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ヌックって何? 居心地のいい隠れ家のある暮らしを楽しもう!

 

ヌックって何?居心地のいい隠れ家のある暮らしを楽しもう!

あまり聞き慣れない「ヌック」という言葉。小ぢんまりとした居心地のいいスペースであるヌックをつくることで、家での過ごし方の楽しみが広がり、スペースの有効利用ができることも。そこで、明野設計室 一級建築士事務所の明野さんに、ヌックで実現できること、どのようなプランがあるのか、空間づくりのポイントを解説してもらいました。

ヌックとは?

ヌック=小ぢんまりとした居心地のいい空間

「私が初めて『ヌック』という言葉を知ったときは、元々はフォーマルなダイニングとは別に家族が朝食などをさっと済ませるためのカジュアルなダイニングなどの空間という意味で、海外で取り入れられていました。現在では、『小ぢんまりとした居心地のいい空間』のことをヌックと呼ぶようになりました。最近では居室の広さよりも居心地のいい場所が欲しいという要望が増えてきていて、ヌックを取り入れるケースも増えてきています」(明野さん、以下同)

家族がゆるやかにつながる、ほどよい距離感が生まれる

「同じ空間にいながらテレビを見ている人がいたり、読書をしている人がいたりと、各々が別のことをして過ごしながらもほどよい距離感でつながる空間にしたいという場合は、ヌックはとても有効です」

ヌックは2〜3畳程度のスペースで、LDKなどの居室の一角、玄関や階段下などに設けることが多く、ドアなどで区切らずにゆるやかにゾーニングして、どこの空間にも属さないスペースにすることで、家族みんなでフレキシブルに使うことができます。

「楽しいときもつらいときも、家ではいろいろな感情とともに暮らしますが、ヌックをプラスしていろいろな“居場所”をつくることで、住まいの居心地はグンと上がります。居心地のいい場所は必ずしも面積の広さでは決まらないので、しつらえ方次第で工夫することができます」

ヌックのプランはどんなものがあるの?

LDKの一角に小さなスペースをつくる

LDKの隅っこにヌックをつくると、同じ空間にいながらもお互いが気にならない距離感で、それぞれの時間を楽しむことができます。

「LDKは家族が一番長く過ごす場所なので、ヌックとの相性も◎。開放的なリビングとのメリハリをつけることで、落ち着ける場所になります。ヌックは家族のためのプライベートスペースですが、あえて和室などをつくらずにゲストが来たときに使ってもらうこともできます」

窓辺に設けられたヌック

LDKの窓側にヌックをつくり、明るい空間にしつらえた。入口部分を三角にしてデザインのアクセントにも(写真/明野設計室 一級建築士事務所)

階段下や廊下のスペースを“過ごす場所”へ

「廊下や玄関、階段下のスペースなども家族が共有するところなので、その一角をヌックにすると、通る場所から“過ごす場所”になります。ちょっとしたスペースを有効活用して、心地いい居場所を増やせるのでオススメです」

窓辺に設けられたヌック

リビング階段の下のスペースをくり抜いてヌックに。書棚を設けてまったりと読書をしながら過ごすことができる(写真/伊藤トオル)

この実例をもっと詳しく→
最短距離でゴールできた後悔のない家づくり

本棚をつくってリーディングヌックに

造作の本棚を設けたリーディングヌックも、おこもり感のあるヌックらしい使い方。本棚と一緒に本を読むときのベンチをつくると、狭い空間をスッキリと機能的にしてくれます。

「ヌックは照明を少し暗めに設定して落ち着いた雰囲気を演出することが多いのですが、読書をする場合は、必要な明かりを確保できるように工夫しましょう」

本棚を造作することで読書空間として活用できるヌック

廊下の一角にヌックをつくったケース。コーナーのベンチに座って好きな本や漫画の世界に没頭できる(写真/明野設計室 一級建築士事務所)

子どもの好奇心をかき立てる秘密基地

ヌックは洞穴の中のような小さなスペースなので、子どもにとっては好奇心をかき立てられる絶好の遊び場になります。プレイスペースとして使うのもオススメの使い方です。

「ヌックはゆるやかに空間をゾーニングするため境界を認識しやすく、ここだけはおもちゃを散らかしてもいいと割り切ることもできます。親子がお互いストレスにならず、快適に過ごせます」

ヌックを子どもの遊び場に活用した実例

ゆるやかにゾーニングしているため、「ヌックからおもちゃを出さない」など子どもとのルールをつくりやすい。子どもが遊んでいるときの気配もわかるので安心(写真/明野設計室 一級建築士事務所)

