザインや内装を参考にプランニングしています。

栃木県の注文住宅実例

リビングの天井の飾り梁や漆喰壁、無垢材のリビングドアなどは標準仕様(写真/施主様ご本人)

この実例をもっと詳しく→
シングルマザーが自分好みの家を建て、明るい未来にステップアップ

家事ラクとリラックスをかなえた、素足が気持ちいい家

効率的な家事動線とリラックスできる家にしたいと、家事動線にこだわった間取りのプランで、無垢床などの自然素材を使って気持ちのいい空間にしつらえています。自慢の無垢床は、「夏は特にサラサラで、裸足で過ごすのが気持ちいい」といい、家族がリラックスできる理由の一つになっているのだとか。

家の形のニッチが印象的なリビング/注文住宅実例

「できるだけシンプルに」とまとめられ、無垢床のナチュラルな雰囲気が映えるリビング。間接照明は夫が選んだもの(写真/施主様ご本人)

この実例をもっと詳しく→
効率の良さとリラックス感を兼ね備えたむく床の家

空間全体を木のぬくもりあふれるナチュラルな雰囲気に

床だけでなく、室内全体に木をふんだんに使った明るい空間。ダイニングセットも含めて木の温もりあふれる佇まいでほっこりとした雰囲気になっています。

木材をふんだんにつかった明るいリビング/注文住宅実例

床にはヒノキの無垢板、筋交いなどには米松材を使用している(撮影/相馬ミナ)

この実例をもっと詳しく→
木のぬくもりに10種類のクロス(壁紙)が彩りを豊かに。50歳の節目に建てた”姉ちゃんの城”

スーモカウンターで実現しよう!

このように、無垢フローリングには自然素材ならではの魅力がたくさんあります。しかし、自然素材だからこそ、木材の特性を見極める施工力が必要に。自分たちのイメージを形にしてくれる建築会社を見つけることが重要になります。

そこで頼れるのがスーモカウンター。注文住宅の新築・建て替えをサポートしているスーモカウンターでは、家づくりの不安を解決できる無料講座や、アドバイザーに悩みを相談できる無料の個別相談などを実施しています。個別相談では住宅建築の予算や希望条件の整理、建築会社の紹介など、注文住宅を建てる際のあらゆる不安について、知識と経験のある専任アドバイザーに無料で何度でも相談できます。

スーモカウンターを利用して、無垢フローリングで気持ちいい空間づくりを実現させましょう。

取材協力/ウッドワン

取材・文/金井さとこ

監修/SUUMO編集部(表面に傷がつきやすい水に弱く、黒ずみなど汚れや膨張による寸法変化の原因に隙間にゴキブリが入り込むこともある「置くだけ」無垢フローリングもおすすめ無垢フローリングのお手入れのポイント「無垢フローリングにすると後悔する」って本当?)