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【実例あり】リビング階段のメリット・デメリットと、設計で気をつけるポイント

【実例あり】リビング階段のメリット・デメリットと、設計で気を付けるポイント

リビングに階段を設ける「リビング階段(リビングイン階段)」は、家族間のコミュニケーションを促すなどの理由で人気です。一方で「空調の効きが悪いのでは?」など、心配な点もあるでしょう。
そこで、リビング階段のメリット・デメリットや計画の際に気をつけるポイントについて、かえるけんちく代表で一級建築士の船渡亮さんに聞きました。

リビング階段とは?

リビング階段とは、リビングにある階段という意味です。リビングの中の階段という意味で「リビングイン階段」と呼ばれる場合もあります。

リビング階段の特徴

「私はリビングに階段があるものに加えて、リビングを通って廊下経由で階段があるものもリビング階段と言っていいと思っています。と言うのも、リビング階段の大きな目的は“リビングを通ることで生まれるコミュニケーション”だからです」(船渡さん、以下同)

リビングを通って階段を使う間取り

リビング内に階段はないが、リビングを通って階段を利用する間取り。この場合もリビング階段と呼べる(間取図提供/かえるけんちく)

リビング階段のメリットは?

船渡さんによると、今は家づくりを考えている人の半数以上がリビング階段を希望しているそう。一体、どのようなメリットがあって、これほど人気なのでしょうか?

家族の帰宅・外出を把握しやすい

「リビング階段は、玄関から個室までの間に必ずリビングを通ります。そのため、帰宅時や外出時に家族と顔を合わせやすく、家族の行動をある程度把握することができます」

家族間のコミュニケーションの機会が増える

「メリットの一つ目とも関係しますが、家族と顔を合わせて、『いってらっしゃい』『いってきます』『ただいま』『おかえり』と、声をかけ合う機会が増え、それをきっかけとしたコミュニケーションが生まれます」

帰宅した子どもと出迎える母親

家族同士のコミュニケーションが生まれやすい(イラスト/つぼいひろき)

広いリビング空間のアクセントになる

「リビング階段に、スケルトン階段やらせん階段などを採用すれば、広いリビング空間をおしゃれに演出するインテリアとしての効果も期待できます」

螺旋階段のあるリビング

リビング階段はインテリアの一部にもなる(画像/PIXTA)

リビング階段のデメリットは?

リビング階段には見てきたようなメリットがある一方で、デメリットもあります。一体どんなデメリットがあるのでしょうか?

冷暖房効率が悪い?

「確かに、リビング階段は冷暖房効率が悪くなる側面はあります。ただし、それも断熱性能による、そして人による、というのが正直なところです。『断熱等性能等級4』(※)をクリアした上で、樹脂サッシなど高断熱窓を採用すれば、冬場でもほとんどの人にとってそれほど寒くはなりません。それでも、寒がりの人にとっては寒く感じる可能性があります」

※「断熱等性能等級4」は、国が戸建て住宅の断熱義務化を進めるにあたり、当初最低基準として考えていたレベル

2階に音や匂いが伝わりやすい?

船渡さんによると、リビング階段には「音が聞こえやすい」「料理などの匂いが伝わりやすい」というデメリットもあると言います。

「特に気になるのは音です。中高生くらいの子どもがいて、2階の自室で勉強しているときに、1階リビングのテレビの音が気になる、ということはあるでしょう。その場合は、リビングと階段の間に廊下を設けて、引戸で仕切れるようにしておくと緩和できます」

リビングと階段の間を引き戸で仕切った間取り

この間取図のようにリビングと階段の間を引き戸で仕切れるようにしておくと、気になる音は緩和できる(間取図提供/かえるけんちく)

2階や階段からホコリが落ちてくる?

「階段にホコリがたまり、たまったホコリが上り下りのたびに舞ってリビングに落ちてくることがあります。気になる人はこまめに掃除をした方がいいですね」

特にスケルトン階段の場合は、階段の真下にもホコリが落ちます。階段下の掃除もこまめにした方がいいでしょう。

スケルトン階段を掃除する女性

リビング階段はこまめに掃除したい(画像/PIXTA)

スケルトン階段についてもっと詳しく→
スケルトン階段のメリットとデメリットは?ポイントを押さえて、おしゃれな空間をつくろう

リビング階段を計画するときに気をつけるポイントは?

これまで見てきたメリット・デメリットを踏まえて、リビング階段を計画するときには、どのようなことに気をつければいいのでしょうか?

