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屋上のある家のメリット・デメリットから、後悔した方の声も紹介

屋上のある家のメリット・デメリット、後悔しないためのポイントとは?

住まいを新築するとき、屋上に憧れる人がいる一方で、そもそも屋上を設けられるのか、屋上を設けて大丈夫なのかと心配になる方も多いでしょう。そこで、屋上のある家のメリット・デメリットや後悔しないためのポイントについて、一級建築士の佐川旭さんと、アールプランナーの森川祐次さんに話を聞きました。

一戸建ての屋上のパターンとは?

建物の屋根にあたるところを平らにして、人が利用できるようにした場所が「屋上」です。

「一口に屋上と言っても、つくり方はさまざまで、屋根の全面が屋上になっているタイプや一部だけのタイプ、ペントハウス経由でアクセスするタイプ、屋外階段や隣接する居室からアクセスするタイプなどがあります」(森川さん)

全面が屋上で、ペントハウス経由でアクセスするタイプ

「室内からアクセスするタイプの屋上の場合、ペントハウス(または塔屋)と呼ばれる小屋をつくるのが一般的です。ペントハウスには、建築面積の8分の1まで、かつ高さは5m以下という決まりがあります。屋上自体は容積率に算入されないため、全面を屋上にすることができますが、ペントハウスの位置や手すりの形状によっては高さ制限がかかる場合があります」(佐川さん)

屋根の全面が屋上になっている家

屋根の全面が屋上になっているタイプ。室内からはペントハウス(塔屋)を経由してアクセスする(イラスト/青山京子)

屋根の一部が屋上で、ペントハウス経由でアクセスするタイプ

「敷地の形状によっては高さ制限がかかり、全面を屋上にすることが出来ないこともあります。その場合、一部は屋根、残りの部分が屋上になることも。また、コストの問題や屋根に太陽光パネルを付けたいといった理由で一部だけ屋上にするケースもあります」(佐川さん)

屋根の一部が屋上になっている家

屋根の一部だけ屋上になっているタイプもある(イラスト/青山京子)

屋外階段を通ってアクセスするタイプ

「室内からではなく屋外に設置した階段を使ってアクセスするタイプの屋上もあります。ペントハウスを建てるより、屋外階段を設置する方がコスト的には高くなりますが、プライベート空間を経由しないで屋上にアクセスできる点をメリットと捉える人もいるでしょう。また、ペントハウスがないため、高さ制限の影響を受けにくく、面積も広く使えるというメリットがあります」(佐川さん)

屋外階段を使って屋上にアクセスする家

屋外階段でアクセスするタイプの屋上もある(イラスト/青山京子)

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隣接する居室からアクセスするタイプ

「ペントハウスではなく、隣接する居室からアクセスするタイプの屋上もあります。このタイプは、ルーフバルコニーや屋上テラスなどとも呼ばれます。居室とつながっているので、セカンドリビングのように使える点がメリットです。
一方、排水をしっかりしないと、屋上部分に雨水が溜まり居室まで浸入する危険があります」(佐川さん)

居室が隣接している屋上

隣接した居室からアクセスするタイプも。その場合は、ルーフバルコニーや屋上テラスなどと呼ばれることが多い(イラスト/青山京子)

「屋上テラス」「ルーフバルコニー」「スカイテラス」は同じ意味

屋上には、「屋上テラス」「ルーフバルコニー」「スカイテラス」などさまざまな種類がありますが、いずれも同じ意味です。
【テラスとバルコニーの違い】
●    テラス:建物外部にある地面より一段高いスペース
●    バルコニー:屋外に張り出した屋根がついていないスペース

テラスは通常1階にありますが、屋上テラスの場合は屋上に設置されたテラスのことをさします。スカイテラスも同様で、屋上にあるテラスのことです。

どんな住宅にも屋上はつくれるの?

屋上のある家に憧れる人は多いと思いますが、どんな住宅にも屋上はつくれるのでしょうか?

