フリーコール
0120-070-091
携帯・PHSからも通話料無料
9:00〜21:00
毎日受付

スーモカウンター注文住宅のサービスをご利用いただいて建てたお住まいの
実例を中心に、注文住宅のノウハウをご紹介します。

ZEH住宅とは?補助金制度の特徴や申請方法を解説

ZEH住宅にしなきゃ損? 補助金の種類と申請のポイントを解説

国からの支援を受けながらエコで快適な住まいが建てられると話題の「ZEH(ゼッチ)」ですが、補助金を受けるにはさまざまな条件があります。では、ZEH住宅の補助金を受けるにはどのような条件をクリアすればいいのでしょうか? またスケジュールや申請方法はどうなっているのでしょうか?

住宅関連企業のコンサルティングを行う一級建築士事務所 サクラ・ワークの桜川茜依子さんにZEH住宅の基本的なポイントや補助金についてのお話を聞きました。

ZEH住宅とは?

ZEH(ゼッチ)とは「ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス」のことで、省エネが実現できる家として知られています。経済産業省の資料等では「エネルギー収支をゼロ以下にする家」と定義されており、家庭で使用するエネルギーと、太陽光発電などで創るエネルギーとのバランスを管理・調節して、1年間で消費するエネルギーの量を実質的にゼロ以下にする家のことです。

ZEH(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)とは

ZEHの説明イラスト

(図/SUUMO編集部作成)

ZEH住宅を実現するためには、家全体の断熱性や設備の効率化を高め、使用するエネルギー量を大幅に減らす必要があります。

ZEHにするための5つの条件

(1)住宅の躯体の断熱性の大幅向上

(2)高効率設備の導入で省エネ性能を向上

(3)再生可能エネルギー等の活用

(4)エネルギー計測機器の導入(HEMS)

(5)自然エネルギーを取り入れた設計手法

 

国はZEH住宅の普及を図っていますが、その実情はどうなっているのでしょうか?

「現在、ZEH住宅の広まりはまだまだ不十分な状況です。ZEH住宅を建てるには高額な費用がかかるんじゃないの? と思っている人が多いことや、光熱費が抑えられること以上の本質的な価値が正しく認知されていないためだと思います。

実は設計や導入するシステムや住宅機器などZEHの基準をクリアし、補助金を活用することができた場合、通常の住宅とさほど変わらない金額でZEHを建てることも可能な場合もあり、さらに減税策等の活用もできてお得さもあります。また、ZEH住宅の本来の効果はコスト抑制よりも『家族が健康な毎日を過ごすことができ、さらに家の老朽化を防ぎながら非常時にも備えることができること、結果として資産価値の向上に繋がる点』だと私は考えています」(桜川さん、以下同)

ZEH、ZEH+の違いとは?

ZEH住宅は、おもに以下の2つに分類されます。

●    ZEH
●    ZEH+

ZEH+は、現在のZEH住宅よりも省エネを意識した取り組みです。再生可能エネルギーの自家消費拡大を目指します。

ZEH補助金は2種類

ZEH住宅では、補助金制度が利用できるので、詳しく紹介します。

ZEH支援事業

戸建て住宅における「ZEH」の定義を満たし、ZEHビルダー/プランナーによって設計・建築・改修または販売された新築住宅を購入・建築した人が対象です。
対象となる住宅はZEH・ZEH+住宅で、補助額は以下のとおりです。

●    ZEH:55万円/戸+α
●    ZEH+:100万円/戸+α

申請スケジュール

2024年度の申請は4月3日より開始されています。(以下同)
新規取り組み公募期間:2024年4月26日~2024年8月30日
一般公募(単年度事業):2024年4月26日~2025年1月7日
一般公募(複数年度事業):2024年11月5日~2025年1月7日

出典:一般社団法人環境共創イニシアチブウェブサイト

ZEH住宅の補助金の申請方法

ZEH住宅の補助金申請は、指定のハウスメーカーに依頼することが一般的です。
それぞれ、締め切り日や申請の流れ、申請スケジュールについて紹介するので参考にしてください。

2025年1月7日で受付締め切り

ZEH支援事業は、単年度事業/複数年度事業に分けられています。
2024年度の複数年度事業の締め切りは、2025年1月7日までです。

ZEH住宅を実現するためのスケジュールと流れ

ZEH住宅の補助金を取得するためには、公募期限内に申請を行い、期限内に工事代金を支払い終える必要があります。
どのようなスケジュールで動けば良いのか、2024年度に発表された、各補助事業のスケジュールをもとに紹介します。

