結婚後は、愛知県名古屋市の賃貸アパートで夫の父親と同居していたMさん夫妻。将来的には双方の親や祖母と同居の可能性が考えられたことと、夫妻の趣味であるバイクの賃貸ガレージの出費が気になることから、一戸建ての新築を考えるように。
ガレージ付きの建売住宅が見つからず、注文住宅を検討
バイクが趣味というアクティブなMさん夫妻。「夫に刺激されて、私もバイクが好きになり、大型免許を取得しました」と妻。大小のバイクを合わせて、2人で6台を所有している。
2019年に結婚後、夫妻は、名古屋市内の賃貸アパートで夫の父親と同居していた。「3人で住むには手狭だったというだけでなく、外にバイクのガレージを借りていたので、お金がもったいないと感じていました。アパートの家賃に8万円、バイクのガレージに2万円で月々10万円払っていましたから」と夫。
2021年に、夫が以前から憧れだったバイクで、現在は製造を終了している「ホンダ・ドリーム50」との出合いがあり、購入することができた。
「これは、ホンダの技術が詰め込まれたバイクなんです。住まいから離れたガレージに保管しておくのも心配だし、できればいつでも眺めていたい。この時に、一刻も早く戸建てが欲しいと、強く思いました」と夫。
2022年3月頃から、本格的に家探しを始めた2人。予算を考え、まずはガレージ付きの建売住宅を探してみることに。「でも、屋根付きの駐車場がある建売住宅ならあるものの、ガレージ付きの建売住宅は見つかりませんでした。過去に、屋外に置いたバイクに悪戯されたことがあり、屋根付きでも愛車を屋外の駐車場に置くことは考えていませんでした」
次に夫妻は、名古屋市内の住宅展示場へ足を運んでみた。
妻は「いくつかの住まいを見学しましたが、モノ選びにこだわりのある夫は『システムキッチンや床暖房といった、それなりの設備がある家は、値段のわりに見た目が似通っている』と言って、ピンときていない様子でした」と苦笑する。あまり手応えを感じられず帰宅した。
祖母との同居を視野に、スーモカウンターを訪ねる
その頃妻は、名古屋市に隣接する春日井市で一戸建てに住み、1人暮らしをする自分の祖母のことが気になっていた。Mさん夫妻は、妻が看護師で夫が福祉関係の会社に勤務する。ともに介護や看護の知識があるだけに、「今は元気な祖母や親だけれど、将来は介護が必要になることも視野に入れて家づくりをしよう」と考えていた。
妻は友人から、「スーモカウンターを訪ねて家づくりをすると話が早いよ」と聞いていた。そこで2022年4月に、市外のショッピングモールに遊びに行きがてら、夫妻でスーモカウンターを訪ねることにした。
「スーモカウンターでは、アドバイザーさんに、バイクを置くインナーガレージをつくりたいことを話しました。そして、もし祖母と同居するのであれば、将来の介護を見越して新築したいことと、当初考えていた約3500万円という建物の予算を伝えました」と妻。
「アドバイザーさんは、さすがはプロという感じで段取りが早かったです。早速、自分たちが考えるインナーガレージや二世帯住宅が実現できそうな会社を提案してくれました」と夫。
アドバイザーは、Mさんの条件や要望から6社の資料を見せてくれ、夫妻が自ら気になる4社に絞った。その4社にはアドバイザーがアポイントを取り、後日、2人は休日を利用して打ち合わせに出向いた。
「最終的に、インナーガレージに理解を示してくれた上で、介護を見越したエレベーターの設置など、間取りについて良い案を出してくれた2社でかなり迷いました。ただ、夫婦でお互いに家づくりの細部までこだわりたかったので、予算の範囲内であれこれ実現できるよう、システムキッチンをはじめ、元々の標準装備が充実した建築会社に決めました」
夫がアドバイザーに電話で報告すると、「その会社さんなら、きっとお2人のやりたいことが実現できると思います」と言葉をかけられ、心強く感じられた。
妻は「アドバイザーさんが、お断りする建築会社さんへの連絡を代行してくれるので助かりました。申し訳なさから、なかなか気が進まなかったと思うので……」と振り返る。
スーモカウンターで家づくりの話が前に進んだことを機に、夫妻は妻の祖母と母に建て替えと同居の計画を話しにいった。
「祖母にお願いすると、『住み慣れた場所に孫夫婦と住めるなんてうれしい』と喜んでくれて、ホッとしました」と2人。妻としても、幼い頃から遊びに来ていた祖母の家の立地には馴染みがあり、安心できた。
それまでアパートで同居していた夫の父は1人暮らしを始めることになり、Mさん夫妻と祖母という、新居での家族構成が決まった。建て替えの期間中、祖母は1人暮らしをしている妻の母のマンションで暮らすことになった。
福祉関係の資格を持つ夫が次々とアイデアを提案
Mさん夫妻からの「バイクのインナーガレージ付きで、将来の介護にも対応する家」というオーダーに、建築会社の担当者は快く応えてくれたという。
「担当者さんはベテランの優しい人で、私たちの案を『いいですね!どれも実現できます』と言ってくれました。こちらの無理難題にも努力して応えてくれたので、この会社にお願いしてよかったなと思いました」と夫妻は話す。
建築会社のモデルハウスのフェアにも繰り返し足を運び、こだわりたかったリビングの内装や水回りのデザインなどを決めていった。