「地域の法令で定められた高さ制限や斜線制限によって、屋上のある家を建てたいと思っても、難しいケースは少なくありません。もし、まだ土地が決まっていない段階なら、屋上をつくることを念頭に、規制などを確認しつつ土地探しから始めるといいでしょう」(森川さん)

以前は、木造住宅の屋上バルコニーは、10m2以下、かつ1/50の勾配が必要であったため、設けるのが難しかったのですが、2008年に規制が緩和され、広さは無制限になり、勾配も1/100になりました。そのため、2008年以降、屋上のある家がつくりやすくなったという経緯があります。

屋上のある家のメリットは?

一戸建てに屋上をつくることにより得られるメリットはたくさんあります。その一部を紹介します。

眺望が楽しめる

「海が見下ろせるようなロケーションならば、屋上からの眺望は楽しいでしょう。その場合、フェンスのような視界を遮らないもので囲うことが多いと思います。一方で、眺望が楽しめる屋上は、周りからも見られる屋上です。視界を遮らないタイプの柵で囲った場合は、プライバシーの確保が難しくなります」(森川さん)

屋上にいる親子

ロケーションがよければ、屋上からの眺望は楽しい(画像/PIXTA)

洗濯物が干せる

「屋上は、広めの物干し場としても使えます。屋上を壁で囲えば、人目を気にせず布団や洗濯物を干せます」(森川さん)

壁で囲った屋上で洗濯物を干す女性

壁で囲った屋上に布団や洗濯物を干せば、人目が気にならない(イラスト/青山京子)

日当たりがいい立地に建設すると、洗濯物が乾きやすいというメリットもあります。広々とした屋上で、衣類などの洗濯物のほかに、布団や布団カバーなど大きな洗濯物も干すこともできます。

家庭菜園やガーデニングなどに使える

「戸建住宅と言えば、庭付きと考えている人も多いと思いますが、庭用の土地にお金をかけるなら、その費用で屋上をつくって庭のように使うという選択肢もあります」(森川さん)

屋上のガーデニング

庭の代わりに屋上をつくり、屋上でガーデニングを楽しむという方法もある(画像/PIXTA)

一戸建てで庭をつくるとなると、外に作ることを検討する方も多いです。しかし都心などでは土地面積の関係から、専用庭のスペースを確保できないこともあります。その際、屋上テラスがあると、ガーデニングや家庭菜園ができる専用庭として活用できます。屋上は日当たりがよく、家庭菜園やガーデニングにも最適です。

ただ、家庭菜園やガーデニングをする際は、防虫対策が必須。場合によっては、近隣からのクレームにもつながるため、注意が必要です。

子どもの遊び場として使える

屋上は、子どもの遊び場としても活用できます。外で遊べる専用庭を作ろうにもスペースが取れない場合も多く、かと言って家の前の道路で遊ばせるとなると危険が伴います。

屋上テラスなら、周りを気にすることなく遊ばせることができます。ただし、超えられない高さの柵を設けるなど、落下防止のための対策を取ることが必要です。

BBQやおうちキャンプ、ホームパーティーで使用できる

「屋上をアウトドアリビングとして活用したいという人は多いですね。プールを置いて子どもを遊ばせたり、愛犬のドッグランとして使ったり。あらかじめ、テントやタープを設置するための金具を取り付けておけば、より有意義に使えるでしょう」(森川さん)

屋上でアウトドアリビングしている事例

屋上はアウトドアリビングとして活用できる(写真提供/アールプランナー)

屋上があれば、おうちキャンプを楽しむこともできます。家にいながら気分を変えられるだけでなく、必要なものをすぐに取りに行けるのもおうちキャンプのよさ。人工芝を敷いたり、テントを設営できるスペースがあるとリアリティが増しますのでキャンプが好きな方は設計にこだわるのもよいでしょう。

ジャグジーなどを設置してリゾート気分が味わえる

「屋上にジャグジーなどを設置すれば、自宅にいながらリゾート気分が味わえます。ただし、給排水を整える必要があるので、コストはそれなりに高くなります」(森川さん)

ジャグジーのある屋上

ジャグジーを設置すれば、自宅でリゾート気分を楽しむこともできる(写真提供/アールプランナー)

ゴルフのパターやアプローチの練習ができる

屋上テラスは、ゴルフのパターやアプローチの練習ができます。人工芝を引くと、ゴルフグリーンさながらになります。
趣味がゴルフの場合、いつでも家でゴルフの練習ができることは理想でしょう。昼夜問わず楽しみたいなら、照明の設置を検討しましょう。

容積率に含まれない

屋上テラスは、建築基準法では容積率に含まれません。容積率は、土地面積に対しての延べ床面積の割合のことを指します。

建築基準法では、屋根がついている床に対して容積率を計算するため、2階建てで屋上のある家の場合は、2階までの部分の容積率を計算します。部屋としての活用はできない分、趣味を楽しんだり、洗濯スペースを確保したりと、さまざまな使い方ができます。

屋上のある家のデメリットは?

