階段がなく、永く住みやすい家として、幅広い世代に人気の平屋の家。ただ、2階建てや3階建ての一戸建てが主流な中、実際に平屋の家を建てるとなると、間取りプランやコスト、会社選びなど、気になることはいろいろあるもの。今回は注文住宅で平屋の家を建てた実例を5つ紹介!ぜひ家づくりの参考にしてみよう。
目次
【実例1】三角屋根が連なる個性的な外観。車好きの夫はインナーガレージにも大満足
結婚を機に、夫の実家の敷地内に家を建てることになったDさん夫妻。夫妻の希望は“おしゃれな平屋”で一致していたものの、住宅展示場などに足を運ぶだけでは、実際にどのくらいの予算で平屋を建てられるのかイメージできず、スーモカウンターに足を運んだそう。
スーモカウンターでは平屋に対応可能な7社を紹介してもらい、まずは希望に沿う5社まで絞り込んだ。各社との打ち合わせのアポイントは1日で効率よく回れるよう、スーモカウンターのアドバイザーが手配してくれてとても助かったそうだ。“平屋でも四角形ではない個性ある間取り”や、“浴室から寝室まではウォークスルー”など、具体的な希望を伝えて各社にプランを出してもらうと、各社の提案はそれぞれだったが、平屋の場合は2階建てよりも、基礎と屋根が2倍必要となり割高になることを発見したそう。さらに、実績のない会社では平屋が規格外の扱いになるため、より割高になることがわかり、この段階で検討する会社は3社に絞り込めた。
絞り込んだ3社の中で最終的に選んだ1社の決め手は提案力と担当者の人柄。特に車好きの夫は、リビングから愛車が眺められ、玄関から直通というインナーガレージのあるプランに心打たれ決断。結婚式と家づくりを同時進行で進め、不安も多かったが、結婚式の前には家づくりは設計の段階に入ることができ、7月に行った挙式の2か月後には着工。新年は新居でと話していた夢もかなえることができた。
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自慢のインナーガレージ付き!外観にもこだわった、三角屋根が連なる平屋の家
【実例2】DIYも採り入れてかなえた、フラットな二世帯住宅
首都圏ではぜいたくな平屋で、二世帯住宅という希望をかなえたOさん。昔からアメリカンスタイルのフラットハウスにあこがれがあり、また、以前住んでいた賃貸がメゾネットタイプの間取りで、階段の上り下りが面倒だったという経験があったため、マイホームを建てるなら平屋と決めていたそうだ。さらに、妻の両親との同居という条件もあったため、Oさんの新居への希望は“平屋の家で二世帯住宅”という難問。そこで、スーモカウンターで紹介された5~6社すべてを見て回り、予算内で相談に乗ってくれ、平屋へのこだわりを理解してくれた1社に決めて家づくりをスタートさせた。
同じ床面積でも、平屋の場合は外壁の面積が広くなる分コストがかかるものの、アメリカンハウスの特徴でもあるサイディングなどはこだわって採用。その分、予算面で悩ましい点もあったが、コストを抑えるために、自身でDIYも行い、庭のウッドデッキや、足場板を利用したキッチン、玄関の棚も手づくりしたそう。
階段のないフラットな住居は、親世代も快適に生活できる空間。親世帯の住まいとはドア1つでつながっているので、子どもが成長して走り回るようになっても目が届くということも、平屋ならではのメリットだと感じているそうだ。
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「平屋の家で二世帯住宅」をかなえるために、DIYを採り入れて上手にコストダウン
【実例3】明るさとプライバシーに配慮。すべての居室がLDKに接した間取りは平屋ならでは
元々一戸建てに住みながら母世帯の賃貸の住居費も負担していたHさん。訪れたイベント中の住宅展示場で持ち家の査定をしてもらったところ、二世帯住宅への住み替えも可能だと考え、自分たち好みの家を建てようと決心した。「家づくりについて全く知識がなかったので、詳しい人に教えてほしいとスーモカウンターを訪れました。基本的な知識からお金のこと、住宅メーカーの個性や選び方など、たくさんアドバイスをもらいました」(Hさん)
