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プロに聞く、クローゼット収納術&お役立ちアイテム 限られた空間を上手に活用しよう!

 プロに聞く、クローゼット収納術&お役立ちアイテム 限られた空間を上手に活用しよう!

衣類や小物類を収納するクローゼット。せっかくスペースがあるのに上手く使いこなせず、隙間が空いてしまったり物が取り出しにくくなってしまうと悩んでいる人も多いのでは? ここでは、エッセイスト・整理収納アドバイザーの柳沢小実さんの話をもとに、プロ直伝のクローゼット収納術を紹介します。

よくあるクローゼット収納のお悩みとは?

 持っている洋服が多ければ多いほど悩んでしまうクローゼットの収納方法。一般的にはどのような悩みが多いのでしょうか。

「物が取り出しにくい」

「収納力が高いクローゼットには、つい衣類を詰め込みがちです。その結果、クローゼットが物置のようになっていませんか? 隙間がなくなるほど収納すると、どこになにがあるのかわかりづらくなり、必要な物が取り出しにくくなります」(柳沢さん、以下同)

散らかったクロゼットのイラスト

スペースが余っているからといって、限界まで物を詰め込むのはNG。出し入れがしにくく散らかりやすくなってしまう

「冬服がかさばる」

「コートやジャケット、ニットといった冬服はクローゼット収納の悩みどころ。衣替えをしてもそのまま入れっぱなしにしていると、年間を通してスペースを消費する要因になります」

「統一感がなく片付いていない印象に」

「ハンガーやケースなど収納アイテムの大きさやカラーが統一されていないと、クローゼット全体が雑然とした見た目になり片付いていない印象になってしまいます。また、使用するアイテムが統一されていないと、整理整頓のしにくさにも繋がります」

クローゼットのベストな収納量はどれくらい?

たくさん収納できるからという理由で、容量ギリギリまで持ち物を入れがちなクローゼット。物を取り出しやすくスッキリとした印象にするにはどれくらいの収納量がベストなのでしょうか?

スッキリと収納されたクロゼットのイラスト

余白を残すことでクローゼット全体が綺麗な見た目に。衣類の収納もしやすくなる

「整頓されたクローゼットを保ちたい場合、適量は80%です。余白を20%残すのはなかなか難しいかもしれませんが、出し入れしやすく、見た目もだいぶスッキリとした印象になります。どんなに多くても収納量を90%までに留めておけば、物が取り出しやすい整頓されたクローゼットをつくることができます」

クロゼットの収納例

詰め込みすぎず、余裕のある空間を保っている柳沢さんのクローゼット。一目見てどこに何があるかがわかりやすい(写真提供/柳沢小実さん)

クローゼットの整理整頓! まずは何をすればいい?

綺麗なクローゼットをつくるためには、まず何をすれば良いのでしょうか? 持ち物の見直し方や整理を始める際の基本について解説します。

「まずは必要な物を見極めることが大切です。手持ちの洋服には愛着があるため手放しにくいものですが、何年も着ていない服をずっと収納し続けているとクローゼットが片付きません。できれば購入の時点で本当に必要なのかしっかりと考えることができたら理想的ですね。クローゼットの中を見直すと、全く着ていない衣類が見つかるので、服の傷みや流行も視野に入れながら取捨選択をしてみてください」

ハンガーに係った衣服

「買う」だけでなく必要に応じて「手放す」ことも大切(写真/PIXTA)

「手持ちの服を取捨選択すると、自分があまり着ない服の傾向もわかってくるので次の購入の際のヒントにもなります。また、一度にまとめて整理をするのは大変なので、今日はアウター、今日は引き出しの中、といったように種類別に見直しを行っていくことをオススメします」

プロに教わる「クローゼット収納のコツ」

おしゃれな空間の中に違和感なく溶け込む、綺麗なクローゼットを保つためにはどんなことを大切にしたら良いでしょうか? ポイントを紹介します。

ハンガーを統一する

「ハンガーの形や大きさ、色をそろえるだけですっきりとした印象になるため、できれば同じ種類に統一しましょう。また、衣服の身頃の向きをそろえてハンガーに掛けると服を取り出すときにもわかりやすくなります」