一方で、屋上のある家には、デメリットもあります。

建築コストが高くなる

「屋上のない家に比べればコストは高くなります。当社の場合、ペントハウス付きの10坪程度の屋上を設けると、200万円前後の追加コストが発生します」(森川さん)

屋上を設置すると、スペースの確保以外にも以下のコストがかかります。

【屋上設置でかかるコスト】
●    防水工事のコスト
●    手すりや壁面設置のコスト
●    排水設備のコスト

屋上がなければ屋根を設置して終わりですが、屋上テラスをつける場合は、上で紹介したような設備を取り入れたり、メンテナンスも必要になります。

陸屋根になるため外壁の負担が大きくなる

屋上を設置すると、陸屋根になります。陸屋根とは、住宅に対して水平な屋根のことを指し、勾配がある屋根と比べると、水はけが悪くなります。その影響で外壁への負担も大きくなるため、排水設備や防水対策、雨漏り対策を講じる必要があり、定期的にメンテナンスも必要になります。

屋根よりも雨漏りのリスクが大きい

「屋上を設計する際には、排水に気を付ける必要があります。近年のゲリラ豪雨などでは短時間に大雨が降り、屋上の排水能力を超えてしまう恐れがあるからです。屋上は片勾配にして建物の片側に水を集めるとともに、排水溝も複数設けて、素早く雨水を下へ流すよう工夫しましょう。また、雨水が溜まりプールのようになってしまわないよう、排水溝にはストレーナーキャップを取り付けた上で、こまめに掃除しましょう」(佐川さん)

屋上に水が溜まっている様子

排水溝が詰まると屋上に雨水が溜まってしまうことも(イラスト/青山京子)

定期的な掃除が必要

「定期的に自宅の屋根を掃除する人はほとんどいないでしょうから、普通の屋根に比べると屋上のある家の方が、掃除が大変です。

屋上の掃除は、日常的に排水溝の詰まりに気を付けながら、半年に一度くらいデッキブラシでこするだけで問題ありません。雑草を抜いたりしなければならない庭の手入れに比べれば、ラクだと感じる人もいるかもしれません」(森川さん)

デッキブラシで屋上を掃除する男性

掃除は半年に一度くらいデッキブラシでこすればOK(イラスト/青山京子)

メンテナンスコストがかかる

「鉄骨造の場合はシート防水という方法を使うことが多く、この場合はゴム系の素材で防水します。そのため、シートの経年劣化が生じる10年程度を目安にメンテナンスが必要となり、コストがかかります。
一方、木造住宅で使われることの多い金属防水は、耐食性・耐候性に優れていて、基本的にメンテナンスが不要です」(森川さん)

屋上のメンテナンスをする男性

防水方法によっては雨漏り防止のために定期的なメンテナンスが必要(イラスト/青山京子)

近所からクレームがくることがある

「屋上で友人を呼んでバーベキューなどをやっていたら近所からクレームがくるんじゃないかと心配になる人もいるでしょう。音も煙も上に向かうので、周りに高い建物があって、上から覗かれるような環境なら、クレームになるかも知れません。
しかし、周りに高い建物がない環境であれば、屋上を壁で囲うことで周囲への影響を緩和することは可能です」(森川さん)

意外と使わない

「とりあえず屋上をつくってはみたものの、意外と使わないという人もいます。そもそも、何のために屋上をつくるのか、屋上で何をしたいのか、あらかじめ用途をイメージしておいた方がいいでしょう。また、屋上への動線も重要。屋上へ出るのが面倒な動線なら、次第に使わなくなります」(森川さん)

屋上を設けて後悔しないためには?