階段の種類・形

「機能的に、リビング階段に適した階段の種類や形というものはありませんが、インテリアの一部として捉えるなら、リビングの雰囲気にあったデザインのものをお好みで選ぶといいでしょう」

リビング階段

インテリアの一部として選ぶならリビングの雰囲気に合うものを(画像/PIXTA)

配置する場所

「リビング階段をどこに置くかは重要です。玄関からリビング階段までの間に、ソファやテレビがあって、その前を横切るような動線ですと、くつろぐ空間にはなりにくい。2階への動線は、なるべく短くシンプルにするのが良い間取りのコツです」

【間取り1】ソファやテレビの前を横切る動線の間取り

階段を使う際にソファとテレビの前を横切ってしまう間取り

ソファやテレビの前を横切る動線は、リビングがくつろぐ空間になりにくい(間取図提供/かえるけんちく)

【間取り2】1の間取りの改善案

玄関から階段までの動線が短い間取り

玄関から階段への動線が短く、リビングにいる人の邪魔にならない動線の間取りがオススメ(間取図提供/かえるけんちく)

「また、玄関から階段までの動線が長かったり、家具と壁の間など通路にあたる箇所の幅が狭かったりする動線の間取りだと、生活しにくく感じるでしょう」

【間取り3】動線が長く通路が狭い間取り

玄関と階段の動線が長く狭い間取り

玄関から階段までの動線が長い上、通路幅が狭く通りづらい(間取図提供/かえるけんちく)

【間取り4】3の間取りの改善案

玄関から階段までの動線を短くした間取り

トイレや和室の位置を変更することで、玄関から階段までの動線が短くシンプルになった(間取図提供/かえるけんちく)

階段下の活用方法

階段下はデッドスペースになりがちです。特にリビングにあって目につきやすいリビング階段の階段下は、上手に活用したいものです。

「何も置かず空間としての広がりを感じる、という活用方法もありますが、知らないうちに雑多な物を置くスペースになり兼ねません。そのため、階段下収納を設けるというのがポピュラーな案です。ほかには、ロボット掃除機の基地にしたり、室内犬や猫などペット用のスペースにしたりといった活用方法が考えられます」

階段下のスペースにいる犬に餌をやる子ども

階段下をペット用のスペースにする活用法もある(イラスト/つぼいひろき)

リビング階段にした人たちの後悔・失敗ポイントとは?

人気のリビング階段ですが、一方でリビング階段にしたことを後悔したり、失敗だと感じたりしている人もいます。どのような意見があるのでしょうか?

「私が聞いたのは、子どもが友達を頻繁に家に呼ぶ家庭の話です。そのお宅では、子どもの友達が来るたびにリビングを横切って子ども部屋へ出入りするため、家にいても全く落ち着かず、『次は絶対に独立階段にする』と言っていました」

また、階段のスペースを確保するためにリビングが狭くなり、ソファやダイニングテーブルが置けなくなった、という声もあるようです。

このような後悔・失敗をしないよう、あらかじめ家具のサイズと配置を検討したり、できる限りリビングの中心を通らない動線の間取りにしたりするなど、設計担当者とよく相談して決めると良いでしょう。

階段上の騒音で困っている犬

子どもの友達が頻繁に出入りするので、リビングにいても落ち着かないという意見も(イラスト/つぼいひろき)

リビング階段のある住まいを建てた先輩たちの事例を紹介!

スーモカウンターでリビング階段のある住まいを建てた先輩たちがいます。その人たちが、どんな点にこだわり、どんな住まいを実現したのか、実例を参考に学んでいきましょう。

【case1】スケルトンのリビング階段が空間のアクセントに!

CMで見かけたスーモカウンターへ家づくりの相談に行ったKさん夫妻は、そこで紹介された1社と、「限られた土地でものんびりくつろげて、居心地のいい家」をテーマに家づくりをスタートしました。

広々とした空間を演出するために、デザインにもこだわりがあったKさん。依頼先のモデルハウスで見たプランが気に入り、新居にスケルトンのリビング階段を取り入れることに。階段下部分をデスクにしてスペースも有効活用。白を基調にしたインテリアに、階段の黒がアクセントになっています。スケルトンのリビング階段をはじめ、随所に見られるプランの工夫で、土地が狭いという制約を感じない広々とした住まいが実現しました。

黒いスケルトン階段/注文住宅実例

Kさんが建てた注文住宅の間取り

リビング階段の階段下はデスクを置いてワークスペースにした(写真/Kさんご本人)