さまざまな種類のハンガー

柳沢さん厳選のハンガー。服の種類ごとに使い分けている(写真提供/柳沢小実さん)

“イン”だけでなく“アウト”する数も決めておく

「あらかじめ収納の上限を決めておきましょう。新しい服を1着買ったら着ていない服を1着処分する、といったルールがあれば衣類が溢れる心配がありません」

型崩れしやすいものは上段に収納する

「帽子やバッグなどはクローゼットの上段に収納すると型崩れを防ぐことができます。上段のスペースに収納するときは、軽量で落ちても安全なものだけにしましょう」

上段の収納

型崩れしやすい小物も綺麗な状態で保管できる(写真提供/柳沢小実さん)

風通しを良くして防虫・湿気対策

「防虫や湿気対策として小型のサーキュレーターを使って衣類に風が当たるようにしたり、クローゼットの扉を開放しておく方法があります。整理されたクローゼットであれば、扉を開けたままにしておいても問題ありません」

初心者には横長クローゼットがオススメ

「収納力が高いウォークインクローゼットも人気ですが、整理収納の初心者にオススメしたいのは全体を見渡せる横長タイプのクローゼットです。家族構成やライフスタイルによってはウォークインの方が合っている場合もあるので、住まいを決める前にどちらのタイプが良いかぜひ検討してみてください」

ウォークインクロゼットのイラスト

ウォークインクローゼットは衣類以外の物も保管できるところが長所。子どもがいるファミリーに人気が高い

外部の保管サービスを積極的に利用する

「クリーニング店などの衣類保管サービスを利用してシーズンオフの衣類を外部に預ける方法もあります。店舗によっては1着数百円から預かってもらえる便利なサービスです。アウター類が多い人にオススメです」

衣服がかかったクロゼット

保管サービスを活用することで、冬物のアウターの収納問題が解決。オフシーズンの服を外部に預けることで収納ストレスが軽減(写真提供/柳沢小実さん)

クローゼットの収納に役立つアイテムは?

使い勝手がよく快適なクローゼット収納に役立つオススメのアイテムを紹介します。

MAWAハンガー

「スタイリッシュな見た目と機能性の高さが魅力的なドイツ製のハンガーです。スリムでかさばらず、クローゼット内がすっきりします。表面に滑り止め加工がされているため、衣類が滑り落ちにくく、肩幅のない女性の衣類を掛けるのにも適しています」

グリップ加工が施されたハンガー

グリップ加工がしてあり、サテンやシフォン素材の服も滑り落ちにくい(写真提供/柳沢小実さん)

ポリプロピレンケース

「無印良品などで販売されている収納ケースです。連結して収納を増やせるため、買い足してカスタマイズできます。ロングセラー商品なので生産終了になる可能性が低いこともポイントです」

ポリプロピレンケース

ポリプロピレンケースを使えば、クローゼットの限られたスペースを有効活用できる(写真/PIXTA)

小物収納用のかご

「ストールやスカーフの収納にはカゴを使うと便利です。出し入れしやすいというメリットがあります。カゴの素材やつくりによっては繊維が引っ掛かりやすいものもあるため注意してください」

小物類を収納するカゴ

かさばりやすい小物類もカゴを使ってコンパクトに収納(写真提供/柳沢小実さん)

S字フック

「S字フックはつり下げ収納に便利です。長いフックと短いフックの両方を使い高さを出すことで物が取り出しやすくなります」

S字フックにかけたカバン

S字フックはつり下げ収納の救世主。100円ショップなどでも入手できるリーズナブルなアイテム(写真提供/柳沢小実さん)

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毎日使う場所だからこそ、ライフスタイルや家族構成に合わせてクローゼットを整えていきたいですね。ここでは、クローゼットを使いこなしている先輩たちの住まいを覗いてみましょう。