屋上を設けたいけど、後悔したくないという人は、どのような点に気を付ければいいのでしょうか?

屋上への動線を工夫する

「例えば、リビングから寝室を通らないと屋上へ行けないような動線なら、バーベキューの道具を運ぶのも面倒になって、使わなくなるかも知れません。おすすめなのは、2階リビング。リビングから屋上へすぐにアクセスできるような動線がいいですね」(森川さん)

2階リビングから屋上への間取

2階リビングから屋上へすぐに行ける動線がおすすめ(間取図提供/アールプランナー)

大雨や大雪への対策

「大雨に関しては、地域の法規に基本的な対策が盛り込まれているので、その法規に従って建てられた家なら基本は問題ありませんが、排水には気を付けましょう。

大雪に関しても、雪が積もったら雪かきをする程度の対策で十分です。現在の建築基準を守っていれば、雪の重みで家が潰れるような心配もいりません」(森川さん)

落下防止対策

「法律上、手すりの高さは1.1m以上必要です。例え1.1m以上あっても、子どもがクーラーボックスなどに乗って身を乗り出せる高さなら、頭の重さで転落してしまう危険があります。対策としては、屋上を高い壁で囲ってしまうこと。壁が高ければ、そもそも外を見ようとは思いません。また、屋上に子どもが乗れるような荷物を置かないことです」(森川さん)

壁で囲った屋上

屋上を高い壁で囲うことが落下防止対策になる(写真提供/アールプランナー)

開放感とプライバシーはトレードオフ

「開放感を空に向かって求めるなら問題はありませんが、周囲を見渡せる開放感を求めるなら、周りからも見られることを覚悟しなければいけません。周りから見られるのが恥ずかしくて屋上を使わなくなったという例もあります」(森川さん)

壁を設けプライバシーを確保した屋上

壁を設けるなど、プライバシーを確保することで、思い切りくつろぐことができる。(写真提供/アールプランナー)

床材や柵材の選択

「床材や柵材をどうするかは、屋上に何を求めるかによって変わります。木目の柄や木の素材感が好きでウッドデッキにしたいという場合、当然メンテナンスは必要になります。なるべくメンテナンスをしたくないなら、屋外用のタイルなど、別の床材が選択肢に挙がります。

柵材は、プライバシーの問題以外に、外観の好みもあります。外壁がそのまま屋上の壁になっているものなら、外観に一体感が生まれデザイン的にもすっきりします」(森川さん)

屋上の壁を外壁と同じものにした実例

外壁がそのまま屋上の壁になっているため、外からは屋上の存在がわからない(写真提供/アールプランナー)

立地・周辺環境

「屋上をつくるなら、周囲に高い建物がない方がいいですね。周りから覗かれる環境だと、結果的に使わなくなります。当然、高さ制限や斜線制限を確認して、自分のつくりたい屋上がつくれる環境であることが前提です。

東京都内の住宅地など、地価が高くて庭を設けづらく、周りに高い建物もないような立地だと、屋上をつくるメリットが生きてきます」(森川さん)

費用面で屋上のある家を建てて後悔した方の声

屋上をつくる際、費用面で後悔する人は多いよう。どのような点を後悔したのか、屋上のある家を建てた人の声を紹介します。

屋上を作る費用が思ったより高かった

「屋上を作る費用が思ったより高かったです。屋上のある家を建てるには、屋上を作る費用だけでなく、屋上の防水工事も必要です。また、メンテナンス費用もかかるため、トータルコストしっかりと把握して、計画するべきでした」(京都府 30代)

屋上は建築コストだけではなく、防水・排水設備を設置する際のコストもかかります。そして、設置した後のメンテナンスや、屋上に上がるための階段の設置費用など何かと費用が発生します。

メンテナンス費用がかかる

「定期的に防水対策や柵などのメンテナンスを業者へ依頼する必要があり、利用しなくてもメンテナンスはしなければならないので費用面において負担に感じてしまうことです」(愛知県 40代)