この実例をもっと詳しく→
限られたスペースを最大活用し、駐車スペースも2台確保!のんびりくつろげる居心地のいい家

【case2】家族が集まるLDKの中央に配置したリビング階段

Hさん夫妻は、会社の同僚からスーモカウンターを紹介されました。訪問して予算やデザインテイストの希望を伝え、紹介してもらった6社全てと面談。最終的には、担当者の知識が豊富でレスポンスが早く、信頼感のあった会社に依頼することに。

完成した新居は、白を基調としたプロヴァンス風のデザイン。「家族が集まるところはみんなが顔を合わせられるようにしたかった」と、LDKの真ん中にリビング階段のあるプランを選択。階段下に収納スペースをつくったほか、リビング階段の壁に圧迫感が出ないように一部をくり抜いて抜け感も演出。家事動線にもこだわり、1階はリビング階段を中心に回遊できるようになっているので、朝の家事がグンとラクになりました。

白を基調としたプロヴァンステイストの明るいLDK/注文住宅実例

Hさんが建てた注文住宅の間取り

リビング階段の壁をR状に抜いて、やわらかい雰囲気で抜け感を演出した(写真/相馬ミナ)

この実例をもっと詳しく→
憧れのプロヴァンステイストの明るい空間で、ゆったりとした暮らしを楽しむ

【case3】太陽の光が降り注ぐ、吹抜けのリビング階段

気に入った土地を購入したHさん。建物は、Webで見つけたスーモカウンターに相談に行くことに。好みのテイストと、予算を伝え、スーモカウンターから紹介された建築会社は4社。その中から、間取りの提案力を重視して選んだ会社と家づくりをスタートしました。

Hさんが特にこだわったのは「日当たりのいい明るい家」。1階のオープンなLDKの南側に吹抜けのリビング階段を設けたため、2階の大きな窓からの光が家中に行き渡ります。
吹抜けのリビング階段は、夫婦のコミュニケーションも円滑にしてくれました。吹抜けを通じて気配が伝わり、相手がどこにいるのかわかるのだとか。日当たりのいい明るい住まいが実現したHさんの家づくりは、大成功と言えそうです。

東京都の注文住宅実例

Hさんが建てた注文住宅の間取り

リビングの南側に配置した吹抜けのリビング階段は明るく開放的(写真/上條泰山)

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都心の旗竿地でも吹抜けの階段で明るく。空間ごとに壁紙を変えた個性的な住まいに

【case4】リビング階段が、家族が笑って暮らすためのシンボル的な存在に

マイホームを検討していた時期、たまたま出かけたショッピングセンターでスーモカウンターを見つけ、寄ってみたというKさん。住みたいエリアや予算を伝えたところ、地元の工務店など3社を紹介されました。その中で「土地から探しましょう」と提案してくれた会社と家づくりをスタート。

Kさんがイメージした理想の家は「家族が笑顔で暮らせるわが家」。家に帰ってきたら必ず家族が顔を合わせられるよう、リビング階段を取り入れました。1階はLDKを中心に据えたパブリックな空間と位置づけ、リビング階段を上がると、主寝室や子ども部屋などのプライベートスペースという間取りです。階段下を利用した収納も、思いのほか広くて便利と喜んでいます。

1階をパブリックな空間としてリビング階段を設けた

Kさんが建てた注文住宅の間取り

家族が必ず顔を合わせられるようリビング階段を採用した(写真/河波隆博)

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子どもが元気に駆けまわる!リビングを真ん中に据えた、家族が笑顔で暮らせるわが家

【case5】壁のない広々とした空間を構成するスケルトンのリビング階段

ハウスメーカーは予算的に厳しいと感じていたMさん、雑誌で工務店も紹介してくれるスーモカウンターの存在を知り、来店しました。そこで、さまざまな施工例を見ているうちに理想の家のイメージが明確に。スーモカウンターでは3社を紹介してもらい、展示場で出会った2社と併せて検討することにしました。最終的には、プラン、価格、担当者との相性で依頼先となる1社を決定。

希望したのは、1階の大きな吹抜け。何度もプランを練り直し、キッチン、和室、リビングは壁やドアを無くし、広々とした一つの空間にしました。リビングに設けた吹抜けとスケルトン階段は抜群の開放感。子どもが元気に走り回れるイメージ通りの家にMさん家族は大満足です。

リビング階段の実例

とにかくオープンな空間にスケルトンのリビング階段がよく似合う(写真/菊田香太郎)