窓辺の一角をベンチにしてラフな居場所をつくる

改めてヌックのスペースをつくるまでもなく、窓辺の一角を一段上げて広めのベンチのようにラフに空間をゾーニングする方法も。

「床を上げてベンチにし、天井も少し下げてゆるくゾーニングするだけで、その一角が別の空間になります」

部屋の一角に設けられたヌックのある注文住宅実例

ブリックタイルの壁を背にして少し囲まれたヌックと、出窓を利用した窓際のベンチのあるヌックをL字にレイアウト(写真/一級建築士事務所 みゆう設計室)

窓辺のコーナを利用して、天井が高いけれど壁に囲われたベンチソファと、天井を少し下げた窓辺のベンチを設けて、少し違った雰囲気にしつらえると、一人で過ごすときも、家族や友達が集まるときもその時々で心地よく過ごせるフレキシブルな空間になります。

 

ヌックをつくるときのポイントは?

段差や素材を変えて、別の空間として認識させる

「ヌックはLDKの一角にちょこっと付属しているどこにも属さないような半居室という位置づけなので、ゆるやかにゾーニングすることがポイント。その中で別の空間として認識させる工夫として、ドアできっちりと区切らずに仕切ることが多いですね。入口をしっかりと設けなくても、天井をぐっと下げたり、床を一段上げたり、床の仕上げを変えるだけでも効果的。意識的に別のところに行くような、気持ちの切り替えができるようなしつらえにしましょう」

シンプルな白い壁にくり抜かれたヌックの入り口はまるで洞穴のようなおこもり空間に

上部をアーチ状にくり抜いた洞穴のようなイメージの入口は、床を一段高くして空間にメリハリをつけている(写真/明野設計室 一級建築士事務所)

居心地のいい小ぢんまりとした広さにする

「ヌックは、あまり広すぎないことが居心地の良さにつながります。広さは大体2〜3畳くらいが目安ですが、家具は置かずラフに過ごすスペースにすれば十分な広さが確保できます。ヌックは家族でシェアしつつも少人数で使う場所なので、あまり完結しすぎないようにしましょう」

空気が滞留しないよう工夫する

「ヌックは狭いスペースなのでエアコンなどの空調設備を置かないことが多いのですが、階段下や廊下などにヌックをつくる場合には窓を設置できない場合もあるので、隣接する居室からの空気の流れを考慮して、空気が滞留しないように工夫をしましょう。

室内窓の向こうに見えるヌックの実例

ヌックのガラス窓の一部を開けると、リビングからの空気が抜けるように工夫されている(写真/明野設計室 一級建築士事務所)

落ち着いた雰囲気を照明で演出する

「ヌックの居心地を高めるために、居室より少し照明を暗めにすると◎。ペンダント照明で重心を下げたり、床に間接照明を置くなど、照明の位置を低くすることで、落ち着いた雰囲気を演出することができます」

両側に本棚が設けられた実用性抜群のヌックの実例

小さなペンダントライトでLDKの明るさよりも落ち着いた雰囲気の空間を演出することで、居心地もアップ(写真/明野設計室 一級建築士事務所)

スーモカウンターでヌックのある家を実現しよう!

小ぢんまりとしたヌックをつくることで、一人時間を楽しんだり、子どもの秘密基地になったりと、家の過ごし方の幅が広がります。しかし、実際にどのようにプランに盛り込んでいけばいいのかわからなかったり、プランを実現してくれる建築会社と出合えていない人も多いはず。

注文住宅の新築・建て替えをサポートしているスーモカウンターでは、家づくりの不安を解決できる無料講座や、アドバイザーに悩みを相談できる無料の個別相談などを実施しています。個別相談では住宅建築の予算や希望条件の整理、建築会社の紹介など、注文住宅を建てる際のあらゆる不安について、知識と経験のある専任アドバイザーに無料で何度でも相談できます。

ヌックはちょっとしたスペースで“居心地のいい場所”をつくることができる魅力的な空間なので、まずはスーモカウンターに相談してみましょう。

 

取材協力/明野設計室一級建築士事務所 明野美佐子さん

一級建築士、専攻建築士(統括設計)、神奈川県応急危険度判定士、福祉住環境コーディネーター2級、公認ホームインスペクター。小田急線新百合ヶ丘駅にある自宅のアトリエで、住宅を中心に手掛けている

画像協力/一級建築士事務所みゆう設計室

主婦・母目線で家事ラク、子育てしやすく、心地よい間取りの家を設計。家族の暮らし方について丁寧にヒアリングし、住まいをデザインしている