敷地は131.32㎡の旗竿地だったので、3階建ての5LDKで、1階の玄関の横にインナーガレージをつくり、玄関を通る度に、壁にはめ込んだガラスから愛車を眺められるプランになった。
また、夫は福祉住環境コーディネーター2級の資格を取得しているため、介護を視野に入れた住まいにするためのアイデアや意見を次々に出した。
1階にある祖母の個室は、車椅子でも入れるサイズでバリアフリートイレのすぐ隣に設置。また、引き戸とウォークインクローゼットを挟んでもう1つの個室とも繋がる。
「将来的には、今1人暮らしをしている母も、祖母の隣の部屋で同居することを視野に入れています」と妻。
土地の大きさから、リビングを2階にする必要があったので、1階にある祖母の部屋からリビングへはエレベーターを設置することに。
夫は、「費用や工期のことだけを考えれば、階段に介護用の昇降機を取り付けることもできましたが、階段を通る際に場所を取るし、高齢者が乗るには安定感が少ないとわかっていたので、初めからホームエレベーターにしようと決めていました」と話す。
エレベーターは車椅子で乗れる広々したサイズで、2人で乗ることもできる。
「ハイカラな喫茶店のよう」と祖母が喜ぶモダンなリビングが自慢
2022年の10月末に着工し、2023年の3月に住まいが完成。
インナーガレージだけでなく、2階のリビングにも2人のこだわりが詰まっている。
夫はリビングの雰囲気のテーマを、「カフェのように落ち着ける空間にしたい」と考えて、無垢材の床に落ち着いた色合いの壁紙をコーディネートした。テレビは壁付けにして、テレビ下の収納などをなくし、生活感が出ないように工夫している。
インテリアのアクセントとなっているのは、キッチンの上にある「下がり天井」だ。SNSで写真を見て憧れ、建築会社のインテリアコーディネーターに「できれば取り入れたい」と話すと、「できますよ」とプランに加えてくれた。
標準装備の『パナソニック』のシステムキッチンも気に入っている。
「レンジフードは、ファンの掃除が10年間不要という全自動掃除機能付き。共働きなので、家事がラクになる便利な機能は助かります」と夫。
妻は細部の印象にこだわった。「ブラックカラーの火災報知器を選んで天井に馴染ませたり、キッチン横の壁にサービスでニッチスペースの飾り棚をつくってもらったりしました。どれも、こちらから提案すると、担当者さんが『やりましょう!』と言ってくれたので、理想が叶いました」と話す。その甲斐あって、祖母も「ハイカラな喫茶店みたい」と目を細める、モダンで使いやすいLDKが出来上がった。
3階には夫妻の寝室の他に2つの部屋あり、現在は客間として使用。寝室は奥に書斎コーナーを設けて、夫のリモートワークにも対応できるようにしている。
条件や制約がある中、家探しから1年で理想が実現!
バイクのインナーガレージ付きで介護を見越した二世帯住宅、そしカフェ風なデザインに……という、難しそうな条件を全て叶えたMさんの住まい。
「当初3500万円を予定していた予算は超えましたが、エレベーターがある家を4000万円以内で建てられたのは、標準装備が充実した建築会社にお願いできたからだと思います。本当は家の中に造作家具もお願いしたかったけれど、節約できるところは節約しようと思い、今回は我慢しました。妻の父親が大工なので、いつかつくってもらえばいいかなと…。照明や家具も、自分たちで気に入ったものを予算内で探してくるなど工夫しました」と夫は笑顔で話す。
我慢できる部分は節約する一方で、水回りなど後から変更しづらい部分には、あらかじめ予算を取ってプランニングするなど計画的だったことが功を奏した。
Mさん夫妻がスーモカウンターを訪れたのは、最初の1回だけで、あとはアドバイザーと電話でやりとりをしただけだった。
「条件や制約が多かったのに、トントン拍子で家づくりが進んだのは、最初にスーモカウンターを訪れたから。自分たちだけではなく、祖母や親も関わってくる家づくりでしたが、良い建築会社さんをご提案いただけたことで、みんなが幸せになる方法が見つかりました」と妻。
夫は「スーモカウンターのことはCMで知っていましたが、自分は聞こえのいいテレビCMだけでは買い物をしないような性格なので、普段なら動きません。でもスーモカウンターに関しては、素直に奥さんについて行って良かったです。家づくりの相場感を知っているアドバイザーさんに話を聞けたことで、話が早かった!もっと早く行けばよかったかな」と笑う。
今後はインナーガレージに棚を設置したり、リビングに絵を飾ったりと、住まいをより自分たち好みにカスタムしていく計画があるという。
「今年初めての冬を迎えるので、年末年始に双方の親族を呼んで集まることを、祖母も含めて楽しみにしています」と話してくれた。
取材・文/倉畑桐子 写真/アラキシン
- DATA
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土地面積 131.32㎡ 延床面積 144.89㎡ 建築費 4000万円以内 間取り 5LDK 世帯構成 夫(38歳)妻(31歳)妻の祖母(87歳)
- スーモカウンターで受けたサービス
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