愛着がある地域に住み続けたいと、注文住宅を建てることを決意したNさん。数社のハウスメーカーの資料を取り寄せて話を聞いたが、かえってわからなくなり、公平な立場のスーモカウンターに相談。紹介された4社のうち、最初の1社と初めての面談で即決、予算も性能も間取りも納得のマイホームが実現した。
家づくりのきっかけは「この町内に住み続けたい」思い
Nさんが以前住んでいたのは友人の留守宅。築48年たつその家は、冬は暖房費が高く、ストーブをたいてもなかなか暖まらない悩みもあった。長く住むつもりはもともとなかったが、友人が自宅に戻ってくることが決まった。長男の通学に便利な場所にあり、町内のさまざまな活動に参加して、人間関係に恵まれていたので町内を離れがたく、Nさんは近くの空き家や中古住宅をネットで探した。
そんなとき、同じ町内に手頃な値段の土地が売り出されていると知り、家を建てることを検討し始めた。「土地を販売している不動産会社に電話をして売り手が決まっていないことは確認しましたが、次にどう動くかがわからず、そのままにしていました。1カ月後にまた電話をして、建築会社を決めないとお金を借りられないことがわかり、建築会社を探すことにしたんです」
住宅展示場に行くのは敷居が高いと考えたNさんは、SUUMO注文住宅の情報誌の資料請求ハガキを利用して名前を知っている十数社の資料を取り寄せた。資料を見ても各社の違いが分からず、話を聞きに建築会社に足を運んだが、求めているものが違ったり、各社の性能と価格の違いなど、話を聞くほど疑問は増すばかり。また、自分の年収で住宅ローンをいくら借りられるのか、毎月いくら払えるのかなど、建築会社に「大丈夫」と言われても不安で、公平な立場から話を聞きたいと思い、SUUMOの情報誌で知ったスーモカウンターを訪ねた。
年収から家づくりにかけられる予算が分かってひと安心
スーモカウンターでは、建築会社を訪ねた流れや話をして感じたことを率直に担当者に伝えたが、担当者が熱心に話を聞いてくれて印象が良かったという。
「家づくりの予算について聞いたときに、住宅ローンの月々の返済額は年収の何パーセントまで、建築費はこのくらい、という具体的な金額を計算してくれたのが一番役に立ちました。建築会社で教えてもらった金額は高めでしたが、スーモカウンターでは無理なく払える金額を勧めてくれました。当時の家賃が7万円で暖房光熱費などを足すと毎月10万円くらい払っていたので、その範囲内で住宅ローンも払っていけそうで、ほっとしました。
また、ホテル並みのシャワードレッサーや人工大理石仕様のキッチンなどは我が家にはいらない。けれども、断熱性にはこだわりたい、性能と価格のバランスがとれた建築会社がいいという思いを伝えると、私の好みや要望をくみ取り4社を紹介してくれました」
建築会社4社のうち3社と面談を決めたNさん。もともと知っている会社で関心はあったものの、高いイメージがあったが、予算内で家が建てられることが分かった。
「紹介された2社目の会社の話を聞いて、断熱性、間取り、予算など、いろいろな面で条件が合い、それまでなかなか納得できる会社に出合えずもやもやしていた気持ちがすんなりとかたまりました。2回目の面談をした時点で、スーモカウンターでアポをとっていただいた2社にお断りの連絡を入れてもらい、自分で探して話を進めていた3社にも断りの連絡を入れました。スーモカウンターを利用しなければ、その会社とは縁がなく、今の家は建たなかったと思います」。難しかった会社選びだが、Nさんの気持ちはかたまった。
自由度が高くオトクな半規格住宅を我が家流にアレンジ
「ムダなスペースがないシンプルな四角い家がいい」と考えていたNさんが選んだのは、規格住宅と自由設計の間の半規格住宅。豊富な選択肢から建築会社が提案してくれたプランは希望に近く、間取りの変更ができて、外観、内装、設備なども好みに合わせて自由に選べる。「建築会社を決めるまでは時間がかかり、不安や疑問がありましたが、家づくりが始まってからは、建築会社におまかせしてスムーズに進みました」