屋上から落下しないための手すりやフェンスの設置は必要で、お子さまがいるご家庭では高めに設置しなければなりません。その分、建築にかかるコストは高くなります。

10年に一度の防水工事が家計の負担に

「定期的な防水工事をしないと、雨漏りの原因になってしまうことため、メンテナンス費用が発生することです。それと、こまめな手入れをしないとダメなのも大変です。これも雨漏りの原因になってしまいますからね」(熊本県 30代)

「屋上はとても水はけが悪い場所なので、家を建てて3年目の梅雨に雨漏りが発生しました。雨漏りを直すために業者さんに頼んで屋上を見てもらったのですが、かなり劣化が進んでいると言われ、防水工事を行ってもらいましたが、何十万円という工事になり、想像以上に費用がかかったのでかなり苦い思い出になりました。」(愛知県 20代)

費用面で後悔した方のなかで多かった声が、防水工事についてです。
屋上は定期的に防水工事をしないと、水はけが悪いことから雨漏りの原因になってしまいます。その際に定期的な工事費用がかかる点に後悔する声がありました。

日常面で屋上のある家を建てて後悔した方の声

プライバシー対策の必要性

「屋上があることで解放感が得られると思っていたが、自分の家の比較的近くに大きなビルができて、そこのビルからの視線を感じるため、屋上でゆっくり過ごすと言うよりもただの洗濯物干し場になってしまったことを後悔している。」(京都府 30代)

屋上を立てる際、プライバシー対策をする必要があります。
アンケートで、屋上をつくって開放感が得られると回答があった一方、自分の家の近くにビルができて視線を感じるようになったという意見も。
ビル以外にもマンションや、屋上と同じ高さに家の窓があると視線を感じることがあります。
そのため、外部から見えないように仕切りを設置したり、壁を高めに設置したりするなど対策をしましょう。

使用頻度が低かった

「屋上はあるものの滅多に出ることがなく、結局屋上のタイルの手入れもせずにどんどん劣化していってしまい、もったいない状態になってしまっている。これなら屋上になる部分に太陽光パネルを設置して節電をしたり売電をできるようにした方が効率的で経済的だったのではないかと思う。花火大会などが屋上から見られるのは風情があっていいが屋上であっても蚊が飛んでくるので結局最初の数年しか屋上で花火を見なかった」(千葉県 20代)

日常面では、使用頻度が低いことを後悔した声として挙げられます。アンケートによる声では、屋上はあるものの出る機会がないという方もいました。
実際、屋上を設置しても、趣味で使うことは少ないようで、洗濯以外の使用頻度は低いという声がありました。

ガーデニングや家庭菜園の泥で排水溝が詰まった

「屋上で菜園をしていると、どうしても土や落ち葉で排水口が詰まってしまう危険性があります。排水口が詰まってしまうと、屋上に水がたまり、植物に悪影響が出るほか、雨漏りの原因にもなってしまうため、こまめに掃除を行い、排水口が詰まることのないように気をつけなければなりません」(東京都 40代)

屋上をガーデニングや家庭菜園のスペースとして使用する人は、少なくありません。植物の土や落ち葉で排水溝が詰まるとの声のほかに風が強いと、落ち葉や植物自体が飛んでしまうこともあります。そのため、排水溝の掃除に加え、植物が風で飛ばないようにするための対策も必要です。

屋上のある家を建てた先輩たちの事例を紹介!

スーモカウンターで、屋上のある家を建てた先輩たちの事例を紹介します。どんな点にこだわり、どんな住まいを実現したのか、実例を参考に学んでいきましょう。

【case1】高さ制限のある地域でも実現したバーベキューのできる屋上

転勤先から都内に戻り、家づくりを考えたHさん。理想的な土地を手に入れることができたので、建築はWebで見つけたスーモカウンターへ相談に行くことにしました。そこで、好みのテイストと予算を伝え、紹介された建築会社は4社。最終的には、プランの自由度の高い1社に依頼先を決定しました。

高さ制限もある地域でしたが、アウトドアが趣味な夫のために屋上を設け、周囲を気にせずバーベキューを楽しめる新居が完成。広さも十分で、超高層ビル街も眺められる絶好のロケーションです。

バーベキューができる広さのバルコニー/注文住宅実例

Hさんが建てた注文住宅の間取り

大勢でバーベキューも楽しめる広い屋上(写真/上條泰山)

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都心の旗竿地でも吹抜けの階段で明るく。空間ごとに壁紙を変えた個性的な住まいに

【case2】屋上が得意な建築会社の提案力に大満足!