以前住んでいた家は、1階にリビングと水まわり、2階に寝室などの部屋がある間取り。2階建ての一戸建ては子どもが産まれてからは行き来が大変と感じていたため、Hさん家族の理想の住まいのイメージは“平屋”、“明るい空間”、“子どもが快適にすごせる”といった条件がそろった家だったそう。もちろん、平屋に二世帯で暮らすことになると、広い土地が必要になるという問題もあったが、検討していたエリアではなかったものの、古家付きの広い土地を紹介されたことで、土地の問題は解決できたそうだ。
住まいづくりでHさんが最もこだわったのは家の間取り。玄関ホール、ウォークスルークロゼット、サニタリースペースと、二世帯が三つの動線でつながっており、二世帯の生活空間は全て2枚のドアで隔てられるよう設計してもらった。そのおかげで、お互いの声や生活音は全く気にならないという。また、平屋のメリットを活かし、寝室や子ども部屋、和室、書斎もすべての居室がLDKに接した間取りにしたことで、自然と家族が集まる時間が増えたそうだ。
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快適な暮らしをかなえる平屋、プライバシーにも配慮した二世帯住宅
【実例4】フラットな間取りながらも、スキップフロアで空間を上手にゾーニング
周囲を気にせず、子どもたちがのびのびと笑って過ごせるような家にしたいと思い立ち、家づくりをスタートさせたSさん。高齢になると階段の上り下りが億劫になり、2階をあまり使わなくなるという話を聞き、将来を見据えて平屋を希望した。
新居はフラットな間取りだが、リビングはスキップフロアで空間を区切る工夫をした。スキップフロアは来客用の寝室、スキップフロアの下は秘密基地のようなしつらえで、テレビやゲームを楽しめる子どもたちのお気に入りの空間だ。また、リビングの窓側には大きなハンモックをつるしたり、居室ごとの雰囲気を変えるため、壁紙でアクセントをつけたりするなど、随所にSさんのこだわりが詰まったプランになっている。
当初は予算もプランも漠然としていたが、スーモカウンターで妥当な予算額や土地の価格の相場などをアドバイスしてもらい、施工会社選びもスムーズに進められたそうだ。「家づくりは、いろいろな方との打ち合わせを通じて、自分たちの希望が形になっていく過程が本当に楽しかったですね。スーモカウンターでは、家づくりについて予備知識がなくても、丁寧に教えてもらえたので、あれこれ自分たちだけで悩まずに相談してみて正解でした」(Sさん)
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子どもが思いきり遊べる、スキップフロアのある平屋の家
【実例5】家計にやさしい、バリアフリーで安心な家
Aさんが以前住んでいたのは築30年を超える賃貸アパート。設備の使いづらさや、障害のある長男にとってマンションの階段が負担になっていたこともあり、長男の小学校入学前には家を建てたいと、家づくりをスタートさせた。
夫の実家の隣にある土地に家を建てることになったものの、予算の検討もつかず、仕事の合間にスーモカウンターに立ち寄ったAさん。希望する予算や条件を伝え、建築会社を数社紹介してもらい比較検討。コスト面と、延床面積が広く取れるプランを提案してくれた会社に依頼することを決めた。
平屋にしたのは、長男が車椅子を使うことに加え、自分たちの将来を考えてバリアフリーの住まいにしようと思ったため。家の中は全て引き戸にし、ドアに子どもが手を挟む心配も少なくなった。もちろん、車椅子での移動もスムーズだ。また、日々のランニングコストについても重視。太陽光発電、オール電化を採用したことで、ガスの基本料金がかからなくなり、太陽光発電による売電分で、光熱費を大幅に抑えることができるようになったそう。家計にも家族にもやさしい、バリアフリーの安心な住まいで、快適な暮らしを楽しんでいるようだ。
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ランニングコストを抑え、将来を見据えたバリアフリーの平屋暮らし
文/島田美那子