完成した家の一番のお気に入りの場所は、南面スパンが広く窓の多いリビング。「マンションに住んでいた頃は昼間も暗くて電気をつけるときがありましたが、まぶしいほど明るくて気持ちいい」と話す。17.2畳のリビング・ダイニング・キッチンは、完成すると想像以上に広かった。対面式キッチンに立てば、帰宅した家族を「おかえり」と迎えることができて、リビング階段を上る様子も見える、家族とコミュニケーションが取りやすい間取りになっている。
「家族それぞれの寝室がほしい」と、2階には主寝室と長男、次男の部屋を設けた。暗くなりがちな北東側の部屋には窓をひとつ追加し、明るさにこだわった。同居の長男は「家を建てるなんて思わなかった」と驚き、進学のため実家を離れている次男も内装やカーテンなどを選んだ自分の部屋ができたことがうれしく、家に帰るのを楽しみにしているそうだ。
暖かい家を希望していたNさんは、いくつかの建築会社で説明を聞いて、断熱性だけではなく換気システムにもこだわりがあった。建築会社が、断熱性と換気にこだわり、夏も冬も快適な室内空間を保つ全館集中冷暖房換気システムを提案していることも、依頼の決め手だった。
「朝起きると必ずリビングの『熱交換換気ユニット』の温度を見ますが、夏も冬の初めも、外の気温に関係なく部屋の温度は20度前後。換気システムだけで、室内の温度や湿度が一定に保たれています」
家事動線と収納スペースにこだわった暮らしやすい家
Nさんに「我が家の自慢したいところ」を聞くと「あえてここが自慢という場所はありませんが、ずっと前から住んでいたように、しっくりと生活になじんでいて、とても落ち着く家です」との答えが返ってきた。
家づくりで最も重視したのは家事のしやすさと動線だ。「もともと動線の良いつくりでしたが、帰宅したらまずは洗面室で手を洗ってリビング・ダイニングへ入る動線のおかげで手洗いが習慣になりました」と話す。
また、キッチンと洗面室、浴室を行き来する動線が短く、ムダな動きをしないで効率的に家事が行える。キッチンにはパントリーをはじめ十分な収納を確保し、勝手口のような外に出られる扉をつくるなど、使いやすさにこだわった。料理上手なNさんは、快適なキッチンでさらに料理の腕を上げたそうだ。
生活しやすさを左右する収納スペースは、できるだけ多くほしいと考えたNさん。外で使うものは外に収納すると使いやすいと考え、車のタイヤや園芸用品などを収納する外部物入を玄関前のポーチに設けた。また、玄関ホールには、靴入れのほかに、コートやジャケット、外の掃除用具などを収納する物入れを希望した。豪華な設備はいらないが、使いやすさには妥協せず細かい工夫を重ねて、暖かく、動きやすく、暮らしやすい家を手に入れたのだ。
2020年6月にマイホームが完成。「引越しは、町内会の友人たちが手伝ってくれました。本当に人間関係にめぐまれていると感じます」と話すNさん。そういう温かい人のつながりがあるからこそ、この町内にこだわり、家を建てた。
そして、大事な友人たちを新居に招いて、手作りのパンや和菓子を振る舞い、喜んでもらえるのがうれしいそうだ。「落ち着いたら、玄関前の花壇スペースにバラを植えたり、家庭菜園も始めたい。町内にバラを植えている人がいるので教わりたい」と楽し気に声を弾ませた。快適なマイホームとともに、いいお付き合いも続いていく。
取材・文/佐藤由紀子 写真/ご本人
※2020年取材時点の情報です
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土地面積 140.47㎡ 延床面積 88.19㎡ 建築費 約2000万円 間取り 2LDK(間仕切りで3LDK) 世帯構成 母(52歳) 長男(21歳)
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