【case1】上段と下段を使い分けたクローゼットで、家族の衣類を綺麗に保管

小さな子どもと一緒に暮らすSさんファミリーは、ウォークインクローゼットを取り入れて大容量の収納スペースを確保。3畳以上のスペースを設けているため家族の衣類を保管するには十分な広さです。片付けを意識した収納スペースを設けたことにより、日々の整理整頓も習慣化したとのこと。収納しやすいクローゼットは家族の生活を快適にしてくれます。

つり下げ収納のあるウォークインクロゼット

上段と下段にケースを設置。つり下げ収納には小物類を入れてスッキリとまとまっている(撮影/相馬ミナ)

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【case2】夫婦のアウターを分けて収納できる棚付きクローゼット

片付けや収納が好きなMさんの希望により設けられた、たっぷりと衣類を保管できるウォークインクローゼット。ポールや棚が左右に分かれているので、洋服や小物類を分類しやすい良さがあります。鞄などの小物類はどこにしまうか迷ってしまいがちですが、そんなときに備え付けの棚が便利です。どこに何が置いてあるのか見渡しやすいつくりになっているのもポイント。

ウォークインクロゼット/注文住宅実例

左右にポールがあるためアウターの分類がしやすくなっています。横の棚は小物類の収納に便利(撮影/Mさんご本人)

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【case3】家族共用のクローゼットルームは衣類以外も収納できて便利

十分な収納スペースにこだわったSさんファミリーの住まい。家族共用のクローゼットルームには衣類だけでなく小物類や育児用品などもしまっておける余裕があります。ゆったりとしたスペースになっているので季節の衣替えも自由自在。使い勝手が良く、子どもが成長してライフスタイルが変わってからも重宝できそうです。

 

週能力の高いクロゼットルーム

たくさんの衣類を収納できるクローゼットルームはファミリーにぴったり。衣類だけでなく育児用品等の保管にも活用(撮影/宮田雅臣)

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クローゼットを綺麗に保ち、快適に生活しよう

まとめとして、柳沢さんにクローゼットの収納のポイントについて聞きました。

「クローゼット収納のポイントは、適量を保って余裕のあるスペースを保つこと、そして手持ちの服を定期的に見直すことです。ケースやカゴなどの便利なアイテムを使って工夫し、物をしまいやすく取り出しやすいクローゼットをつくっていくのがオススメです」

快適な生活を送るためにも、毎日使うクローゼットは綺麗に保ちたいものですね。柳沢さんのアドバイスを参考にして、クローゼットの見直しをしてみませんか。

きれいに保たれたクロゼットのイラスト

綺麗に整頓されたクローゼットを保つことで、暮らしも快適に。定期的に中身を見直すことが大切

スーモカウンターで相談してみよう!

「収納にこだわった家づくりをしたい」と思ったら、ぜひスーモカウンターにご相談ください。
スーモカウンターでは注文住宅に関する相談を無料で行うことができます。住宅の知識が豊富なアドバイザーが、お客様一人ひとりに寄り添い丁寧にアドバイスを行います。
「マイホームが欲しいけど、まずはどこに相談すればいいのかわからない」と立ち止まっている人には無料の家づくり講座もオススメです。

便利な収納スペースのある家を建ててくれる、あなたにぴったりの会社を一緒に探していきましょう。

イラスト/ノダマキコ

取材協力/柳沢小実さん
エッセイスト、整理収納アドバイザー。
衣・食・住・旅・台湾について綴るエッセイスト。収納好きが高じて、整理収納アドバイザー1級を取得。最新刊は読売新聞の連載をまとめた文庫『おうち時間のつくり方』(だいわ文庫)。そのほか、『これからの暮らし計画』(大和書房)、『大人の旅じたく』(マイナビ出版)文庫版も。
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https://www.instagram.com/tokyo_taipei/
取材・執筆/佐藤愛美(りんかく)