第2子妊娠を機に、「家を建てよう!」と話し合ったYさん夫妻。夫には、「屋上バルコニーがある家に住んで、家族や友達とバーベキューがしたい」という夢がありました。住宅展示場で知り合った会社とやりとりしてみたものの、うまくいかず、妻の友人が教えてくれたスーモカウンターを訪れることに。そこで提案されたのは、理想をかなえてくれそうな5社。最終的には、設計の自由度が高く、地元に強い建築会社に依頼することにしました。

完成した新居は、希望通りの屋上のある家。床は、安全にバーベキューができるよう、一部を耐火タイルにしたり、子どもが遊べるよう人工芝のスペースをつくったり、建築会社の提案力に大満足です。

バーベキューができるように耐火タイルを敷いた屋上バルコニー/注文住宅実例

Yさんが建てた注文住宅の間取り

用途を考えてつくられた広々とした屋上(写真/アラキシン)

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屋上バルコニーとガレージが得意な建築会社と出会えて大満足!

【case3】子どもたちが近隣に気兼ねなく騒げる理想の屋上が実現!

「子どもが小学校に上がる前に家を建てたい」と思っていたMさん。住宅展示場を回るも、予算的に厳しく感じていたとき、雑誌でスーモカウンターの存在を知り、訪問することに。
Mさんの希望は、近隣に気兼ねなく、子どもが伸び伸びと騒げる家。そこで、好みのデザインで屋上のあるプランが得意な会社を3社紹介されました。最終的には、プラン、価格、担当者との相性で施工会社を決定。

完成した新居には、念願だった広い屋上も実現。そこは、子どもたちが縦横無尽にラジコンカーを走らせるのに理想的な場所。水栓を備えたカウンターも設置されており、バーベキューやプール、花火も楽しめます。

屋上の実例

バーベキューやプールが楽しめる上、花火も見える屋上(写真/菊田香太郎)

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子どもたちが走り回れるリビング&屋上のある家

【case4】屋上プランが得意な会社と実現した理想的な家

「家を建てるのはもう少し先」と思いながらも、情報を集め始めたNさん。何もわからず、まずはスーモカウンターで聞いてみようと訪問しました。そこで、お金のことなどいろいろな話をしていくうちに、今でも注文住宅を建てられることがわかり、建築会社を探すことに。

希望したのは、屋上プランが得意な会社。ほかにも狭小住宅が得意な会社など計3社を紹介してもらい、最終的には、モデルハウスの屋上と畳のダイニングが気に入った会社に決定。
完成した新居の屋上は、見晴らしもよく、プライバシーも保てる理想的な場所。「昨日も友達を呼んでパーティーをしました」と話すNさんは、新居での生活を存分に楽しんでいるようです。

屋上の実例

見晴らしがよく、プライバシーも保てる屋上は大のお気に入り(写真/和田真典)

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【case5】青空と光を感じられる屋上で、充実ライフを満喫

子どもをのびのびと育てたい、という想いから家づくりをスタートさせたKさん。
情報誌やネット、展示場で依頼先を探したものの納得できる会社には出合えず、まずは勉強のためにと、雑誌で知ったスーモカウンターを訪れました。そこで、気になった依頼先候補を5社紹介してもらった後、5社から2社へと絞り込み、面談を重ねるなかで、耐震装置の提案をしてくれたH社に決定。

完成した新居には、青空と光を感じられる屋上を設けました。水道や電源を設置し、タイル下には防水を施したので、朝食や天体観測、夏のプールと大活躍のプライベート空間が誕生しました。

屋上の実例

いろいろな用途に大活躍の気持ちのいい空間が実現した(写真/広川智基)

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【case6】お気に入りに囲まれた屋上テラスのある家

払っている家賃と同じくらいの金額で家を建てられることがわかり、本格的に家づくりをスタートしたTさん夫妻。コロナ禍だったため、土地探しの過程で知ったスーモカウンターはオンラインの個別相談を利用し、紹介された10社の中から4社に絞ってオンラインで面談しました。

