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元気をチャージ! 省エネ・高気密・高断熱で快適な家

話して笑って、食事をして、よく眠って……。住まいは家族の元気をチャージする大切な空間だ。家族みんなが元気に暮らせる快適な家の秘密を探っていこう。

目次

断熱性能を高めるとなにが変わるのか

昔から「冷えは万病のもと」といわれてきたが、最新の健康科学でも「暖かさが健康にもたらす良い影響」がわかってきた。詳細について、体と住まいの関係に詳しい慶応義塾大学の伊香賀教授にお話を伺った 。

家の暖かさは「冷え」以外にも体にやさしい

転居前と高気密・高断熱住宅に転居後の有病者を比較したところ、「冷え」以外にもアレルギー性疾患や高血圧、アトピー性皮膚炎などの諸症状に変化がみられた。これは、結露減少によりカビやダニの発生が抑えられるほか暖房方法の改善で空気の質が良好になるなど、複合的な影響によるものではないかと考えられている。

[出典]岩前篤:断熱性能と健康, 日本建築学会環境工学本委員会熱環境運営委員会第40回 熱シンポジウム, pp.25-28, 2010.10 伊香賀俊治,江口里佳,村上周三,岩前篤,星旦二ほか: 健康維持がもたらす間接的便益(NEB)を考慮した住宅断熱の投資評価,日本建築学会環境系論文集,Vol.76,No.666,2011.8

暖かい家で過ごすと脳年齢も若い傾向に

家の室温と脳の働きは密接に関連していて、家が1℃暖かい家の居住者の脳神経繊維は、2歳若い状態に保たれていることに相当するという結果もあるほど。さらに要介護状態にもなりにくく、健康で自立して暮らせる「健康寿命」を4歳も延伸するというデータもある。

※1 脱衣所で冬に寒いと感じる頻度が「よくある」「たまにある」と回答した者を寒冷群、「めったにない」「全くない」と回答した者を温暖群に分類 ※2 両群に個人属性(性別、BMI、学歴、経済的満足度、同居者の有無)の差がない(χ2検定でp>0.05)ことを確認 ※3 t検定でp<0.05 [出典]林侑江,伊香賀俊治, 星旦二,安藤真太朗:住宅内温熱環境と居住者の介護予防に関するイベントヒストリー分析,冬季の住宅内温熱環境が要介護状態に及ぼす影響の実態調査-,日本建築学会環境系論文集 第81巻第729号, 2016.11

良質な光と空気で日々のパフォーマンスがUP

日差しなどの光、空気は人体に大きな影響を与える。毎日のパフォーマンスをアップさせる住まいのヒントを解説しよう。

調湿作用のある壁紙・漆喰(しっくい)でホルムアルデヒドから守る

湿気を吸ったり、反対に放出したりする壁紙や漆喰は、四季を通じて身体に最適な湿度に室内を調整する。加えてホルムアルデヒドを吸着するなど、身体に有害な物質を軽減する壁紙も。中には消臭機能があるものもある。

体内時計に合わせた照明計画で睡眠の質を高める

朝、東向きの日光を浴びると、夜、眠たくなるホルモンが分泌されることがわかっている。生活リズムに合わせ朝、昼、晩と異なる照明にすることで、体内時計が整い、睡眠の質が向上するという。

[出典]建築知識

むく材の部屋で睡眠をとった後の変化とは

白クロス、木目柄クロス、むく材の異なる部屋に眠ってもらい、翌日、作業を行ったところ、「スギのむく材の部屋」で眠った人の作業効率が向上。木の香りで睡眠の質が良くなり、作業効率に変化がみられたと考えられる。

[出典]慶應義塾大学 伊香賀研究室。内装に木材を使用していない住宅の居住者・睡眠習慣が規則的な者を選定。実験5日前より0時以前から7時間以上の睡眠をとるよう指示。寝具は綿の敷布団・掛布団に統一して実験

先輩たちの快適な家、何を、どう工夫したの?

家を実際に建てた先輩方は、住まいと健康面でどのような工夫をしたのだろうか。実際のコメントから探っていこう。

毎日の入浴で冷えを改善

お風呂が広くなり、子どもが生まれたこともあり毎日湯船に漬かるようになった。そのおかげか冷え性が少し改善されたような気がする(埼玉県・女性)

暖かな洗面所で安心

前の家はお風呂が離れていたので冬場はとっても寒くて風邪をひかないようにとても注意していたけど、今は洗面所、風呂場がLDKとつながっているから冬場でも部屋と同じ温度で入れるので安心(埼玉県・女性)

むく材が足に心地よい

部屋の中を素足で歩いても不快ではないようにむくの床材を選んだ。庭があるので外に出て作業することもあり、子どもが砂遊びやプール遊びなどを積極的にできるようにした(愛知県・女性)

庭で運動不足解消

庭をつくって、草むしりや、バーベキューや、子どもと遊んで日に当たる機会が増え、運動不足が解消した。また、家が広いので掃除する範囲が増えたため、体を動かすので、それによっても運動不足が解消した(愛知県・男性)

調湿・消臭効果に感激

壁には調湿や消臭効果のある漆喰を使用したことで、化学物質的な臭いもないし生活臭なども消してくれるので、帰宅したときに深呼吸するとむく材のいい匂いがして本当に幸せな気分になる。「家族みんなが健康で暮らす家にしたい」という願いを込めてつくった家なので、大変満足している(岐阜県・女性)

快適な家のお金のメリット

快適な家は、実はお金の面でもメリット大!実際にどれくらいおトクになるのか、具体的な数字を見ていこう。

光熱費を加えて比較すると生涯住居費はおトクになる

2016年の建築基準でつくられた家と「これからの家(※)」の建築費と光熱費を試算したデータがある。それによると、建築費は「これからの家」のほうが高くなるものの、35年間にかかる光熱費を加えると逆転し、「これからの家」のほうが生涯住居費は安くなるという結果に。初期コストはかかっても家族が健康で過ごせて、トータルでもおトクというわけだ。

●生涯にかかる光熱費で比較するとおトクに

[出典]LIXIL 住まいStudio 自己資金500万円。【フラット35】を利用。金利1.1%(これからの家は当初10年間0.8%、11年目以降1.1%で試算)。金利には住宅ローン控除含む ※光熱費総額には売電額含む(2018年売電単価10年間28円/kWh、11年目以降11円/kWh)参考:2019年の売電価格は26円/kWh

他にも、長期優良住宅やZEH水準省エネ住宅などを新築すると、住宅ローン控除の控除上限額が拡大することも。詳しくはこちらの記事で紹介しています。

住宅税制について、もっと詳しく→

2022年住宅ローン減税や贈与税、床面積の緩和でなにがどう変わる?【得する住宅税制ガイド】 | 住まいのお役立ち記事

 

<転載元>

『SUUMO東京の注文住宅 』(2019年2月19日号)
「元気をチャージ! 健康充宅」より転載

<お話を伺った専門家>
■慶應義塾大学/伊香賀俊治教授
住宅の省エネルギー性能ほか、健康と住まいの関係に詳しい。スマートウェルネス住宅等推進調査委員会幹事/同調査・解析小委員会委員長

構成・取材・文/嘉屋恭子
写真提供/PIXTA