4月/情報収集・工事会社の決定

公募説明会や現場見学会、勉強会などに参加してZEHの内容を把握します。

また、ZEHビルダー/プランナーとZEHを建てられる工事会社を探します。補助金の概要が発表されたら、見積もりを開始し、工事会社を決定しましょう。

5~8月/設計、ローン審査、契約・建築確認申請、補助金申請

建築士や工務店、ハウスメーカー等と本格的な設計・プランを作成します。設計や仕様等の詳細が決まったら住宅ローンの申し込みを行い、審査を受けます。その後、契約と建築確認申請を行い、工事会社にZEH補助金の申請書を作成してもらいましょう。

9月/補助金審査期間

補助金の審査期間となります。
審査が通れば、新規取り組み公募期間で9月下旬には決定通知書が発行されます。

10月/着工

補助金の交付決定後、着工します。

翌年2月~3月:事業完了、実績報告書の提出

通常、着工後3カ月〜4カ月程度で竣工となります。竣工後、引き渡しを受け、すべての建築費の支払いを終えることで事業完了となります。工事会社に補助金の実績報告書を提出してもらいます。

その後、竣工後3カ月〜5カ月程度で振込により補助金が支給されるようです。

補助金の公募期間や申請回数は、年度によって異なり、またどのZEHプランを選択するかによっても異なります。そのため、まずはZEH制度の概要が出るのを待ちながら申請実績のあるZEHビルダー/プランナーを探しておくことが第一歩だと桜川さんは言います。

「年度ごとに制度が変化するので、概要をしっかりと確認することが重要です。また、補助金の申請・報告のスケジュールにあわせて動けるよう、できればその年のZEHの概要が発表される前に工事会社やプランについて検討し、概算の見積もりを立てておくことをオススメします」

ZEH住宅のメリット

それでは、具体的にZEH住宅にはどんな特徴があるのでしょうか? メリットとデメリットを整理しながら紹介します。

高断熱で快適に過ごせる

ZEH住宅は、断熱性能が非常に高いとされています。なおかつ省エネ性能も高いです。

断熱性が高いと、気温に影響されることなく、一年中安定した室温で生活できます。夏場でも冬場でも、快適な空間で過ごせることはメリットと言えるでしょう。そのほか、断熱性能や省エネについては以下の記事で詳しくまとめています。

関連記事→
元気をチャージ! 省エネ・高気密・高断熱で快適な家

光熱費削減

ZEHならではの省エネシステム・太陽光発電の活用、断熱の強化など、さまざまな要因が関係して光熱費が削減されます。以前ほどではないものの、売電収入による収益を足しにすることでも、結果的に光熱費を削減可能です。

また、ZEHはエネルギー収支をゼロ以下にする家と定義づけられているため、消費エネルギーと太陽光発電などで創るエネルギーとのバランスを管理して、年間の消費エネルギー量を実質ゼロにできます。

非常用に蓄電が可能

災害の備えとして、蓄電池を設置することによって、電力を貯めておくことができます。非常用の電力として使用できるため、停電や自然災害の時に役に立ちます。

資産価値の向上

ZEH住宅は、一般的に資産価値が高いとされています。資産価値を評価する仕組みの一つに、BELSというものがあります。
こちらは、住宅性能を評価する指標であり、5つに分類され、星マークで表示されます。ZEH認定を受けていれば、BELSの表示項目にZEH認定の表示が可能になり、性能・省エネの評価をあわせて知ることができます。また、ZEH住宅は高気密、高断熱、換気計画等により高性能なため、資産価値が向上しやすいです。

ZEH住宅のデメリット

ZEH住宅を検討するときは事前にデメリットについてもよく知ることが大切です。
それぞれ、詳しくご紹介します。

家のプランに制約がある

ZEHは、一定の基準を満たさないと、ZEH住宅として認められません。そのため、家のデザインや間取りに希望があっても、制約がかかる場合もあります。

ZEHを達成するためには、省エネを実現する必要があります。実現する際に、希望の間取りを変更したり、家の外観を変更する必要が生じる可能性があります。
そのため、ZEH住宅を新築する際は、自分がゆずれないポイントを決め、それを軸にバランスを取りながら検討することが大切です。