その後、ゆずれない条件だった工法と施主支給に対応してくれ、営業担当に安心感を持てた会社に依頼。希望していた広めの屋上テラスのある3階建ての家が完成しました。

Tさん宅の注文住宅実例

人工芝が敷かれた広々とした屋上テラスはペットと遊ぶ空間も用意されています(写真/杉浦幹雄)

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【case7】築30年の家を建て替え将来を見据えた屋上付きの邸宅

子どものころから自分のイメージ通りの家を建てたいと思っていたAさん。
スーモカウンターのアドバイザーと話していて明確になった「屋上が得意な建築会社」という希望に沿った会社を紹介され、自分の暮らしやイメージに合う家を実現しました。
「高台の土地で海と遠い島まで望める景色の良さが気に入ったので、時間ができたら海を見て暮らしたいとあらためて思いました。木造住宅でも屋上がつくれると聞いて、屋上づくりが得意な建築会社がいいと伝えました」とAさん。

広々とした空間が広がる屋上では、アウトドアリビングとしても楽しめそうです。

Aさん宅の注文住宅実例

白いタイルデッキが広がる屋上空間(写真/伊藤トオル)

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【case8】家族で楽しむ屋上のある家を実現

仕事の都合で引越しが多く、地元・岡山県に戻るタイミングでマイホームを建てて落ち着きたいと考えていたFさん夫妻。
転勤先の千葉県にいながらリモートで対応してくれる建築会社探しは難航。そんなときスーモカウンタ―に相談すると快く引き受けてくれる会社が見つかり、モデルハウスを訪れた際に好印象だった理想の屋上がある家を建てることができました。

屋上は、外からの視線も気にならず、好きなように過ごせる空間。旧居でもよくベランダでお酒を飲んでいたこともあり、屋上でお酒を飲みたいと思った夢がかないました。プールを出して子どもたちの遊び場にしたりと、室内とは違う楽しみ方ができるもうひとつの部屋ができた感覚だそうです。

Fさん宅の注文住宅実例

開放的な空間が広がる屋上(写真/Fさんご本人)

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屋上のある家を建てる際のポイント

最後にあらためて佐川さんと森川さんに、屋上のある家を建てるときのポイントを聞きました。

「屋上は、本来プラスアルファの空間です。洗濯物がたくさん干せる、ちょっとした体操ができるなど、一人ひとりのライフスタイルに応じたメリットを感じて、家づくりをするといいでしょう」(佐川さん)

「屋上をどのように使うか、使いみちをイメージしておくことをおすすめします。そうすれば、新築時にあらかじめ必要な設備を取り付けられます。

これまでは、地面の使い方や間取りについて考える機会が多かったと思いますが、これからは屋根の使いみちを考える時代です。屋上ではなく太陽光発電にしたいという意見もあるかも知れない。屋根の使いみちはさまざまで、選択肢の一つとして、屋上があるのです」(森川さん)

スーモカウンターに相談してみよう

「どうやって進めたらいいのかわからない」「屋上の設計・施工が得意な建築会社はどうやって選べばいいの?」住まいづくりにあたって、このような思いを抱いているなら、ぜひスーモカウンターに相談を。スーモカウンターでは、お客さまのご要望をお聞きして、そのご要望をかなえてくれそうな依頼先を提案、紹介します。

無料の個別相談のほか、「はじめての注文住宅講座」や「ハウスメーカー・工務店 選び方講座」など、家づくりのダンドリや、会社選びのポイントなどが学べる無料の家づくり講座も利用できます。ぜひお問い合わせください。

イラスト/青山京子

監修/SUUMO編集部(「屋上テラス」「ルーフバルコニー」「スカイテラス」は同じ意味子どもの遊び場として使えるゴルフのパターやアプローチの練習ができる容積率に含まれない陸屋根になるため外壁の負担が大きくなる費用面で屋上のある家を建てて後悔した方の声日常面で屋上のある家を建てて後悔した方の声

取材協力/佐川旭さん
佐川旭建築研究所代表。一級建築士、インテリアプランナー。間取り博士とよばれるベテラン建築家で、住宅だけでなく、国内外問わず公共建築や街づくりまで手がける
取材・執筆/福富大介(りんかく)