この実例をもっと詳しく→
子どもたちが走り回れるリビング&屋上のある家

【case6】わが子の成長が楽しみなリビング階段のある家

子どもが生まれたことをきっかけに、漠然と家を建てようと考え始めたNさん。まずはスーモカウンターを訪問して、いろいろと相談しました。そこで、注文住宅を建ててくれる建築会社を探すことに。スーモカンターで希望のプランをかなえてくれそうな会社3社を紹介してもらった後、モデルハウスで見た屋上と畳のダイニングが気に入った会社に依頼先を決定。

間取りのプランは、子どもが大きくなっても「毎日顔を見たいから」とリビング階段のあるプランを選択しました。「これなら子どもが外から帰ってきたとき、必ず顔を会わせることができる」と、わが子の成長に思いを馳せつつ、最高の住まいが完成しました。

リビング階段の実例

子どもが大きくなっても毎日顔を見たいとリビング階段を採用(写真/和田真典)

この実例をもっと詳しく→
憧れの屋上となじみある畳と家族の笑顔がある家

【case7】高い断熱性能で猛暑も快適なリビング階段のある家

長男が生まれ、家を建てることにしたSさんは、夫の兄からスーモカウンターをすすめられました。早速訪問して、外観などのこだわりや予算を伝えたところ、紹介されたのは3社。その中から、住宅設備の内容とコストのバランスが良かった1社に決定。

完成した新居の1階はキッチンからリビング・ダイニング・和室を見わたせる間取りに。大きな吹抜けも設けました。

「子どもが思春期になって、顔を見せてくれなくなったら寂しい」と、リビング階段を採用。ステップ式の階段は空間のアクセントになっています。ZEH基準で建てたので断熱性能が高く、猛暑でもエアコン一台で快適に過ごすことができたと、理想の住まいに大満足です。

福岡県の注文住宅実例

まだ小さなわが子が思春期になったときのことを考えリビング階段にした(写真/宮田雅臣)

この実例をもっと詳しく→
たっぷり収納ですっきり片付く、くつろぎのわが家

【case8】超個性的な内装に溶け込むポップなリビング階段

「耐震性の高い注文住宅にしたい」という希望のあったHさん。ネットで注文住宅の建て方を調べていたところ、偶然スーモカウンターの存在を知り、「一度相談に行ってみよう!」とすぐに訪問。そこで自らの要望を伝えたところ、特徴の異なる4社を紹介されました。その後、各社との面談を経て、耐震性の高い住まいづくりをしている会社に依頼先を決定。

間取りは、リビング階段と、玄関から水まわりへとつながるファミリークロゼット、そしてギター用の防音室など、後から変更できない部分なので、しっかり希望を伝えました。階段横のクロスは2色交互の張り分けに。白い壁は自らカッティング用シートで大胆にカスタマイズして、超個性的な住まいの完成です。

個性的なリビング階段の実例

後から変更できないからこそ、最初にリビング階段の希望を伝えた(写真/河原大輔)

この実例をもっと詳しく→
耐震性と間取りにはこだわりつつも、大胆にカスタマイズした遊び心あふれる住まい

リビング階段を上手に取り入れて理想の住まいを実現するポイント

最後にあらためて船渡さんに、リビング階段を上手に取り入れるためのポイントを聞きました。

「まず、リビング階段ありきで考えることはオススメしません。例えば『家族の顔が見えるように』など、リビング階段を設けたい理由や目的を明確にして設計者と共有することで、上手な取り入れ方を提案してもらいやすくなります。

その上で、これまで見てきたようなメリット・デメリットを踏まえて、自分たちの暮らし方に合う形を検討してください。その際には、今現在だけではなく、10年後、15年後、子どもが成長したときのことも考えておくといいでしょう」

スーモカウンターに相談してみよう

「どうやって進めたらいいのかわからない」「リビング階段の実績豊富な建築会社はどうやって選べばいいの?」住まいづくりにあたって、このような思いを抱いているなら、ぜひスーモカウンターに相談を。スーモカウンターでは、お客さまのご要望をお聞きして、そのご要望をかなえてくれそうな依頼先を提案、紹介します。

無料の個別相談のほか、「はじめての注文住宅講座」や「ハウスメーカー・工務店 選び方講座」など、家づくりのダンドリや、会社選びのポイントなどが学べる無料の家づくり講座も利用できます。ぜひお問い合わせください。

取材協力/

船渡亮さん

株式会社かえるけんちく代表、一級建築士

取材・文/福富大介(スパルタデザイン) イラスト/つぼいひろき