ZEH住宅が建築できる会社とできない会社がある

ZEH住宅は、建築できる会社とできない会社があります。
そのため、ZEHの申請を行う前に、ZEHビルダーを見つけることは必要不可欠です。

ZEH住宅を実現した先輩の実例紹介

それでは、実際にZEH住宅を建てた先輩の実例を紹介しましょう。

ZEH基準の断熱性と床暖房で快適さも追究

Sさん夫妻の理想の家は「ゆったりとくつろげる家」。たっぷり収納を設けた機能性の高さと、吹抜けによる家族の気配を常に感じることができる環境で、毎日快適に過ごしているそうです。

ZEH仕様の注文住宅の、吹き抜けのあるリビング
ZEH仕様の注文住宅の、吹き抜けのあるリビング
太陽光発電と高断熱窓を採用したZEH基準の住まい(写真/宮田雅臣)

特にZEH基準である高断熱の窓は断熱性能が高く、床暖房を併用することで寒い冬も家中ぽかぽかとしているそう。断熱性が高いためエアコン効率が良く、冷暖房費を抑えることができるうえ、太陽光発電により電気代の節約ができる住まいです。「吹抜けがあるにもかかわらず今年の猛暑もエアコン一台で快適に過ごすことができました」と新しい住まいに満足している様子が垣間見えます。

この実例をもっと詳しく→
たっぷり収納ですっきり片付く、くつろぎのわが家

ZEH基準の住宅性能で吹抜けもエアコン1台で快適に

転勤が多い中で、地元に戻る機会があったらマイホームを建てたいと考えていたFさん夫妻。地元に戻ることが決まったのをきっかけに、建築会社探しをスタートしました。当時は転勤先の千葉県にいたため、リモートでの家づくりが可能な建築会社を探してスーモカウンターを訪問。紹介された中から対応が良いと感じた会社に依頼を決定しました。

遠隔での打ち合わせを経て完成したのは屋上と吹抜けのある家。吹抜けには寒いイメージがあったとのことですが、ZEH認定を受けた住宅はエアコン1台でも快適に過ごせると大満足の様子です。

Fさん宅の注文住宅実例

屋上ではプール遊びやバーベキュー、晩酌などをして楽しんでいる(写真/Fさんご本人)

この実例をもっと詳しく→
遠隔地とリモートで打ち合わせ、家族で楽しむ屋上のある家を実現

外よりも快適で過ごしやすいZEH基準の家

第2子誕生を機にアパートだと手狭だと考えるようになり、住宅の新築を計画したTさん家族。祖父母が住んでいた空き家を解体して家を新築することにしたものの、会社を比較検討できず悩んでいたそう。そんなとき友人からスーモカウンターを紹介されて訪問。アドバイザーとオンラインで面談し、紹介された会社の中から希望条件もクリアし、営業担当者の情熱を感じられる会社に依頼しました。
完成したのは家事がしやすい間取りで、家族で音楽を楽しめる防音室もある家。ZEH基準をクリアしているため、外よりも家の中の方が過ごしやすいなど、住宅性能を実感しているそうです。

Tさん宅の注文住宅実例

料理好きな妻は、収納力抜群のシステムキッチンがお気に入り。カフェ風のペンダントライトも自らセレクト(写真/アラキシン)

この実例をもっと詳しく→
忙しい共働きでも家族で趣味が楽しめる、「音楽部屋」のある家

スーモカウンターでできること

「省エネで快適な住まいがいい」という思いはあっても、それを実現するためにどのような仕様がベストなのか、ZEH基準を満たすにはどうしたらいいかわからないという方も多いでしょう。桜川さんのお話にもあるように、各家庭によってニーズやその優先順位は異なります。

そんなときは、ぜひスーモカウンターに相談してみましょう。スーモカウンターでは、どのような暮らしをしたいか、そのためには本当にZEH住宅にするのが良いのか、それらを実現してくれそうな依頼先を紹介しています。

無料の個別相談のほか、「パパママ必見!子育て世代の家づくり講座」など、家づくりの流れや予算の組み方などが学べる無料の家づくり講座もご利用いただけます。ぜひお問い合せください。

監修/SUUMO編集部(ZEH+、次世代ZEH+、次世代HEMSの違いとは?ZEH補助金は3種類ZEH住宅の補助金の申請方法ZEH住宅のメリットZEH住宅のデメリット

取材協力/一級建築士事務所 サクラ・ワーク株式会社
取材・執筆/佐藤愛美(りんかく)